自民党総裁選候補者がほぼ出揃った。名乗り上げ順に岸田文雄前政調会長、河野太郎行政改革相、高市早苗前総務大臣の3人。秋の収穫にはまだ少し早い栗の背比べのように誰も頭一つ抜けていない予断を許さないレース運びとなっている。
風向き一つ、謀略怪文書の巧拙、下半身のスキャンダル、自民党ボスのメディア戦略によって情勢が一夜にして変わり得るため、予想が困難なので、とりあえず出馬表明順に岸田本命、対抗河野、大穴高市としておくしかない。
勝馬に乗ってポスト、予算を狙う議員や高級官僚、財界を除いて全国民は、何れが選出されようと、野次馬以上の関心はない。
間接的に参加した気持ちになって少し気になるのは、只今上げ潮中の株式市場への影響くらいである。すでに岸田銘柄だ、河野銘柄だと噂に上っているが、誰がやってもコロナ禍に打ちひしがれた景気を立て直すための積極的な財政出動が筆頭にきて、代わり映えしない。
他人と同じ銘柄を狙ってもリターンが限られるので、ここは穴狙いしかない。穴と言えば、大穴の高市氏が、敵基地攻撃能力の無力化を争点に挙げている。自民党で現在、最も大きな影響力を備える安倍晋三前首相が後ろ盾となっているので、岸田氏が全面的に政権運営を前首相に委ねると約束しない限りは、党員・党友票によっては高市氏に雪崩を打つ可能性がある。
大穴銘柄を物色するなら、高市首相誕生を前提に、敵基地無力化関連銘柄である。
無難なところでは、航空宇宙に強い軍需企業の代表格でもあるNEC(6701)が、防衛関連システムの構築ならお任せと言ったところである。ただ、武田良太総務相に毛嫌いされているのが難点。高市首相が留任させれば、富士通(6702)に乗り換えた方がいいかもしれない。
敵基地無力化に絞って攻めるなら、防衛省向け表示電子機器、赤外線サーモグラフィカメラ、監視システムの日本アビオニクス(6946)が有力。また、航空計器の東京計器(7721)、ドローン向け監視ユニット、衛星ビジネス、デジタル信号処理装置の多摩川ホールディングス(6838)、安全保障分野に力を入れ始めたセキュリティシステム構築のFFRIセキュリティ(3692)等からも目が離せない。
国際緊張時に条件反射的に好まれた火器、重機、大砲、ガスマスク等の軍需企業の代表格である石川製作所(6208)、豊和工業(6203)、細谷火工(4274)、日本製鋼所(5631)といった常連銘柄は、中国の脅威がさらに切迫するまで待ち伏せした方が効率的かもしれない。
富ケ谷の
隠居のもとで
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唐新羅まで
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