あごう ひろゆきの「集志貫徹」 ブログ

生まれ育った「大田市」をこよなく愛し、責任世代の一人として、先頭に立ちがんばっています。皆様との意見交換の場です。

「集志貫徹」

やっぱりおおだ!

平成22年9月定例会「一般質問」

2010年09月10日 18時21分45秒 | 想・有・独・言
8日午後より議場にて「一般質問」を行いました。
大田市立病院関連の質問でございます。

以下、原稿を記載いたします。
詳しくご覧下さい。


私は先に通告しました、大田市立病院関連の大きく分けて3点について質問いたします。
市長以下執行部の明確なご答弁のほど、よろしくお願いいたします。

さて、大田市立病院においては、残念ながら救急告示病院の指定を取り下げた本年4月以降、
市立病院の医師確保に特化した医療従事者確保対策室を市立病院内に新設され、
医師を始め、医療従事者の適正な確保に向けて努力されています。

その甲斐あって6月から消化器系内科の医師1名が常勤で赴任されることとなり、
明るい兆しが見え始めたところであります。
しかしながら、懸念されている外科並びに整形外科の医師確保については依然として目途が立っておらず、
市民の皆様方から心配を頂いているところです。
島根大学付属病院の医局等とは良好な関係を保ちながら医師確保に鋭意努力をされているとのことであり、
引き続き、短期的な解決に向けて善処頂きたいと思う次第です。
また、合わせて大田市議会並びに市民の皆様が一体となった解決策ならびに協力体制の強化を、なおいっそう感じる次第です。

そのような状況下にありながら、今年度も上半期が終了しようとしているところでございますが、医師の確保もさることながら、
私としては市立病院を経営するための病院事業会計の近年の数字もたいへん懸念しております。

市立病院は公共医療機関の使命として、不採算の医療を担わなければならない部分もあることは確かです。
しかしながら、公共医療機関として担わなければならない不採算部門以外の部門の利益によって、不採算部門の損失が穴埋めされ、
あるべき行政としての負担額以下に実際の負担が抑えられるのが理想であることはいうまでもありません。


そこで質問の1点目でございますが、収入の基本部分である医業収入、
とりわけ入院収入と外来収入の診療収入について今年度の見込み額をお伺いします。
また、前年度対比についても合わせてお伺いしたいと思います。

この病院事業会計は地方公益企業法の会計に則して処理されているものであり、収益的収支と資本的収支に分かれております。
平成20年度の決算では、収益的収支は5億4千万円あまりの赤字、
資本的収支は1億6千万円あまりの収入不足が生じており、資本的収支の不足分は毎年、
当年度分の消費税及び地方消費税資本的収支調整額と過年度分損益勘定留保資金により補てんされております。

一般的な会計システムを鑑みますとややわかりづらい収支の流れであると思いますので、
これをキャッシュフロー的な観点で二つの会計を総合的に計算した単年度の実質収支が損益勘定留保金の前年度との比較増減だと認識しております。
損益勘定留保金の前年度との差異がプラスであれば実質的な収支は黒字
、マイナスであれば赤字であるということでございます。

この損益勘定留保金の前年度との比較が平成20年度に市立病院移行して以来、
初めて2億9千万円近いマイナスとなりました。
以後、平成21年度決算では約4億4千万円の減、平成22年度も予算段階で7億3千万円余りのマイナスが発生する予算計上であります。

このことは、現在の一般会計繰入、国県の補助金又は交付金や企業債のバランスの良い発行と償還の収支負担額を持っても、
毎年の実質的な赤字が増える一方であることを示していると認識しておりますが、このことに対する所見をお伺いしたいと思います。

このような近年の診療収入の減収は市立病院の医師不足に起因することは明らかであります。
しかしそうは言っても自助努力できるところは可能な限り、増収と経費節減に努めなければならないと思うところであります。
直接的に増収が見込める、入院収入と外来収入の診療収入を増やすための方策をどのように考えていらっしゃるのかお伺いいたします。



続いて、大きな二点目でございますが、「大田市立病院改革プラン」についてお伺いいたします。

ここ近年、病院事業会計で経常収支が大幅な赤字を計上し経営状況が悪化するとともに
医師不足による診療体制の縮小など、適正な医療環境を維持することが厳しい状況を是正するために
平成21年3月に「大田市立病院改革プラン」を策定されたことは周知のとおりです。

 この「改革プラン」も救急告示病院の指定の取り下げを受け、大幅に修正を余儀なくされる項目があることは、
これまでの一般質問等のやり取り等から見てとれる事実だと思います。
「大田市立病院改革プラン」について、今は未完の感が否めない状況でありますが、
中・長期的な視点に立った市立病院の適正運営を図るには非常に大事なプランであると私は認識しております。

「改革プラン」に関しては、平成21年9月 第 6回定例会の公営企業決算審査特別委員長の報告において、
執行部の発言にて、3カ月から4カ月、あるいは半年に1回、進捗状況を取りまとめ、
母体、推進組織に報告、検証を指示している。とまとめています。

 そこで、この「改革プラン」について、策定以来どの時期に点検・評価がなされてきたのか、
またそれについてどのような議論がなされ、解決策が計られようとしているのか内容についてお伺いを致します。

あわせて、診療報酬の確保が期待される「経営効率化実行プラン」に掲げてある
回復期リハビリテーション病棟の23年度設置に向けた進捗状況をお聞かせ頂きたいと思います。

「改革プラン」の点検・評価・公表のポイントとして「遅くとも2年後の時点で、
数値目標の達成が困難と認めるときは、プランを全面改定する」と明記してあります。

今現在、まさにそういう状況の中、改定の時期を半年後に迎える訳ですが、
全面改定となった場合、プランの基本的な方針をどうするのか。その所見をお伺い致します。


最後に、大きな三点目、「大田市独自の医師確保施策と大田医療圏域のネットワーク化」についてお伺いいたします。
全国的に医師や看護師が不足する中、お隣の江津市では、これに対応するため、
同市の済生会江津総合病院の支援に、医師住宅16戸の建設費や医師の海外研修費の補助を含めた支援方針を打ち出し、
今年度分の補助を盛り込んだ一般会計補正予算案を7月末の臨時議会で可決したところであります。

この効果がすぐに結果として現れるか否かは定かでないところもあるでしょが、
確保に向けた積極的な姿勢は評価に値すると考えます。

そこで、こういう医師や看護師の確保において地域間競争も激化する中、
当大田市においても大田市立病院の医師並びに看護師の確保に向けた特化した施策が
必要だと思いますが、その所見をお聞かせ下さい。

また、大田医療圏域の中でも大田市立病院は中核的な役割を担っております。
総務省に提出された公立病院改革プランの「再編・ネットワーク化に係る計画」
という欄には、『大田市および大田市立病院にとっての「再編・ネットワーク化」とは、
大田市立病院を基幹病院とした地域完結型の連携体制を構築することであると認識している。』と記載されています。

また、公立邑智病院のプランの同じ欄にも「ネットワーク化の強化が求められる。」と記載されています。

病病連携や病診連携を深めるには、県央保健所や各市町村間の協議を繰り返し、
圏域内での自己完結を目指した医師確保に向けた連携の強化が必要であり、
このことにより市立病院の医師確保にも、道が広がると考えておりますが、
この連携に関する大田市の取り組みについてお聞かせ下さい。


 以上、3点について執行部の答弁をお願いたしまして、登壇しての質問を終わります。