茨城No.1の呼び声高い「中華そば ひしお」
JR常磐線・荒川沖駅から約2.3キロ、歩くと40分ほど。学園西大通り沿いにある「中華そば ひしお」へ。ラーメンWalker茨城2023で総合部門1位を獲得した超実力店だ。ご主人の細谷和彦氏は元々、つくば市松代で創作中華「中華バル ラァシャン」を営んでいたが、その店をリニューアルする形で2019年6月にラーメン店を創業。
その後、2021年10月11日に現在の学園西大通り沿いに移転した。名店「らぁめん喜乃壺」とはご近所同士になる。店舗は黒壁のシックな外観で駐車場も約10台分ある。店内はカウンター6席と4人掛けテーブルの計10席。行列時は先に食券を購入してから並んで待つルールだ。待ち席は店内に7席で、軒先にもソファと椅子がある。
麺メニューだが、過去には真鯛や穴子、鱧といった高級魚介から、鴨や鹿やウサギといったジビエなどを材料に様々な創作ラーメンをリリースしてきたが、現在の主軸は茨城県大子町で飼育される「奥久慈しゃも」を使った一杯である。券売機最上段には、その奥久慈しゃもの「淡麗 塩そば」「中華そば 醤油」が鎮座する。
また、この日は他に「鶏白湯そば」「とうもろこしの冷やしつけそば」もラインナップ。それぞれ味麗豚低温ロース、厚切りわら焼チャーシュー、奥久慈卵の味玉、海苔、小松菜を追加可能だ。また麺大盛がない代わりに現金対応で「和え玉」を提供。この日は「通常」に加え「かにみそ」を用意していた。デザートには「卵黄プリン」も。
レギュラーの奥久慈しゃも系のスープ狙いで来たのだが、残念ながら午後1時半で既に売り切れ。そこで、これまた旨そうな限定「とうもろこしの冷やしつけそば(1300円)」を注文することに。もちろん「かにみそ(400円)」の和え玉も後ほどコールしよう。先客15人で45分待ったが、先に食券を渡していたので着席とほぼ同時に着丼。
涼しげな透明の器での到着だ。美しい丼相が食欲を掻き立てる。つけ汁は冷製で、サラリとした飲み口ながらトウモロコシの甘味とコクをしっかりと感じられる逸品だ。生クリーム、ニンニク、花椒が良いアクセントに。このスープに浅草開化楼製の中太麺を浸けて啜っていく。麺肌はツルツルでコシもあり旨い麺である。
そして一方のつけ汁も麺に負けておらず、これは箸が止まらない。なお麺は塩味のない煮干しスープに浸っており、昆布水つけ麺のようにつけ汁に少しずつ旨味が移っていく。食べ進めるにつれ、徐々に出汁感が増す設計もお見事。そしてチャーシューは豚肩ロースの大判レア肉が麺の上に1枚。肉の旨味を存分に楽しめる。
ほかトッピングにはシャキシャキの小松菜、焼き目を付けたトウモロコシ、海苔、スプラウト、刻みネギ、胡椒がトッピングされる。さて、麺を半分啜り終えたところで和え玉を注文。コチラは、やや加水率低めの細ストレートに蟹味噌ベースのタレを和えたもので、こま切れチャーシュー、ネギ、分葱、胡椒、山葵が添えられる。
蟹味噌の旨味をしっかりと前面に押しつつ、生臭さをギリギリで抑えてあり絶品だ。山葵もおそらく店で摺り下ろしたものだろう。香りの良さが別格で、これだけで儲けものだ。あっという間に全て完食した。次回こそは奥久慈しゃもスープの中華そばを啜りに来よう。しかし、ノドグロや佛跳牆など限定も魅力なんだよなぁ…
<店舗データ>
【店名】 中華そば ひしお
【住所】 茨城県つくば市北中島359-1
【最寄】 JR常磐線「荒川沖駅」徒歩40分(2.3km)