めざせ百名画

旅行も山もどうもご無沙汰なので、現実的な映画鑑賞をテーマにしてみました(いい加減)

122 夜の鼓

2018-07-08 05:50:35 | 日記
時代劇でしたか。




参勤交代の江戸暮らしから帰ってきた三國連太郎。

妹婿の殿山泰司が気だるい良い味出してます。

東野英治郎はどこでも同じだな。

何か様子がおかしいな?とは思ってましたが、場内でも噂になってます。

京都の鼓士の森雅之となんかあったんじゃないか?と。

否定するネコちゃんですが、周りの人の証言が出てくるにつれて言い逃れができなくなってきます。

この時代の不義は死刑だし、周りの親族なども被害を受けるので必死ではあります。

しかし、さっき高校生でキャピキャピしてたかと思ったらこの落差はスゴイです。

自分でもさっき言ってましたが、その役にスカッと入れるのだそうです。

どんな役でも、1つのイメージが消えない役者が多いですよね。

それを当たり役といえば褒め文句ですが、どっちが良いんでしょうかね?

そういう意味から見たらネコちゃんってすごい女優なんだな。

おおっ!ここか!

刀を突きつけられ、連太郎に連続ビンタを浴びてます。

美女を殴ってさぞ気持ちがいい事でしょう。

後腐れないし。

回想シーンで一夜の情事が露わになって、自害を迫られるネコちゃん。

そのままでは終わりません。

場面は京都になって、くつろぎながら夢を語る森雅之。

そこに顔色を変えた(人殺しの目)連太郎一行が襲ってきます。

敵討ちか。

相手は悪気はないし、逃げも隠れもしてないからすぐに見つかるし、刀も持ってないのに5人くらいで

囲んでます。

これは卑怯じゃないのか?

もしくはなぶり殺しか。

相手にも刀を渡して、一対一で勝負!が武士じゃないんですか?と言ったって狂った連太郎の耳には入らん

でしょうね。

123 かあちゃんしぐのいやだ

どこで単語が切れるのか?

方言は分かりません。

一転して2人の男の子がいる母親役です。

これもしっかりとハマってます。

そういう視点で観てなかったが、やはりトークショーは聞かなきゃダメですね。

感心しながらネコちゃんを追います。

小学生ですのでやたらに甘えたがる兄弟が可愛いのなんの。

27歳とはとても思えない見事な母ちゃんっぷりでした。

昭和30年くらいの設定なんでしょうが、福井の田舎では洗濯は川だったんですね?

清水じゃなくて濁ってますが、ジャブジャブ洗ってます。

まるでアジアだ。

やっぱり日本はほんの少し先をいってるだけの事です。

父が病気で、母の内職で貧しい生活ですが、気持ちだけは落ちぶれない清々しい生き様に、不覚にも

涙が溢れてきました…

余韻に浸りながら家飲み。




安いのは結構ですが、もっと脂がのったカツヲが食べたいなぁ…(泣)

ネコちゃん

2018-07-08 04:14:50 | 日記
7/7(土)

七夕ですが早朝から洗濯します。

今どき、家に洗濯機ない人いるの?と思いますが、4時過ぎからオッさんオバはん1人ずついました。

格が違うY子さんカレーは、パッケージを開けた時点で匂いから別格です!




こんなの食べたらいつもの安いの食べれなくなっちゃいます。(泣)

さて、今日から新シリーズです。




文化村からホテル街へ緩やかな坂を上ります。




1本目は11時からなんですが、余裕をみて10時前に行ったら、階段には列が出来てます!

どんだけ人気なんだ?




空調もない階段に佇んで、汗を流しながらブログをパチパチ…

早めに開場してくれましたが、開演が早まる訳でもなく、お好みの通路側に座って引き続きカタカタ…

しばらくサボって?ましたが、何とか格好が付いてきました。




若い綺麗な頃の姿が残ってるって良いのか悪いのか?

その後も続々と詰めかけて、通路に座ってる人も出てきたし、振り返ってみたら立ち見も2列になってます!

どんだけ人気なんだ?

少し小田原に分散したい所ですが、うまくいきませんね。(泣)

しかし、この詰め込み具合は消防法違反じゃね?

息苦しいぞ?

