社労士(社会保険労務士)さんのひとり言

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新薬は副作用が知られていない。

2011年08月14日 10時06分03秒 | Weblog
プラザキサ(ダビガトラン)で、重篤な副作用が出たようです。そのため、厚生労働省が製薬会社に注意喚起を指示した…とか。

プラザキサはワーファリンと同様に、血液が凝固する働きを抑える薬。 血栓形成を防止する効果があります。


プラザキサには、ワーファリンに比して以下のメリットがあります。

1、相互作用が少ない⇒他剤との併用により効果が増強されたり、減弱されたりする危険性がある。

2、食事の制限がない⇒例として…。ワーファリン服用時に納豆を食べると、ワーファリンの効果が減弱される。

3、特別な血液検査が不必要⇒ワーファリンの場合、血液のモニタリングを定期的に行う必要があります。


じゃあ、逆にワーファリンのメリットは?

1、薬価が安い。

2、プラザキサに比して投与実績が長い。

投与実績が長い=副作用がよく知られている。

逆に言うと、新薬は、副作用が知られていない…ということなんです。


「フェーズⅣ」という言葉があります。「製造販売後臨床試験」とも言われるのですが…。実際に市場に出回った状態。つまり投薬された患者で起きた副作用事例を医療現場にフィードバックする作業なのであります。

(中には、「効果が認められない」として、販売中止となった薬の事例もあります。有名な例は「アバン」「カラン」でしょうか。)

つまり…。

「薬には副作用が付きものであり、ある意味では、発売後に副作用が出るのも当たり前なのであります。


ワーファリンからプラザキサへの変更例は多いのでしょうが、患者側も、医師とよく相談すること。また、体調の変化については注意が必要だと考えます。