京都みなみ会館で、話題のインド映画「きっと、うまくいく」を見た。
友情ありロマンスあり、学生らしい悪ふざけあり。陽気な展開の中に、
一流企業に入って成功するために親も子も躍起になっている学歴社会への批判も
盛り込まれていて、大笑いしながら時にはホロリとさせられた。
インド映画見て初めて泣いた。
定番の歌とダンスもしっかり入れつつ、従来の美男美女の豪華絵巻とは
一味ちがったヒューマンドラマ。
やや「うまくいきすぎ」な展開もあるけど、見終わったあと、
自分の人生、やりたいことをやるのがいちばんと、
前向きな気持ちになれる映画だった。
自分に自信がなくなりそうな時や、漠然とした不安(芥川龍之介?)で
心が沈みがちなときにおすすめ。
もちろん、現実の人生、やりたいことをすれば必ずうまくいくという
わけではないけど、背中を押してくれる一作になるかもしれない。
若干はなしがそれるが、10数年前、私はあることがしたくなって、
退職して学校に行って資格をとり、その資格で海外に働きに行った。
夢を仕事にした人とかで、「ケイコとマナブ」で取材を受けたりもした。
だが、その仕事は今はしていない。自分には合っていないと思い、
3年でやめてしまった。
私の決意が甘かったのだろうし、努力が足りなかったのだろうが、
「やりたい仕事」と「自分に向いている仕事」が同じでないことを実感した。
それまで続けていた仕事を辞めて自分探しをしたわりにはお粗末な結果だが、
自分に納得できたし、迷いが断ち切れたので
挑戦してよかったと思っている。
何より、短い期間とはいえ単身よその国で生活して
得難い経験をたくさんしたことは、金銭には代えられない財産になった。
なので、安定した生活を捨てた面はモッタイナかったかもしれないが、
やるんじゃなかったという後悔の念はないのだ。
人生に、正しいとか間違いとか、失敗とか成功とか、
ましてや勝つだの負けるだのなんてないと思えば、かならず道は続く。
やっぱり、「きっとうまくいく」のだ。
あれ、うまくいきすぎとか言いながら、結局肯定しちゃったな。