徳島空港で出発前に駆け込みのラーメンを
徳島県北東部、徳島市と鳴門市の中間に位置する徳島阿波踊り空港。2019年現在、羽田便が1日11往復、福岡便が2往復飛ぶ小さな地方空港である。2010年に運用が開始された、比較的新しく綺麗な3階建てのターミナルビルが旅客を迎え、見送っている。3階フロアには土産物店に加え、数店舗だが飲食店やフードコートもある。
一番上等なのは、地元の鮮魚や野菜を使った和食店「旬席 璃椿(たまつばき)」だろうか。ほかに阿波牛の肉吸いや、阿波牛のしゃぶしゃぶ肉とパティを挟んだ「とくしまバーガー」、木頭柚子のお菓子を食べられる店もある。そんな中、気軽に食べられる徳島ラーメンの店もフードコートで営業している。今回訪れた「宝ラーメン」だ。
代表の諏訪秀彰氏はトラック運転手時代に全国のラーメンを食べ歩いた経験から、試行錯誤を重ねて納得の一杯を作り上げたという。徳島県内では比較的後発の2008年の創業ながら、現在は徳島駅前、県中東部の小松島市、そして徳島空港と3店舗を展開する勢いである。徳島駅前と空港と、両玄関口を押さえた立地も流石だ。
メニューは、店名を冠した「宝ラーメン」がアッサリとコッテリの2種。ほか、茶濁した濃厚スープの「徳島ラーメン」や、魚介出汁の塩清湯にワカメやスダチを乗せた「うずしおラーメン」もラインナップされている。しかも、うずしおラーメン以外は「ハーフサイズ」があり、徳島を発つ前にちょっと一杯啜ることも可能なのだ。
フードコートなのでチケットを店員に渡し、番号が呼ばれたらカウンターに受け取りに行く。数分で飯茶碗より一回り大きい程度の丼が完成した。熱々のスープは豚骨や豚皮を使用したもので、トロみがありヘビーな飲み口だ。カエシには野菜や昆布、帆立を使っていて、濃厚で甘口ながら比較的スッキリした後味になっている。
麺は諏訪代表が惚れたという九州の細麺を使用。加水率低めでパツっとした食感ながら、しなやかさも兼ね備えていて旨い。1杯380円のミニサイズながら、甘辛い豚バラ肉、モヤシ、メンマ、ネギがしっかりトッピングされているのも嬉しい。お好きなら50円で生卵を追加可能だ。これで罪悪感も後悔もなく徳島を発つことが出来る。
<店舗データ>
【店名】 宝ラーメン 徳島阿波おどり空港店
【住所】 徳島県板野郡松茂町豊久字朝日野16-2
【最寄】 徳島阿波おどり空港3F