細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

家族トランプ  明野照葉

2010-06-06 22:00:30 | 読書メモ あ行
《内容》
風見窓子。33歳。一般職の正社員として勤務する会社に不満はないし、寿退社する後輩女性を妬んでもいない。友人以上恋人未満の交際相手はいるけれど、べつに結婚したいと思っていない。しかし同居する両親からは「干支三回りが限度」と宣告されてしまう…。そんな彼女に「しないの、結婚?」と声をかけてきたやり手の女性上司、47歳で独身の有磯潮美。東京下町・三ノ輪にある潮美の実家に通い出したのをきっかけに、窓子の日常は突如として変容し、家族作りのカードのシャッフルがはじまった!社会からも東京からも家族からも危うくはぐれそうになっている三十代未婚女性の居場所探しの物語。
               (紹介文より)


☆☆☆☆☆
―――同じ日本、同じ東京で暮らしていたって、毎日同じ通勤電車に乗り合わせていたって、出逢わない人とは出逢わない。縁のない人とは一生行きずりのまま。

―――こうして目線をふつうに捉えていても空が見える町というのは、ひとりでに気持ちが緩んできていい。自然に息がつける感じがする。これが人間の身の丈にあった高さであり、町なのではないか――

―――家族はやっぱり、平和で穏やかで、適当にまとまっているのがいい。それでもきっといろいろあるだろうし、どうせ外から事件や出来事が、降ってきたりするんだから



縁あって出逢った人によって人生も変わっていく、窓ちゃんを見習わないと。 
不景気というジョーカーをひかないようにしないといけないですね