天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

干柿

2020-01-03 09:15:09 | 日記

 今までこんな事はなかったのに、出勤の朝、病院を通る時、脇の出入口に黒塗りのワゴンタイプの営業車が待機しているのを毎日、目にした。補欠日雇い勤務の大晦日31日から正月三が日の4連日である。やはり人間は血と骨と肉だけで出来ているのではなく、気で持っていることを改めて実感する。何とか子供の頃から大好きだったお正月を祝いたい、という心持ちは誰でも持つ。それが、もう明日だという安心感からと、やっと正月を迎えられたけれど周りに身内が1人も居ないという寂寥感から、張り詰めた気が抜け、事切れ、旅立って逝くのだろうか。ちょうど、箱根駅伝の往路優勝をした大学の走者に付く壮行車と同タイプの車だった。最近はもう、これぞ霊柩車というのは滅多に見掛けなくなり、日頃気にしている者でないと分からなくなってきた。それにしても、普段なら月に一度お目に懸かるかどうかくらいなのに、こう頻繁に起きるのは単に正月が事由でなく、もっと他に社会的か経済的か、或いは政治的な要因があるのかもしれない。見送りが看護師だけより、親族が見守る中の方が安心して旅立てるのか、なぜ最期だけ来てくれたの?という醒めた気持ちになるものか、今の私にはまだその時の像が浮かび上がってこない。郷里から頂いた手作りの干し柿を食べるつかの間、渋くても甘い過去を振り返る。

 霜焼け、あかぎれ対策にハンドクリームを塗る。老人性かさかさ症のせいか、クリームと皮膚が離反して中々しっとり浸み込まない。いつまでもベトベトしているので、唇や鼻脇など顔に擦って拭い取ろうとしても指先にぬめりが残る。別に大した問題ではないけれど、スマホをいじると画面が脂シミだらけになって困る。その解決策は、耳たぶを握って擦り付けると割と指先がさらっとすることを発見した。耳の霜焼け対策にもなり、一石二鳥である。
 
気が尽けば
魂の消えゆく
人の性
とどめ置きたし
春の温もり
 




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