二酸化炭素濃度が高ければ火事にはなりにくいか。

121 せきれいの曲

昭和26年公開で、撮影当時は宝塚在籍中だったネコちゃんは17歳だったそうです。

初々しいです。

ってか、弾けっぷりが子供ですがね。

新進の作曲家に山村聰はソプラノ歌手の轟夕起子と結婚しますが、激しくなってきた戦局に呼応して

軍の検閲も厳しくなり、それに妥協するのか反発するのかで食い違ってきて別れてしまいます。

既にネコちゃんは授かってましたが。

第二次大戦に入って、高校生に成長していたネコちゃんを介しながらヨリを戻すのか?と思いきや、

やはり妥協が出来ない夕起子だったのでした。

最初はこっちが有馬さん?と思ってみてましたが、考えたら白黒の時代に結構な年齢の様で、おかしいかな?

と思ってたら後から本物がセーラー服で現れました。(笑)

さて、この後のトークショーがみんなの目当てです。

この1本(トークショー付き)は1,100円で、その後の通常の二本立ては別に1,100円かかるのですが、最初の

整理番号が37番だったのに、二本立ての方は3番でしたからね。(ほとんど帰っちゃうという事)

2週間のご無沙汰でした。




館内ですが、女優さんなんで帽子は取りません。

先週の若尾さんは手を取ってもらわないと歩けない様子でしたが、こちらはかくしゃくと動いてます。

ざっと85歳になる計算ですが、お元気で何より。

喋りの方もハッキリしてて場内を沸かせてくれます。

お笑いの素質もあるのか、自分の老いも笑いにしちゃいます。

お婆ちゃんにもこんな若い頃あったんですねぇ?と笑ってます。

なにかの折に、美智子皇后とお話しする機会があって、その時にあなたの映画観たことあるわよ?

と言われたのがこの映画だったそうです。

他に何をご覧になったのか探りを入れてみたそうですが…どうもこの1本だけのようです。

イヤだわ、演技も分かってない子供の頃の映画だけみて、私がどんな女優だと思われてるんでしょうか?

(場内爆笑)

今日から始まった特集ですので、今後の見どころを紹介してくれます。

どれも素晴らしい作品ばかりです!と断言してます。

そりゃ、下らない映画もたくさん取ったけど、ここには選ばれてないですから。

そりゃそうだわ。(笑)そんなの選ばんな。

この後の「夜の鼓」の話になります。

17歳の7年後なので24歳くらいなのでしょうが、眉を剃って歯が黒く、艶かしさがエロエロだそうです。

監督が今井正。

随分いじめられた?そうです。

撮影してて、気に入らないと、ちょっと違うなぁ?と呟くだけでどこをどうしろとは言われないそうです。

小津さんは違います。

こうやるんだよ?と見本を演じてくれて、それがまた上手いのよ!と言ってました。

あるシーンで全くOKが出ません。

知り合いの侍に刀を突きつけられ、身を委ねることを迫られる所です。

朝からずーっとそこで止まって、遂に1日目1ミリもフィルムが回らないまま終わってしまいました。

どこがいけないのか本人が分かってないんだから、さぞ辛い事でしょう。

刀を突きつけられる所から延々と繰り返します。

それがなんと1週間続いたそうです。(そのワンシーンのためにだけ)

途中で見かねたカメラマン!が夜の先斗町に誘ってくれて、芸者をあげてどんちゃん騒ぎもしたそうですし、

夜のホテルで1人になった時、つらくてこのまま身を投げちゃおうか?とも思ったそうです。

東京暮色を地でいく感じですね?と司会者が良い合いの手を入れてナイスでした。

1週間後にやっとOKが出ましたが、今までと何が違うのか分からないのよ!ただホッとしたけど。

そんなもんでしょうね。

夫役の三國連太郎が、浮気を疑って迫ってくるシーンがあり、何発も顔を張られるのですが、あんなに

お願いしたのに、あの人ったらリハーサルからマジで張ってくるのよ?

どうせ中々OK出ないので、延々頬を張られたもんで、2センチも腫れちゃって、監督がちょっと一息

入れるか?と言われて2時間くらい氷で冷やしてからまた撮影が始まったそうです。

主演女優の顔を変形させてしまうほどの狂気。

確かに眼からして怖い俳優ですがね。

今だったらそんなことされたらマネージャーが連れて帰っちゃうわよ!と言うと、司会者も

それよりまず監督がクビでしょうね?(笑)

当時は監督って現場では天皇だったそうです。

黒澤しかり今井しかり。

だからどんなになってても誰も口出しは出来なかったとか。

この2人で先月上梓した本の題名が「有馬稲子 わが愛と残酷の映画史」ですからね。

ちょっと読むのが怖いかな?




撮影タイムも設けてくれました。

押してていつも心配そうな明子ネーちゃん。(支配人)