名店「八咫烏」プロデュースの清湯に舌鼓
東京メトロ日比谷線・小伝馬町駅の2番出口から歩いて1分ほど。人形町通り沿いに2023年4月17日にオープンした「日本橋 朱鷺」へ。コチラは水道橋の人気店「八咫烏」がプロデュースする新店だ。昼は行列も出来るそうだが、夜は比較的空いている日が多いようだ。暖簾をくぐると、店内は白木のカウンターに6席のみ。
麺メニューは白醤油と塩にビネガーと柑橘を加えた「白」、リキュールと熟成黒味醂を加えた醤油ダレの「黒」の2種の清湯ラーメンをラインナップ。それぞれ海老ワンタン、チャーシューを追加トッピング可能だ。また飯モノにはカレー丼、鰹節ご飯を用意しており、ワンタンやツマミで一杯引っかけることも出来る。
今回はオススメNo.1という「白海老ワンタン(1050円)」をオーダーした。待つこと5分ほどで、澄んだスープに美しい麺線の一杯が到着。スープは数種類の煮干しに鶏や豚を加え丁寧に旨味を抽出。そこに塩と白醤油、数種類のビネガー、柑橘を重ねた淡麗清湯だ。煮干しと動物系の旨味が、どちらも良く出た旨い出汁だ。
ビネガーと柑橘の酸味は仄かに感じる程度だが、味に深みを与えており個性的な味わいに仕上がっている。塩味は強すぎず、不足もなく丁度良し。そこに合わせるの菅野製麺製の低加水細ストレート麺。全粒粉入りでパツっとした食感。あえてだろうが、少し粉っぽさの残る仕上がりだが、スープとの相性は悪くない。
チャーシューは希少豚の純血デュロックの豚バラ肉を数種類の香味野菜とフルーツに漬け込んで作っているそう。味付けはシンプルで、肉の甘みと旨味を存分に楽しめる。ワンタンは豚肉と海老をミンチにして合わせた餡が、チュルリと食感の良い皮の中にぎっしりと。肉汁たっぷりで紫蘇も効いており絶品である。
そして、トッピングのホウレン草が鰹節と和えてあるのも面白い。鰹の風味が徐々にスープに移って表情を変えていく。ほか、柔らかな極太メンマ、刻みネギが乗る。卓上にはプッシュタイプのペッパーミルがあるのでお好みでどうぞ。さすが八咫烏プロデュースと思わせる丼相と味であった。次回は「黒」を啜ってみたい。
<店舗データ>
【店名】 日本橋 朱鷺(とき)
【住所】 東京都中央区日本橋小伝馬町8-2
【最寄】 東京メトロ日比谷線「小伝馬町駅」徒歩1分