2種合い盛りの麺が魅力。神保町の「つけそば」の名店
明治大学の裏手、錦華公園そばの「神田 勝本」へ。こちらは水道橋「勝本」の2号店で、暖簾にあるように「つけそば」がメインだ。店主の松村靖氏は京都全日空ホテルの元総料理長。フレンチのシェフだった松村氏は退職後、ビストロ経営を経て、東京で「勝本」の店主に。いまでは、ミシュラン掲載も間近と言われる人気店となった。
メニューは「清湯つけそば」と「清湯そば」の2種。どちらも清湯とかいてチンタンではなく「しょうゆ」と読ませる洒落っぷり。お客の大半は、やはり「つけそば」目当てのご様子。つけそばは、麺は並盛りが280gで、+100円の大盛は420gとなる。麺料理のほか、卵かけご飯や、チャーシューご飯もそろえている。
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つけ汁は鰹節などの魚介系を軸に、鶏出汁などを合わせたコクのある味わい。麺の風味に自身があるからか、砂糖やザラメの甘みが控えめなのも嬉しい。確かに、つけ麺というより「つけそば」がしっくりと来る和テイストの飲み口だ。また、炙ったチャーシューが香ばしく、着丼早々に食欲を刺激してくるのが憎い。
そして「神田 勝本」人気の理由の一つが、細麺と中太麺の全く違った麺が、2種合い盛りで啜れるという点である。細麺は全粒粉入りの低加水麺で、パッツリとした食感が特徴。一方の中太麺は麺肌ツルツル、食感モチモチで、表情がまるで違う。両者を啜り比べつつ、卓上の黒七味、一味、黒胡椒で味を変えながら完食。
今年は6月に梅雨明け、早くもうだるような暑さが続いているが、こんな日でもサッパリと啜れる一杯だ。なお、11時から17時の通し営業で夜営業は無し。昼時はさすがに行列がスゴイが、15時頃になると落ち着くので、行列を嫌う方には、少し時間をズラして訪れることをオススメしたい。
<店舗データ>
【店名】 神田 勝本
【住所】 東京都千代田区神田猿楽町1-2-4
【最寄】 東京メトロ・都営地下鉄「神保町駅」徒歩5分
★2022年3月に運営会社が倒産。
★コロナきっかけに財務内容が悪化との報道。
★2022年4月1日現在は「休業」という扱いに
★2022年5月10日に営業を再開