Route 136

国道136号線―セラピストの日記

腰痛の考察(前編)

2013年05月11日 | 心・体
先日、腰痛の女性のお客様が見えました。
ネットからの新規のお客様です。
結婚式が2週間後なのでそれまでにどうにかしたいとのことでした。

玄関から階段を上がってこられた姿をチェックしていたのですが、、、階段はゆっくりですが上れました。
これも一つの目安になります。

お客様にお身体の状態を確認すると、前かがみにすると腰~尾骨にかけて痛みがでる、左右差はない、腿の外側がだるい、とのことでした。

ベッドに仰向けに寝ていただいて、お身体の状態をチェックしたのですが、骨盤~足にかけての関節の動きには強い制限はなく、際立って硬くなった筋肉もありませんでした。

ほとんどの腰痛の方は、

 足首が固まっている
 スネがやたら硬い
 ふくらはぎパンパン
 股関節の柔軟性がない
 骨盤の動きが硬い
 お腹の筋肉が硬い

といった下半身主体の症状がみられるのですが、このお客様はあえて言うと腿の外側がちょっと硬いくらいでしたので、原因の特定が少々難しいかな?と思いました。

が、

身体は全体で連動しているので、全身を施術(60分の整体)してみて原因がある程度特定できました。

今回の腰痛の原因は赤マルの部分です。
腰痛なので腰そのものを疑う方が多いと思いますが、身体はストレートにはいきません

灰色マルはお客様の主訴です。

   

一番の原因は肋骨~背骨沿い(脊柱起立筋T4~T12くらい)の硬直でした。
身体の側面(右肋骨)の筋肉が縮んで腰の筋肉が捻じられるようにひっぱられ、そこに痛みがでたのだと推測しております。

このお客様は保母さんなので、仕事中前かがみになり、右向きに身体を傾けることが多かったことも原因の一つですし、あと中学時代にテニスをされていたので、右側の背骨沿いの筋肉が発達したことでそれが身体の使い方の癖(筋肉は強いものを優先的に使う傾向がある)として残ってしまい、筋肉がアンバランスに使われていることも考えられます。

もう少し付け加えると…
左右ともに指上げ足で、重心が外側に傾いていたので腿の外側もはっていました。
腿(大腿四頭筋)は身体の中でも一番大きな筋肉なので、ここも縮むと全身にかなりの影響を及ぼします。あと指上げ足は足の免震機能を著しく低下させます。

これらの原因が複合的にからまって今回の腰痛がでたのだと思います。

もし私の推測が間違っていたら…次回みえた時に腰痛はとれていないはずです

とりあえず整った状態を継続させるためにテーピング(伸縮性のあるもの)もはり、以下の注意事項を守っていただきながら一週間後に再度来店していただきました。

 ◆免震性(クッション)のある靴をはく。
 ◆できるだけ温かいものを多くとり、内臓を冷やさないようにする。
 ◆テーピングはできれば2日間ぐらいつけていただき、テーピングをとった後はコルセットを着用(お客様がすでにお持ちもの)。
 ◆膝をまっすぐにする癖があるので、立っている時は膝をちょっと曲げるように。
 ◆寝る時は膝の下に枕等を敷き、少し膝を曲げた状態で寝る。横向きで寝る時は膝に枕等をサンドイッチして寝る。

そして一週間後…

腰痛とれていました。
推測どおりでした。
前回と比べ、右肋骨~背骨沿いのはりがかなりとれていました。
揉み返しもなかったとのことでした。

再び整体60分後、(状態はいいので)テーピングは貼らなくても大丈夫かな、と思ったのですが、万が一を考え、貼らせていただきました。

そして今日が式です。
お幸せに


花嫁さんの施術は緊張します
カナロアではブライダルエステ(場合によっては整体もやります)もやっておりますが、皮膚に症状が表れては大変なので、慎重を期して少なくとも2カ月前(リミット)のご来店をすすめております。

テーピングにしてももし背中のあく衣装でしたらテーピングでかぶれてしまっては大変!
アロマテラピーでお肌の手入れと美しいボディーラインをつくりあげるにしても精油でアレルギ
ーがでてしまっては大変!
保険にも入っておりますが、式間際はとにかく何かあるといけませんからね

式当日は緊張もありますが、衣装も重たいので、心身ともにかなり疲れます。
ですので花嫁さんが一日元気でいられるような施術を最終回にやらせていただいております。

やはり身体がベストな状態で式を迎えられる事が本当にベストです。

一生に一度の晴れ舞台
素敵な笑顔でのぞむことができますようお手伝いさせていただきます。

ということで次回は過労性構造体医学の理論(笠原先生の理論)を取り入れながら今回の腰痛をもう少し掘り下げていこうと思います。