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肥宝館 -貧すれば丼する-

【福島 小名浜】 味世屋食堂「チャーシューワンタンメン(1000円)」

小名浜港・老舗御三家の一角「味世屋食堂」

福島県最大の港・小名浜。観光物産センター「いわき・ら・ら・ミュウ」の建つ1号埠頭や、東北最大級の水族館「アクアマリンふくしま」のある2号埠頭をはじめ、10を越える埠頭からなる巨大な港である。東日本大震災で津波被害を受けたが、2018年には震災復興の拠点・イオンモールも完成。活気のあるエリアとなっている。

今回は、そのイオンモールのすぐ裏手で1953年から営業を続ける「味世屋食堂」へ。こちらは「チーナン食堂」「なぎさ亭」と並び小名浜の老舗御三家を成す人気店である。近代的なイオンの建物とは対照的に、そのすぐ裏手はスナック、風俗店などが並び、昭和の色町の雰囲気を残した歓楽街だ。味世屋食堂はその一角にある。

引き戸を開けて暖簾をくぐると、店内には4人がけテーブルが6卓。メニューは基本的には麺類のみで、醤油味の「ラーメン」を主軸に「みそラーメン」「タンメン」「五目ラーメン」などを揃える。また、チャーシューやワンタンを追加トッピング可能だ。今回は「チャーシューワンタンメン(1000円)」をオーダーすることに。

到着したのは、ワンタンが隠れるほどにチャーシューが敷き詰められた豪勢な一杯だ。スープは鶏ガラをベースに野菜なども煮込んだ清湯で旨味たっぷり。カエシは強めに効いているが塩辛さはなく、醤油のコクと香りを楽しめる。ラードが多めに張られているので冷めにくく、またジャンクさも加わり癖になる味わいだ。

そこに合わせる麺は地元・諸橋製麺の中細ストレート。スープをしっかり吸って柔らかくなっているが、嫌なダレ感は無し。チャーシューは豚モモ肉が6枚。赤身の旨さで食わせるタイプで、スープとの相性は抜群。ワンタンは肉餡が小ぶりな分、ツルっとした皮の食感が楽しめる。ほか、歯ごたえあるメンマと刻みネギが乗る。

老舗ということで「昔ながらの一杯」と評されることも多いだろうが、しっかりと令和でも満足できる仕上がりになっている。あっという間にスープまで完食した。ふと隣のテーブルを見ると、椎茸や筍、伊達巻が乗った「五目ラーメン」を啜っていて、これがまた旨そうだ。次回は五目ラーメン狙いで訪れることにしよう。

<店舗データ>

【店名】 味世屋食堂
【住所】 福島県いわき市小名浜竹町23-1
【最寄】 JR常磐線「泉駅」より車で15分ほど

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