茨城最高峰のノスタルジックラーメン
関東鉄道常総線・水海道駅から北西方向に歩いて12分ほど。鬼怒川にかかる豊水橋を渡ってすぐ、土手沿いの道にある人気店「拉麺人生」へ。元々は常総市の隣の坂東市で1993年に創業し、その後、1996年に現在の場所に移転した。創業者の新井芳雄氏は2015年、息子さんに店を譲ると、鬼怒川のちょうど対岸に居酒屋をオープン。
その店は当初「居酒屋人生」として営業していたが、現在は「拉麺 時代遅れ」の屋号で、昭和を思わせる旨い中華そばを提供している。鬼怒川を挟んで親と子の店があるとは面白い。また両店とも店の上に信号機が設置されていて、青=営業中、赤=休みと合図を出している。これなら豊水橋からでも状況がわかると評判だ。
そんなユニークな「拉麺人生」の店内は、カウンター7席と4人掛けテーブル4卓の計23席。混雑時はボードに名前を書いて待つシステムである。内装も個性的で、壁には「主はわがまま 私はきまま 人生拉麺ありのまま」など格言めいた書の数々が。また研究所や実験室と書かれたがあるなど、ツッコミどころ満載である。
麺メニューは基本的にラーメンのみ。麺とスープとネギだけで勝負した硬派な「人生ラーメン(醤油)」「人生ラーメンPARTⅡ(味噌)」を主軸に、チャーシューやメンマ、ワカメ、ナルトなどをトッピングした醤油味の「ラーメン」や、こちらは平日限定だが、炒め野菜とバターが乗った「味噌ラーメン」も提供している。
一方のサイドメニューには手羽餃子、焼き餃子、サラダ、ポテトフライ、冷奴などもあり、一杯引っかけることも出来る。半ライスは平日のみの提供。さらに火・水・金曜日のみ限定20食で、残ったスープに投入する石焼御飯「第二の人生」も用意している。今回は醤油味の「ラーメン(750円)」をオーダーすることに。
スープは鶏ガラを主体に乾物や魚介、香味野菜と何層にも旨味が重なった醤油清湯。香味油と円みあるカエシがまた絶妙で、甘味も塩味もちょうど良し。淡いながらも旨味の輪郭はボケていない。こりゃ旨い。そこに、ゆるくウェーブのかかった極細麺が泳ぐ。少し芯のある、これまた絶妙な茹で具合である。スープとの相性も抜群だ。
チャーシューは薄切りのバラロール肉が3枚。舌の上でサラリと解ける柔らかさで、脂と赤身のバランスも良く旨い。ほか、味付きの極太メンマ、ワカメ 白ネギ、小口ネギが乗る。どの具材にも手抜かり無し。これが750円で啜れるとは有り難い。土日は大変混雑するが、平日ならあまり並ばず入れるので、青信号を見たら是非。
<店舗データ>
【店名】 拉麺人生
【住所】 茨城県常総市豊岡町乙1485-1
【最寄】 関東鉄道常総線「水海道駅」徒歩12分