東京・小金井公園の東京大茶会にお邪魔した。元内閣総理大臣・高橋是清邸に茶席が設けられていた。外国の方もどうぞ、と広く募集していたので、ラフな感じだろうと気楽に出向いたけれど、厳粛に本式の茶を点てていたので、つい居住まいを正してしまった。茶頭と正客のやり取りも、掛け軸や花、茶器その他の由緒、謂れ、作意など高尚で、日本語のできない外国人客並みに理解できず、大きく頷づいて畏まるのみであった。茶は薄茶ながら濃厚で深く甘露な味わいがあり、生涯のベストであった。習っている裏千家流でなく、宗偏流であった。でも、そんなことはどうでも良かった。わがお茶教室の美人筆頭弟子のお付き添いだったからである。長い旅路を独占して同行できたことが茶に勝る至福の一服であった。いろんな話をしたはずだけれど、紅潮してみんな忘れた。話し声がモーツアルトであった。リズムと旋律のすべてが優しく美しかった。お昼も和牛焼肉にビールも頂いたりしてメロディーが弾んだ。
茶の道に 進む乙女が 舞ひ降りし
小金井の釜 君を待ちけむ
小金井の釜 君を待ちけむ
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