千葉の最東端・銚子で啜る内房ご当地麺
銚子を代表する古刹・圓福寺。奈良時代に漁夫が網で掬い上げたという十一面観世音菩薩像を祀り、「飯沼観音」と呼ばれ親しまれているこの寺は、坂東三十三観音巡りの第27番札所として参詣客を集めてきた。呑み屋の廃墟と外国人パブが当時の名残を留めているが、界隈に艶っぽいお店が犇めいていた時代もあったという。
さて今回は、その飯沼観音そばに2019年5月にオープンした「晋らーめん」へ。銚子界隈では珍しい内房のご当地麺「竹岡式ラーメン」を提供している。メニューはラーメン、ギョーザ、ライスとシンプルで、竹岡式ならではの醤油が染みたチャーシューや玉ネギのやくみをトッピング可能。今回はチャーシュー麺を「やくみ大盛」で注文した。
漆黒のスープにチャーシューと山盛りの玉ネギ。これは食欲をそそるビジュアルだ。スープの色は濃いが塩味は強すぎず、醤油の香ばしさと甘み、酸味が良い塩梅である。動物系の旨味もあり旨い。一方、麺は竹岡式特有の乾麺ではなく生麺を使用している。しなやかで、醤油が染みて茶色い中細麺をズルズルと啜り上げていく。
丼を覆うチャーシューはホロホロで、醤油が染みていて絶品。ライスとの相性も抜群だ。玉ネギは辛味が少なく、スープに潜らせてそのまま食べるも良し、肉と一緒にしても、麺に絡めても良し。ほかトッピングは、ホウレン草とメンマ。海苔があればもっと嬉しかったのだが。しかし、思わぬところで旨い竹岡式に出会えたものだ。
<店舗データ>
【店名】 晋らーめん
【住所】 千葉県銚子市陣屋町1-5
【最寄】 銚子電鉄「観音駅」徒歩3分