11月の下旬から異常に食欲がある。何かが憑いて食べさせられているのではと思うほどであるが、全く体重は変わらない。
何時も宿毛で昼食を取る店は味も良いが量が多いので、夕飯は控えめになってしまうのが、今回は夕飯も普通に取り、散歩と称してイタ飯屋でワインとビールを飲み又食事をしてしまう始末である。
ノワタリさんが言われるには「これからに備えて身体を作っている。」と言われたが、余りにもよく食べるので不安になり、DVDにあわせて30分余りの体操をしたら、以前はキツイと思っていたのが全く感じなかったので本当に体力UPしたのかもと思った。
昨年の10月突然同級生の集まりの連絡を貰った時、重力の法則には逆らえきれず小太りでたるんだ姿のおばさんの私がいた。
こんな姿ではちょっと気が引ける。おまけに化粧をするにもド近眼で鏡も近づけないと見えず、かまわないのでお肌は曲がりっぱなしのシミだらけ、頭は白髪が多くなっている。
化粧と毛染めで誤魔化せても体型はどうしようもない...。
出かけようにも、衣類は4,5年前に処分してしまい、お気に入りの爬虫類のバッグはすべてお炊き上げで燃やしてしまった。おまけに手持ちの装飾品で気の利いた物はすべて妹に譲り、何も無い...。
ダイエットとは無縁の生活をしていた。毎晩3000泳いでいたのを止めてもそれまで通りの食事をしていたので太るのは当たり前の事で一念発起して食生活を改めた。
甲田式半日断食に以前から興味があったので、まずそれからと思い、お昼までは固形物を取らず、ローズヒップティとコーヒーだ我慢したが、お昼近くになるとお腹がグーグーとなる。
それが良いのであるらしいが、3ヶ月くらいで止めたが、効果は覿面で
それだけで49キロから44キロぐらいに年が変わる頃にはなった。
その後、朝食は炭水化物を除き、果物3種類バナナは定番で今はりんごと柿、季節によって旬の物とプレーンヨーグルトと、今は柚子の絞り汁に蜂蜜を入れお湯を入れ飲んでいる。夏はローズヒップティを飲んだ。家族がいるので昼食と夕飯はそれまで通りでその後は固形物は取らない生活をした。
その後、代謝が良くなったのかどうか分からないが、だんだん痩せてきて42キロまで落ち昔のサイズにかえり、すこぶる体調は良い。しかし、悲しい事に節くれだった指はどうしようもなくリングのサイズは2周り大きくなっていた。
憧れのマチュー・カリエール様がYouTubeで最近のお姿を見るとまるでしなびた枯れ木のような魔法使いのおじいさんの様な容貌になり驚いたが、そういえば、40過ぎから容貌にあわせて悪役まっしぐらである。TVの洋画で20年位前にもジョージ・ペパードが新聞に名前があるのに1時間たっても出てこないと思っていたら太っちょのおじさんだったのでがっかりしたことがあった。上手に年を取るということは本当に難しい事か、もうその年齢にはその人の生活がにじみ出てくる。
同級生の集まりには行くことが出来なかったが、正月開けに仲の良かった友人二人に会った。
出合った時、開口一番「変わらんな~。」と、彼らは言ったが、その言葉を言わせたかった。
そうなんです。女の意地で一人でいる以上おばさんっぽくはなりたくないというのが本心で、顔の大きさが1,5倍になったり額が広くなっている年相応にしか見えない彼らに「ザマーミロ!」と言いたいのをこらえた。
しかし、名刺を貰ってろくろく見もせずバッグに仕舞いこんでいたので、後日役付きになっているに気づき電話すると、
「ごめんね。コンタクト入れてると見えなくてね。」と言うと、」電話の向こうで、
「良かった。やっぱり出るんだ年が、安心した。」と、やっぱり年相応だよと言わんばかりで嬉しそうに笑いながら言った。
「裸眼だったら、見えるんだけど。」と言い返したが...。
彼らは又会おうと言って今度は春、5月、お盆と言いながら、出来なかった。ノワタリさんが1月にあった時「最後の別れ」と言ったように。
しかし、私は昨年の今頃から、いつでも外出できるようにとせっせと買い物をし、オールシーズン外出着が揃い、サイズが合わなくなった事もあり下着からバッグ類、装飾品と気に入ったものを買い揃えた所で買い物熱は収まったが、9月の事があり、もう彼らと会うことは無くなった。
女友達にその事を話すと、
「かわいそうに、そんなんじゃないのにね。誤解されたのね。飲もう。」と、誘われたが、彼女が思っているほど悲しくは無いが、買い揃えた物は自分へのご褒美としておしゃれを楽しむ事にしたが、何かあればこれも一時のものかと思うとそちらの方が空しくなる。