細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

明治生命館~国会議事堂~平河天満宮~四谷駅

2015-02-06 14:14:33 | 散歩・旅

明治生命保険相互会社本社本館

 文化財指定名称『明治生命保険相互会社本社本』、通称『明治生命館』は、東京美術学校(現東京芸術大学)教授岡田信一郎の設計により、3年7ヶ月の歳月を経て昭和9年(1934)3月に完成しました。その後、東京大空襲をくぐり抜け、終戦後は、米軍の極東空軍司令部として使用するためにGHQ(連合国軍最高司令官総司令本部)に接取され、2階会議室では対日理事会が開催されるなど、昭和の激動を乗り越えてきた明治生命館には、その隅々まで時代の記憶が刻印されています。また、現在も明治安田生命保険相互会社のオフィスビルとして使用し続けられています。
 明治・大正の時代に建てられた建物が姿を消しつつある現在、明治生命館は創建時の姿をそのままに残した古典主義様式の最高傑作として高く評価されています。
 この建物の中で特に芸術的価値が高く評価されているのは、建物の西側・南側のエンタシスを持つ両外壁構成と1階の営業店頭室・2階吹き抜け回廊の空間です。
 また、7・8階の行動と2回の会議室・役員食堂の内装についても、それに準じた高い評価がなされています。  (パンフレットより)

  

明治生命館の建築 [外観]

 明治生命館の主要な意匠は、古代ギリシア・ローマを源流とする古典主義様式でまとめられています。中でも一際印象的なのは、お堀端に面したその外観。5層分を貫く巨大なコリント式の列柱が立ち並び、西洋の古典主義建築にも引けを取らない圧倒的な力感をみせています。
 列柱は、エンタシスと呼ばれる、視覚矯正のための微妙なふくらみが付けられ、上部へ行くほど細くなっています。建物全体は3つの層に分かれ、下層に重厚な粗石積みの基壇階<グランドフロア>を築き、その上に列柱からなる主階<ピアノノービレ>を置き、更にその上層に星階<アティックストーリー>を軽やかに乗せており、古典主義建築の伝統的な壁面分割<三層構成>が踏襲されています。

  

明治生命館の建築 [内観]

 [1階店頭営業室(丸の内お客さまご相談センター)]
 大空間に柱が林立する店頭営業室(丸の内お客さまご相談センター)廻りは、館内で最も荘厳な雰囲気の漂う空間です。
 外観と同様に古典主義の意匠で構成されていますが、イタリア産ボティチーノクラシコをはじめとする各種の大理石が用いられており、外部とはまた違った趣を醸し出しています。
 漆喰と石膏彫刻による天井も精緻であり、中央部はガラス部屋のトップライトから柔らかな光が降り注ぎ、周辺部は八角形の窪み<コファリング>と丸い花形飾り<ロゼット>?で華麗に演出されています。

 [2階回廊・諸室]
 回廊は1階と同様、壁、柱、柱型に大理石が用いられ、1階店頭営業室廻りと一体となった吹き抜け空間を構成しています。
 一方、応接室、執務室、会議室、食堂、また7階の講堂では、石ではなく木材が主役を演じています。外国産のチーク材やウォルナット材を多用しつつ、落ち着いた雰囲気でまとめられ、一部にはスパニッシュ様式などを取り入れた演出も行われており、設計者の多彩な表現力を見ることができます。

  

 南西隅応接室
 スタッコの壁(凹凸のある白塗りの壁)、ステンドグラス、ビーム(梁)天井など、昭和初期に流行したスパニッシュ様式で構成されている。家具は、家具デザイナー梶田恵の作。

 執務室
 南側には執務室が5部屋並び、すべてパーケットフロア、木製パネルによる内装が施されている。

 会議室
 終戦後、明治生命館はアメリカ極東軍司令部(FEAF)として接取されたが、接取期間中、米・英・中・ソの4カ国代表による対日理事会(ACJ)の会場として使用された。その会場となったのがこの会議室である。

 食堂
 天井や梁に施された石膏レリーフには、ぶどうと蔦がデザインされている。

   

   

  

見学のあとは、ぶらぶらと歩いて市ヶ谷に向かうつもりでした。

寄り道~

    

東京都指定有形文化財(建造物) 日本水準原点標庫

 日本全国の統一された標高決定のための基準として、明治二十四年(1891)五月に水準原点が創立されたが、この建物はその水準原点標を保護するために建設されたものである。設計者は工部大学校第一期生の佐立七次郎(1856~1922)。建物は石造りで平屋建。建築面積は14.93㎡で、軒高3.75m、総高4.3m。正面のプロポーションは柱廊とその上部のエンターブラチュア(帯状部)とペディメント(三角妻壁)のレリーフの装飾で特徴づけられる。
 日本水準原点標庫は石造による小規模な作品であるが、ローマ風神殿建築に倣い、トスカーナ式オーダー(配列形式)をもつ本格的な模範建築で、明治期の数少ない近代洋風建築として建築史上貴重である。           (説明文より)

国会議事堂

 

平河天満宮

 

ぶらぶら歩いていたら四ッ谷駅に着いてしまいました。


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