あごう ひろゆきの「集志貫徹」 ブログ

生まれ育った「大田市」をこよなく愛し、責任世代の一人として、先頭に立ちがんばっています。皆様との意見交換の場です。

「集志貫徹」

やっぱりおおだ!

一般質問 再質問の内容とその答弁

2010年09月22日 00時59分15秒 | 想・有・独・言
昨日に引き続き、再質問の内容とその市長答弁を記載いたします。

病院事業会計につきましては、「自己資本構成比率」、並びに「流動比率」が割りと
高い数字で推移しており、財務の安全性は現状では確保されていると思われます。
しかしながら、経営の指数である「経常収支比率」や「医業収支比率」、
また、他会計繰入金を差し引いた純粋な意味での収益である「実質収益対経常費用比率」は減少の一方であります。

平成20年度分の「公営企業年鑑」で、経営主体、経営規模の類似病院と比較しましても、
大田市立病院の収益性のランクは非常に低い位置にあります。
また、償還すべき企業債の残債額も大きく、キャッシュフローの危機が迫っていると思うわけでございます。

その改善のためには、損益の改善が一番ではありますが、現時点においては答弁いただいた
「人間ドック」の10月再開などには大いに期待するとしても、限りがあると思われます。

7月26日に行なわれた定例記者会見の席上で記者からの質問に市長さんは、
「仮に、病院会計で補えない事態になれば、一般会計からの持ち出しもありうるだろう。」
とお答えになっております。
数年先の病院事業会計の見通しと、この記者会見での発言を合わせた所見をお伺いしたいと思います。


次に、「改革プラン」についてでございます。
市立病院経営に当たっては中・長期的なビジョンを持って経営することは重要であると思います。

短期的には医師や看護師の確保は喫緊の課題でありますが、
現状ではポイントとなる外科医師の招聘は医局を通じて、まとめてというにはかなり難しい状況であると考えます。

そうであるとすれば、おのおの単独での交渉が必要であると思われます。
そのためには医療専門のコンサルタント会社等の民間企業の力も借りながらヘッドハンティングするのも
有効であると考えておりますが、そういう接触状況について教えて頂きたいと思います。

この「改革プラン」に関しては、「大田市立病院医療確保対策特別委員会」を議会として設置しておりますので、
計画の策定にあたっては、そこにおいて十分に検討が進むようにお願い致したいと思います。
また、内容等については、市民の皆様にわかり易い形で公表されるのが望ましいと考える次第でございますので、よろしくお願いいたします。


「大田市独自の医師確保施策」についてでございますが、
ご答弁を頂いた制度等は今やそれぞれの自治体で同じように行われているものがほとんどであり、
特化した施策といえるかどうかは疑問が残るところでございます。

過去の一般質問等では特化と思われるような提案等もあったわけでございます。

例えでいいますと、お隣の出雲市が「島根大学医学部支援協議会」を市、議会、商工会議所、JAで
組織され地域医療推進のためのサポートをしているが、こういう方法が取れないかとか、
また、医師確保に向けて選任の副市長を設けたらどうかというようなご意見もあったと思います。

近い将来に、地方公営企業法の全部適用導入をお考えということでございます。
全部適用になりますと、権限を掌握する事業管理者が置かれることになります。
そして、経営は事業管理者にゆだねることになりますが、これを見越して、
新たな役職を庁内に設け、外部から登用するのも特化した施策であるとも考えているところでございますが、
改めてこのあたりの所見をお伺いいたします。

以上のいくつかの点をお聞きいたします。よろしくお願いいたします。


【大田市長 答弁】


平成21年度決算、6億9千万の赤字ということで、本議会に提案させて頂いているところであります。
留保財源が23億円でございますので、先ほど言われましたキャッシュフローでいけば、
それそのまま減ということではないんですが、22年度予算でもですね、
9億3千万の赤字予算を計上致しておりますので、この23億円の留保財源、
枯渇するのではないかということは今の状況ですはですね言えるわけでありまして、
経営という面からいけば、非常に厳しい状況にあるということは、
度々すでに申し上げているとおりでございまして、吾郷議員に置かれましてもご認識のとおりであります。

ひとえにですね、医師不足、これに尽きると言うことになる訳でありまして、
この医師確保に向けてですね、様々な取り組みを進めているところであります。
ある時期からですね、国がこの医師・看護師を養成するということを抑制するというようなことになりまして、
これが今、まさに顕在化をしてきてですね、全国的に医師が居なくなると、大学にいっても医師は居ないんですね。
しかし、医師を確保しなければならない、なんとしてもこれ我々クリアしていかないといけない、
最後に市立病院というのはですね、市民の健康と命を守る極めて重要な拠点でありますので、
何としても守っていかなければならないということで、先ほどご質問の中にございましたような形の記者会見では申し上げたような次第であります。

