Route 136

国道136号線―セラピストの日記

施術について

2010年05月26日 | 日記
私たち専門職は年数を重ねるごとに技術(施術方法)が変わっていきます。

一番最初に習った技術はトリガーポイント療法でした。

トリガーポイントは筋肉の硬直部分の核になっているところ(コリの中心)で、ツボ(経穴)の位置とある程度一致しています。
そこを拇指で持続的に圧していくのですが、受けている感じとしては、施術者が一点しか圧していないのに、痛みが分散していくような心地よさを感じ、筋肉の負担が少なく、効率よく弛めることができます。

しかし、施術者はただ圧すのではなく、コリのある場所(トリガーポイント)を正確に捉え、圧している角度や深さを意識しなければなりません。
これは一種の職人技なんですけど…トリガーポイントを見つけ、弛めるのは何気に楽しいです(笑)

施術の基本は体幹(胴体・正中線)や背面全面を万遍なく弛めることが主流ですが、12年目の私の結論としては、どちらかというと、体幹よりは四肢(手足)、そして正中線よりは側面(肋骨・臀部)を意識して施術しています。

背骨は神経の出発点なので、ストレートな刺激は避けた方がいいのではないか、と思うことと、周りから弛めた方が背骨の負担が少ないうえに早く弛むからです。

そして、肋骨は呼吸の要。

肋骨が弛むことで深い呼吸ができ、内臓の働きが活発になって循環もよくなりますので、自己治癒力が呼吸とともに高まっていきます。

あともう一つ、ペンフィールドのマップ(脳の中のこびと)はご存じでしょうか?
上の図をみてもわかるように、脳の中(体性感覚野)の手や足の機能を司る部分って大きんですよね。それくらい体にとっても重要な器官であることがわかると思います。

ということから、私の施術の主眼点が末端(指先)へと変わっていったわけです。

施術の変化は流行やニーズもありますが、経験や感覚から生まれたもの・学んだものからでも大きく変わっていきます。

しかし、人の体というものは難しく…

全てのお客様に↑のような方法が効くとも限らず…

なかには背骨沿いが辛いから、とにかくここを圧して気持ちよく弛めてほしいという方もいらっしゃいます…。
それはそれで体が訴える大切な感覚です

お客様のニーズと体をいかに整えていくかを旨に、これからも技術革新に挑んでいきたいと思います。

技術革新 なんか偉そう

どうぞこれからもよろしくお願いします