天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

有明

2019-09-15 08:52:33 | 日記
 きょうはマラソン一色の日となりそうや。しかし、真の本番はまだ来年8月。ここで燃え尽きずに、かっちり日本産のメダルを全部流失させないでほしい。
 一足先に囲碁の世界でスター誕生やな。マラソンではとても考えられない男女無差別の舞台で、女流棋聖の上野愛咲美さん(17)が昨日の竜星戦で、許家元という名前からして強そうな男性八段を破って、23日に行われる決勝戦に勝ち進んだそうな。男性トップ棋士がコンピューターより先に女性に負かされる時代になった。
 とっくに女性に負けているお茶の舞台では、華の東京で毎年大茶会が催されているとか。かつて愛知は西尾で1万人大茶会に参加したことがあるけれど、東京は知らなかった。応募は団体では駄目で、単独か2人単位となっている。こっそり独りで申し込んだら、お茶教室の師匠と美人女性高弟も2人で応募していた。東京マラソンの初回と第2回に参加申請したけれど、あっさり落選になってそれ以降諦めた縁の無さなので期待していなかったけれど、やっぱり厳正な抽選の結果残念ながら、の通知が届いた。ところが何と、師匠コンビは御招待と言うやないの。東京は好きになれんわ。と呪っていたら、瓢箪から駒。師匠に当日用事ができたって。あれッ、マドンナが1人に浮いてしまったけれど、どうするんやろ。私はやや大袈裟に悔しくて堪らないと涙を流さんばかりに溜息をついたら、じゃ、先生の代わりに行く?と聞いてくれた。白髪が抜け頭頂が禿げるまで生きてきて良かった。後半生の戦友の愛猫を昨春亡くして以降、我が命運も尽きた、もうどうでも良いという無気力自堕落な余生を送ってきたけれど、人生捨てたものや無いやん。
 運のつきなのかどうか、昨晩は仲秋の満月で、けさ仕事に出掛ける時、西の空にほぼ真ん丸の有明の月が浮かんでいた。色の薄いのが気に掛かり、取ろうと近づけば消えてしまう儚い奇運かもしれないけれど、本能寺の火焔の中でも織田信長は幸若舞を一ふし舞ったではないか。

老いらくの 運も尽きぬと 思ひしに
未だ有明の 月を見るかな






断線

2019-09-13 14:52:59 | 日記
 短パンにシャツ一枚では涼し過ぎる季節の変わり目となった。こんなのんびりしたことを言うのを憚られるのが、千葉を中心とした台風の残酷な爪痕である。直接の猛威はとっくに過ぎ去っているのに、二次被害の苛烈さは見聞きするだけでもおぞましくなる。電源消失が広範囲に5日を超えても復旧できないとは、膨大な優遇と地域への不便を強いる公益事業として無防備すぎるのではないか。原発事故に対しても天災には勝てない想定外と言い逃れするけれど、廃棄物処理も含めて危険で不効率極まりない原発への資源の浪費を止めて、早くから提唱している電線地中化に各界が注力していれば、原発事業のような特定利権のたらい回しでなく、雇用創出にもなり、今回のような電線寸断も起こらなかった。真っ当な方向に舵を切ることができない政治指導者なら即刻退陣すべきである。
 娘一家が夏休みに預けに来た猫ちゃんの滞在が丸1カ月になる。何か腹に虫が居て他の飼い猫たちに移らないよう予防、隔離の意味もあるみたいだけれど、カリカリ以外の食べ物やおやつをねだったり、追っ掛けっこをして遊んだり、懐いてしまえばどうなることやら。
 第2期シーズンの卓球Tリーグも11日(水)で開幕シリーズが終了し、あとは沖縄での10月の特別開催2試合を除いて、11月下旬までお休みと淋しくなった。序盤戦のヒロイン・ヒーローは、現役女子大生と素性を明かされるとそれだけで動悸が激しくなるトップおとめピンポンズ名古屋の森田彩音と笹尾明日香らもそうだけれど、熟慮苦渋の末、日本ペイントマレッツのサウェータブット・スターシニ―(タイ)をMVPに挙げたい。男子で最も濃い印象を残したのは木下マイスター東京のチョッパー・侯英超(ホウ・エイチョウ)とT.T彩たまの神巧也(ジン・タクヤ)だけれど、ヨーロッパからトルルス・モーレゴード(スウェーデン)と並んでT.T彩たまに参戦したBREXITのリアム・ピッチフォード(英国)を今後最も注目していきたい。
 その深秋までの年寄りの空虚を埋めるように始まった大相撲秋場所は、遠藤があまりにも強くなっていてびっくりした。豪栄道の鋭い突き押しを躱して退治した3日目の相撲には目を見張った。横綱候補筆頭に朝乃山を予想していたけれど、遠藤に替えた。それに貴景勝の馬力が戻っているようなので、こちらも要注意。本日はちょうどこの二人の取組があり、勝った方が次の横綱一番乗りと勝手格付けしたい。

