今回の帰省中、古いLPも見つけました。
高校生の頃、父の知人にオーディオマニアでジャズ好きの放射線技師さんがいて、父は自宅を建てたとき、その人のアドバイスで音響を考えた部屋をつくり、オーディオセットも購入しました。スピーカーこそイギリスの少し高価なものでしたが、プレーヤー、カートリッジ、アンプはそれぞれ違う国内メーカーの一般的なものなのに、絶妙な組み合わせだったのでしょう、その部屋で聴く音楽は確かにすばらしい音でした。
その技師さんが、音楽に興味のなかった私に音楽を教えてあげようということで、3枚のLPをくれました。
1枚目はマイルスデイビスの名が冠されていますが、ソニー・ロリンズなどスターが何人も参加したセッションで、ここで目立っているのはMJQのミルト・ジャクソンとピアノのセロニアス・モンクでした。
2枚目は5拍子という変則リズムのテイク・ファイブをフューチャーしたブルーベック・カルテットのタイムアウト、アルトサックスのポール・デスモントもすばらしいのですが、ジョー・モレロのドラムには鳥肌が立ちました。
3枚目はストラヴィンスキーの春の祭典、今では歴史的名盤とも言われるこの盤は、当時は発売されたばかりでした。
それぞれ、本流のジャズ、西海岸の白人による変則ジャズ、新しいクラシック?、の例として選んでくださり、どれが好きかと問われました。私は、春の祭典も面白いとは思ったものの、ジャズの2枚はどちらも大好きになり、高校生の頃はジャズばかり聴いていました。
ジャズはウェザー・リポートぐらいまでで、新しいものはあまり知りません。今はクラシックもヴァイオリンを中心に聴くし、よいと思ったら、J-popであろうがロックであろうが、演歌であろうが聴きますが、私の音楽の趣味のルーツは、やはりこの3枚です。