ただですね、まあ赤字だからといってそれをそのまま補填すれば良いということではなくてですね、
経営努力はもちろんしていかなければなりません。
経営努力いうことになると、当然の事ながら収入をいかにして上げるのか、
あるいは支出をいかにして抑えるのかということになる訳でありますが、
支出ということに関してはですね、処遇改善をしておりましてね、
これはですね、手を付けない、付けてはてはならない、むしろ良くしてもですね、
処遇は維持しなければならない、いう風に考えております。

その他の経費に関してはですね、より改革プランの中でも検討しながら、
とにかく、出を制するということは努力をしていかなければならないと、いう風に思っているところであります。

医師が確保できればですね、いろいろいろいろなことが改善できていく訳でありましてね、全国公募しておりまして、
先ほど答弁申し上げましたように、多くの方にも公募に応じて頂いておりまして、私も直接そういう先生にお会いを致しておりますし、
また、知り合いの縁もございまして、遠方の大学の先生にも直接私自身もお会いしたり、いろんな形で努力致しておりますが、
今までのそういう取り組みを踏まえてですね、やはりもう今パフォーマンスじゃ無くて、とにかく医師に直接当たる、
そのことを、もう少しいろんな角度から、いろんな方々がやっていくというような、
そういう風な事になっていかないと、確保できないと思うんですね。

例えば、大田市出身の医師であるとか、あるいは医師に限らず奥様が大田市出身であるとか、
そういういろんな縁を通じて医師確保に努力していかねばならない、という風に思っておりまして、
そういった点では、吾郷議員におかれましても、またお知り合いの方、あるいはご親戚の方でそういう方がありましたら、お声がけをして頂きたいし、
また、その様なお願いをして頂きたいなという風に思っているところであります。

病院はひとつの形態でありますからね、マネージメントという問題がある訳であります。
全部適用というのはですね、やはりひとつの形態として即断・即決がし易いんですね。
今の状況ですと、これが悪いというわけではないんですが、
いろいろな面で議会というものを経ながら、物事をやっていかなければならない。
議会というのは年に4回な訳でありましてね、そこに上程をし、議員の皆様方にご相談申し上げながら、
物事を進めていかなければならない。しかし、即断・即決しなければならないこと多々ある訳ですね。
そういう意味において、全部適用が望ましいということで、
その方向で「病院改革プラン」の中には掲載がなされているということでございます。
 

そして特化した施策はもっとないかということでございます。先ほど申し上げました様に、
地道にもうとにかく知り合いの方にお願いをしていくということをですね、
もっと大田市全域にそういうことが広がっていくようなことが大事だという風に思いますし、それから、今、新しい取り組みも致しておりますが、
まだ報告できる段階ではありませんが、先ほどの出雲市の例なんかも挙げておられますけども、
それが即、じゃあ医師の確保に果たしてつながるのかなというと、なかなか費用対効果という問題も考えた時に、疑問の部分も、
出雲市に対して、出雲の場合は出雲でいいと思いますが、我々においてですね、果たしてどうかなという部分もありましてね、
その点については、いろいろ検討もしておりまして、まだご報告できる段階にはありませんが、
何とかいい報告ができるようにですね、これからも努力していきたいなという風に思っております。
まだ他にあったと思いますが、私からは以上であります。


【市立病院事務部長】

私のほうに2点のご質問があったと思いますが、1点目の「民間企業の力を借りた医師確保」ということでございましたが、
この接触状況でございますが、今現在、医師確保の接触状況、全体では11名の交渉をしてきております。
その中で、先ほどご質問のありました民間企業に力を借りた接触状況といいますと、
人材会社あるいは県のほうも紹介をして頂いておりますが、そうした紹介による接触、先生方と面接をさせていただいた件数は2件、11人のうち二人が
この中に入っている状況でございます。

それから「改革プラン」の周知について、2点目にご質問いただいたところですが、
これにつきましては、現在のスケジュールでは、近日中に評価委員会の委員さんに評価を頂きまして、
それを経て、早い時期に機会を頂ければ、議会の議員さんの皆様方にご報告をさせて
頂きたいという風に考えているところでございます。

以上でございます。


病院事業会計を含む、公益企業会計は一般の皆様にとって非常に判りずらい会計だと思っています。

留保財源って何?

貯蓄財源のようであって、そうでない財源。

これが留保財源の仕組みです。

また、自己資本も企業債がほとんど当てられています。

借金をして自己資本に当てることは一般の企業でもよくあることなのですが、投資に対する効果が見込まれなければ、自己資本を積んだ意味が見えません。

ただ、会社を優良企業に見せかけているだけな様にも感じられます。

この当たりは、説明に相当の時間と紙面を割かねばなりませんので、分析はまたの機会にしたいと思います。