慈悲のなき 天の災ひ 防ぐ術
をこのしがらみ まず捨ててこそ




酢橘

2019-09-12 15:39:21 | 日記
 明日は肌寒くなる予報らしい。信じたいけれど、涼しくなればなったで寂しい。秋は遊楽の季節である。ちょうど、『死ぬまでに一度は行ってみたい 絶景*神社』(PHP研究所)が手元にある。43社紹介されている中、2つはその気にさせる。表紙写真にもなっている「櫻井神社 筑前二見ケ浦」と、もう一つは「英彦山神宮」である。二見ケ浦なら2、3年前に行ったばかりだけれど、写真のように純白に輝く鳥居があったかな、と不思議に思った。よく読むと、福岡県糸島市にも二見ケ浦があり、海中に夫婦岩も浮かんでいる。三重県伊勢市の夫婦岩は修学旅行で行った思い出の地であり、二見ケ浦の本家だと思っていた。京都の八橋のように本家争いがあって負けたのか、神様の喧嘩には関わりたくない。筑前二見ケ浦の夫婦岩は、夏至の頃に夫岩と婦岩の間に夕陽が落ちるのが見事で、「日本の夕陽百選」に選ばれているそうな。うん、実望の意欲がそそられる。一方の、伊勢志摩の夫婦岩は5月から7月にかけて男岩と女岩の間から昇る朝日を拝むことができるので、だいぶ風情が異なりそうである。ただ、こちらも11月から1月の満月の頃には両岩の真ん中から月が上がるのが見えるらしい。しかし、神々しくも白い鳥居越しの夫婦岩をぜひ見てみたい。
 英彦山(ひこさん)神宮も福岡県の内陸側にある。こちらは冬場に滝が30メートルにわたり凍り付き、無数の氷柱が刃のように垂れ下がる奇観が望めるという。そんな景色だから最初は、良寛さんでお馴染みの新潟は弥彦山(やひこやま)と勘違いしていたけれど、同県ならちょうど都合がいい。1泊2日で絶景神社の両巨頭が制覇できそうである。
 かつて勤務していた会社のOB5人が集まって秋の旅行会の相談をしようということになった。うち1人が故郷の徳島から酢橘(スダチ)が送られてくるので、外皮が色変わりしないよう、9月中に会って渡したいということで日程を調整している。外観が変貌していても汁さえ残っていれば大丈夫とは、下手をすればセクハラ紛いとなって女性相手にはなかなか言えない。余計なことを言わずに日取りが決まるのを待つだけである。

勤め舎を 巣立ちたりとも おのがじし
色は変はれど こころ変はらじ

巣立ち=酢橘(スダチ)


参拝

2019-09-10 18:15:20 | 日記
 甲府に来て武田神社に参らなければ武神武田信玄の罰が当たるので詣でた。信玄の父子3代の居館・居城とあって甲府盆地を一望できる高台にあり、防塁、掘割がしっかり遺されていた。ただ、名立たる戦国大名が畏怖した武神の縄張りにしては瀟洒な感じがした。後の大阪城や伏見城の造作を見れば、ウィンドウズ3.1を使っていた人がグーグル10を触って目を回すように、軍配の手が小刻みに揺れたのではないだろうか。
 タクシーの運転手さんに、ほうとう以外で手頃に飲み食いできる店を聞いたら、B級グルメ大会でチャンピオンになった甲府鳥もつ煮を食わせる甲府駅そばの店に案内してもらった。蕎麦屋の職人が内食として食べていたのが始まりだそうであるけれど、そば屋でなく、居酒屋に連れて行ってもらった。レバーの苦味を感じさせないくらい黒光りするまで濃い味付けがしてあり、いけた。黒肝の合間に黄身卵が散らしてあって彩りが食欲をそそった。店お勧めの赤鳥のたたきはほとんど刺身で、淡白にして歯触りが心地良かった。料理人の腕が良く、野菜天もアスパラのベーコン巻きも上品な出来だった。天ぷらは抹茶を付けて頂くのが洒落ていた。冷や酒の天鵞絨の味にぴったり合った。残暑に弱った五臓に冷やが染み渡った。
 この前のお茶教室は主菓子を持参する当番であった。以前の店と同じでは面白味と献心に欠けるため、わざわざ遠くに出掛けて調達した。大きさや原材料に大差はないけれど、意匠や彩りに工夫の跡が現れる。その批評も一興となる。異色の若くて美しい先達のお点前を頂戴した。わが手前を賞味してもらった。茶の心が一歩近づいたかもしれない。

天ぷらに 抹茶をまぶす 利休にも
思ひも寄らぬ 恋をするかな














ワイ

2019-09-10 00:14:13 | 日記
 卓球Tリーグ初参戦ながら快進撃のスターシニー選手(タイ)のプレー・スタイルは細心巧妙かつ剛胆豪快で爽快である。その爽やかさの魅力を倍加させているのが、戦いが済んだ後の合掌礼儀、ワイである。観客、審判、相手チーム、味方チームにいちいち手を合わせて感謝する。たとえ応援選手が負かされた時でも胸がときめいてしまう。アガサ・クリスティなら「ワイの幸福劇」とタイトルを付けたであろう。しかし、不測の迷惑が掛かると申し訳ないので、余談挿入。
 台風15号の影響で交通が寸断されているにもかかわらず、甲府市総合市民会館にTリーグ観戦に飛び出した。トップおとめピンポンズ名古屋VS日本生命レッドエルフ。お目当てはおとめの森田彩音選手。デビュー以来、絶好調で来たけれど、きのう木下アビエル神奈川の曾尖選手にまさかの0−3の不覚。傷心の乙女の心中を思い遣ると、いかに台風後の悪路難路と言え黙って見過ごすことは、男のさがが許さなかった。「甲斐の山々、陽に映えて、われ出陣に憂いなし」「祖霊坐しますこの山河、敵に踏ませてなるものか。人は石垣、人は城」と謳われた甲府は山河の緑が豊かであった。
 美しい国を国造りというのは、ひとの心にときめきを与える人材を育てることである。惜しむらくは、安倍首相を取り巻く夜郎自大のヘイトスピーカーは言うに及ばす、安直思想家、骨董警世家、太鼓持ち評論家、買弁商売人、忖度官僚、追従メディアの浅ましい跋扈を目に焼き付けられると、国の卑しさが剥き出しに感じられる。政権は長きを尊ばず、後世に裨益する何を残したが問われる。

甲斐の山 人の石垣 貧しくば
織田に侵さる ワイの心無く