昨晩、BS-NHK 街歩きは、リスボン・ポルトガルでした。 永作博美とつぶやきシローのナレーションコンビに象徴される街歩き。今回も、ジェロニモス修道院などの歴史的建造物の登場はなく、リスボンの市街地・旧市街地の日常が淡々と映し出されておりました。アンニュイなまったり感がたまりません。 さて、現在では影が薄く、ヨーロッパの中でも地味な小国という印象のポルトガルですが、大航海時代の主役であり、スペイン・オランダ・イギリスに先駆けて海洋帝国を実現した強国でもあります。 日本に、1543年、鉄砲を伝えたことで有名ですが、その後、わずか数十年で我が国は鉄砲の国産化量産化に成功し、世界有数の鉄砲保有国となり、欧州列強の植民地化を免れています。本当にすごいことですよ! 番組でも映しておりましたが、ポルトガルの民族歌謡「ファド」 運命とか、宿命、といった人生の歌、ポルトガル人の心を表現する歌。 地理的に、ユーラシア大陸の最西端の国のイメージも相まって、なんとなくもの悲しい感情を抱いてしまいます。 ユーラシア大陸最西端といえば、「ロカ岬」 番組には残念ながら出ませんでした。 有名な詩の一節、「ここに地果て、海はじまる」この海に向こうに何があるかも知らずに、大海原に乗り出した航海者への賛辞ともとれるし、人生には何もない、というようなファド的感傷であるような気もします。 最後に、スペインの脅威から逃れるため、当時、ポルトガルは、ジョアン4世の娘、キャサリンをイギリスのチャールズに嫁がせます。キャサリンは、イギリス王室に、当時ポルトガルでポピュラーだった、紅茶を持ち込み、同時に午後の時間、ゆっくり飲むという作法も伝えます。 そうなのです。イギリスのアフタヌーンティー、元祖は、ポルトガルだったのです。 あしからず。
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