芳醇な絶品魚介清湯が人気。龍ヶ崎の名店
ボーっと生きている間に、常磐線の佐貫駅が「龍ヶ崎市駅」に改称されていた。2020年3月14日の事だ。駅が開業した1900年当時は、この一帯は佐貫という地名だったが、1954年の市制施行で周辺町村をまとめ、駅一帯は龍ケ崎市となった。そして令和に入り、市の知名度向上を目的に自治体がJRに改称の要望を出したという。
駅にはペットボトルのキャップで制作した改称1周年の記念オブジェも。ちなみに、乗り入れる関東鉄道竜ヶ崎線は駅名を変えず「佐貫」のまま。確かに、すでに市役所そばに「竜ケ崎駅」があるので改称すると紛らわしい。今回は、その龍ヶ崎市駅から約1.6キロ、徒歩25分ほどの距離にある市内屈指の人気店「麺屋 壱心」へ。
店舗は、関東鉄道竜ケ崎線に沿って市役所方面へと走る県道5号線=ほたる通り沿いにある。店前に駐車場が6台分あるが、混雑時にはすぐ埋まってしまうのでご注意を。ご主人の中島千治氏は土浦「特級鶏蕎麦 龍介」などで修業し、2015年12月に「壱心」を創業。暖簾をくぐると、店内はカウンターのみ10席ほど。
麺メニューは「蛤そば」「煮干しそば」と魚介系の2枚看板に加え、醤油・塩・味噌の3種の中華そば、台湾らーめん、台湾まぜそば、濃厚鶏つけそばもラインナップ。また餃子やチャーシュー丼も用意している。味付きの替玉「和え玉」もある。今回は「蛤そば」の特製(1150円)を注文することに。塩と醤油があるので「塩」でお願いした。
澄んだスープは蛤の出汁がしっかり前面に出ており、それを鶏ベースの動物系出汁が下支え。塩の具合も丁度よし。そこに鶏油のコクが加わり、さっそくレンゲが止まらぬ展開に。合わせる麺は菅野製麺所製の中細ストレート。パツっとしてハリがあり、それでいてツルっとしなやか。もちろんスープとの相性も抜群である。
チャーシューはホロホロのバラ肉が2枚と、胡椒が効いたロース肉が2枚。特にロースは肉の旨味が凝縮され絶品である。そして肉厚で殻付きの蛤が2つ。ほか黄身ネットリの味玉、穂先メンマ、カイワレ、白ネギ。途中で黒トリュフソースをスープに溶けば、また違った表情に。これで1150円はお値打ち価格だ。次は何を啜りに来よう?
<店舗データ>
【店名】 麺屋 壱心(いっしん)
【住所】 茨城県龍ケ崎市南中島町68-12
【最寄】 JR常磐線「龍ヶ崎市駅」徒歩25分