新型コロナウイルス感染者がきょうは東京で584人と最多を記録したとか。全国の死者数もうなぎ登りの傾向となっており、空襲を経験せずに済んだのに、一生のスパンとなると、人間は等しく大恐怖の襲来から逃れられないもののようである。
10代女性がコロナで死んだのは誤報というのは行き帰りダブルで驚いたけれど、もっと驚いたのは感染データの集計を業者委託していたことである。目下、国家の最大懸案事項を人任せにするとはどういう料簡なのか。明治の太政官令で決まった仕事以外、新しいことには国家公務員たる者、手を汚さないと、服務規律で決められているみたいである。霞が関は夜中も煌々と明かりがついて過労状態とはよく言えたものと感心する。手書きにファクス、コピーと稟議に判子で繁忙だと言われても、同情の余地はない。労使協調の公認サボタージュ闘争中なので、恥ずかしくて他人に見せられないため、出入り口ドアに鍵を掛ける役所も出る始末である。そんな鼻提灯役人は見たくないので、鍵どころか横板を張って釘を打ち付けて、一切世間に出歩かないでほしいものである。が、これがまた年末予算要求時期になるとノコノコでかい顔をしてお出ましになる。何をするのかと思うと、携帯通信規格の第5世代(5G)に出遅れ、世界に取り残されたため、夢を追って6Gに注力するとか、いやはや。5G時代が少なくとも3―4年続けば、その間に完全脱落して6Gどころでなくなる恐れがある。でも、大丈夫、目標が困難で先であればあるほど、役所にとっては継続的に予算が確保できるから、心配する必要はない。
もっと驚いたのは読売新聞の本日の社説である。安倍前内閣時代は首相が、詳しくは読売新聞を読むように、国会で答弁するほど官報的だったのに、GoTo トラベル事業などのコロナ兼経済対策、日本学術会議会員任命問題、桜を見る会前夜祭の会計処理問題などで、是々非々の論調となっているではないか。今まで、ヨイショ読み売り新聞との認識から、社説など一切読まずに来たのに、何気に今日に限って目に留まって読んで、新鮮な驚きに襲われた。自民党幹事長時代に海部首相をあごで使うイメージの傲慢そうな小沢一郎氏を、政治資金規正法の記載時期が怪しいというような形式犯で検察と表裏一体となり追及し、政治的に追い落とした一方、安倍氏とお友達の甘利経済再生担当相の都市再生機構(UR)絡みの金銭授受疑惑では羽毛で撫でるような緩やかな報道であったり、誰が尾行したのか文部事務次官が風俗に通っていたとして辞任に追い込んだり、太い裏のパイプが感じられたものだったけれど、なんか読んでみようかなという気になってきた。
驚きの変身と言えば、陸上女子1万メートルの新谷仁美選手に尽きる。五輪2回前のロンドン五輪金メダルの記録を上回る30分20秒44で昨日走り切ったというではないか。あまりの驚きに記事をいろいろ拾い読みすると、破天荒な人柄で一気にファンになってしまった。故障などで4年前に一度引退し、会社勤めをしてから2年前に現役復帰したという。今年1月の海外ハーフマラソンで日本新記録を出した理由について、「ラスト5キロは漏れそうだった(から急いだ)」というコメントの豪快さは、福士佳代子選手の「シャツと擦れて乳首が痛かった」に引けを取らない。こういうのを聞くと、東京オリンピックを開催して、走ってもらいたいと思う。
卓球でも凄い選手が出現した。今日のTリーグ戦で琉球アスティーダの戸上隼輔選手が木下マイスター東京の張本智和選手を接戦の末破り、チームの6連勝首位独走に貢献した。勝利の要因を聞かれ、「水の呼吸」で臨んだと答えた。推測するに、恐らく「明鏡止水」の境地でプレーしたのだろう。禅の思想、哲学を卓球に取り込んだ世界初の選手として、今後注目していきたい。
新た世に
新た人あり
病ひあり
むかしのままに
渡る術なし
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