Wake Up !

一人のヒーラーさんとの出会いから、私の世界が変わっていきました。

2008年7月ローマ Ⅳ

2011-05-31 21:23:03 | 神社 エネルギースッポトを巡る旅

ローマを発つ朝、二人とも2時に目が覚めた。ベッドに横になっておしゃべりをして明けるのを待った。ボツボツと荷造りをして食事をしていると、突然入り口付近から奥の私達のところまでコン!コン!コン!…!と壁を叩く音がだんだん大きくなり近づいてきた。

しかし、壁はコンクリートで木造ではないのでそんな音はしないはず、しかも壁の向こうは階段でどんなに背の高い人間でも手は届かない…。背筋を冷たいものが走った。

「『早く、出て行け!』といってるわ。」とノワタリさんは言われた。役目が終了したのでこの部屋の主さん達は動き始めた。そして「早く空港へ行ったほうがいいそうよ。」と言われた。

そういう事で早朝から幽霊に部屋を追い出された。6時になるかならないかの時間だった。

チェックアウトして早朝の町を駅に向かって歩いて行くと、アーケードの下で集団で寝ている人達の姿を見かけた。不法入国者みたいだった。しかも、道路はゴミだらけできれいでなかった。

駅の前には客待ちの5,6人の運転手が集まっておしゃべりをしていた。1番前の車の運転手と今回は乗る前に料金を交渉して乗った。まだ、朝日が昇ったばかりである。

先日、清めたコロッセオも明るくなって朝日に照らされていた。

運転手に旅行社の指示通りBターミナルで降りた。

しかし、ミラノの名前は無い。え!どうしようと一瞬パニックになり、右往左往した。ガイドブックはもう必要ないと思いトランクの中にしまい込んだままである。日本であれば、別の空港会社のカウンターであってもおしえてくれるが、違うからその会社へ行ってくれと不親切に取り合ってくれない。

じっと、出発時刻のボードを見ていて気付いた。表示されると指名はすべてヨーロッパの都市名だった。それならば、国内はAかCである。やっとアリタリア空港のカウンターに男性が出てきたのを見つけ、尋ねると、「アッカ」と言われた。

Aターミナルへ急いで走ったミラノ行きには充分時間が有ったが、そこで乗り継ぎなので早く手続きを済ませ落ち着きたかった。搭乗手続きはすべては自動処理で困ってしまったが、係員が手際よく手続きをしてくれた。搭乗口で待つ間、どっと疲れが出て、甘いコルネットとコーヒーを買って一息ついた。

10時前後にみやっとに乗ることが出来た。小型機だった。しばらくすると雲の中に雪を被った山々が遠くに見えて来た。どうもアルプスみたいだ。1時間ほどでミラノに到着。

其処では私達と同じ便で帰国するツアーの日本人客達と一緒になり、免税店で買い物する間もその人達の動きに気をつけた。

そこで、初めて私はチョコレートやクッキーを土産に買った。ノワタリさんは又ワインを買った。

レジのお姉さんが手にしていた「ポケットイタリア旅行会話」を目にして「ミセテクダサイ」と言われるので渡すと、ぱらぱらとめくりふ~ん「イイデスネ」と言いながら返してくれた。

やはりユーロが高いので免税店でも化粧品も安いとは思えなかった。

搭乗口へ団体に付いて行き待っていると、隣に座っていた70歳台の奥さんが「なんで、到着が朝なのよ。」と不満そうに言っていたので、「地方から来た人間は午前中でないとその日の内に帰れないでしょ。」と言うと納得されたみたいだった。成田から羽田への移動も不便である。

帰りのも長いので疲れるだろうと思っていたら、とても賑やかで12時間はあっという間だった。

映画でも見ようと思っていたら、ノワタリさんが「今ね、ダビデが灰色の姿で腰に布を巻いてやってきて話しかけてくるの、私の名前じゃない名前で呼んでいろいろ言うのよ。」

「え!ノワタリさん、ダビデってあんな西洋人じゃないでしょ。」と言うと、

「これは仮の姿だと言ってるわ。」と言いながら、ノワタリさんとダビデはしばらく話していた。

その後、また「あの今度はアポロンがやってきたわ。」と忙しい。

「何で私に!」とノワタリさんは話されていた。残念ながら、私には見えないし、聞こえない。でも、私はシニョーリア広場に有った蛇だらけの頭のメドウサでなくて良かったと内心思った。

後日、アポロンの事を調べたら「カッサンドラの呪い」と言う事が分かった。まるでノワタリさんの現在の状況に良く似ている。たぶん、これも彼女の前世の一つのような気がする。

カッサンドラを見初めたアポロンが求愛した時「未来が見える能力をあげる」と言って、その能力を与えたが、その力を得たカッサンドラがいずれ捨てられるのを見て、応じなかった為、アポロンはのろいを掛け、予言は出来ても周りの人間は誰も信じないと言うものだった。

そんな事が続き、私は退屈せず楽しく過ごせた。

帰国して、横浜のおば家族と一緒におすし屋さんで昼食を取った時、本当に安堵した。


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