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中部横断道の現況報告会@北杜市 5月20日

2017-05-12 22:46:12 | 中部横断道

5月20日 中部横断道の現況報告会と総会を開催します!(中部横断自動車道 八ヶ岳南麓新ルート沿線住民の会 2017/05/09 記事)を知りました。

日時:2017年5月20日(土)午後1時30分~
場所:北杜市高根町農村環境改善センター

【報告会】
 このたび情報開示請求により新ルートの概略(ルートの位置、その建築構造)と国交省が検討していた中央道須玉ICから国道141号沿いに北上するルート図とその概略を入手しましたので、皆さんへ公表したいと考えています。

【総会】…会員の方は引き続き出席して下さい

中部日本横断自動車道建設促進期成同盟会の活動内容(山梨県ホームページ 更新日:2017年3月29日)
平成28_2016年10月31日の決議内容
 ●静岡・山梨・長野・新潟の4県を結ぶ「中部日本横断自動車道」について、全線を早期に完成させること
 ●中部横断自動車道 新清水JCT~六郷IC間について、開通時期を早急に示すとともに一日も早い完成を図ること
 ●中部横断自動車道 六郷IC~増穂IC間について、平成28年度の開通に向けて、また、八千穂IC(仮称)~佐久南ICについて、平成29年度の開通に向けて、確実な整備進捗を図ること
 ●上信越自動車道 信濃町IC~上越JCT間について、平成30年度までの4車線化事業の完成に向けて、確実な整備進捗を図ること
 ●中部横断自動車道 長坂~八千穂間について、全区間一体で環境影響評価の手続きを速やかに進め、早期事業化を図ること
 ●必要とする我が国の道路整備が着実に実施出来るよう、平成29年度予算編成において、必要な道路整備予算を総額確保すること

この決議に関係しますが 2016年11月23日記事に書いた 中部横断自動車道(静岡~山梨)完成時期は2019年に延長された、総会が開かれた10月末の時点では期成同盟会のどなたもトンネル工事難航や発生した汚染土があちこちに積み上げられている状況はご存じ無かったのでしょう。
リニア新幹線推進同盟の皆さんもおそらく新幹線事業の実態などは何も知らずにひたすら旗を振っておられるに違いありません。

環境影響評価はルートが決まってから実施されます。リニア中央新幹線事業がそうでした。
中部横断自動車道山梨~長野区間ではBルート選定の計画段階で手続きにミスがあったことが指摘されています。それを期成同盟会の皆さんは全く知らないのか、知っていても手続きエラーを無視なさっているのか、それは私はわかりません。
期成同盟会は山梨県政が関与していますので、国に対して手続きミス有無の解明を求めるか否かは今後の県政への信頼度にも影響するでしょう。どんな事業でもそれに直面する人々の安全・安定・安心を守りながら地域活性化事業を進めていく、実に困難な事だと思いますが、それをやるからこそ「公務」なのだと私は思っています。

このブログでルート決定に関係する記事は・・・
◇ 2014-07-10 山梨中部横断道、Bルートの決定、北杜市のリスク大きい
◇ 2014-07-20 中部横断自動車道 関東地方小委員会 7月23日 Bルート決定した

国土交通省関東地方整備局(埼玉県さいたま市)
社会資本整備
社会資本整備審議会_道路分科会_関東地方小委員会
2012~2013年同盟会、自治体などからの要望書の集積(PDFファイル 5,214 KB)
2014年山梨県北杜市などからの要望書の集積(PDFファイル 3,085 KB)
国土交通省関東地方整備局・中部横断自動車道
自治体等からのご意見(2013.06.28 PDFファイル 3,318 KB)

NEXCO 中日本
中部横断自動車道 六郷IC ←→ 増穂IC

山梨県の皆様が待ち望んでおられたと思いますが、神奈川県駅(相模原市)の工事説明会が開催された 情報を確認しました。リニア甲府駅はいつになるのでしょう・・・


新山梨環状道路も未来都市推進室の仕事かも

2017-04-04 20:50:12 | 中部横断道

一年前の2016年4月4日、私の記事は 「4月1日から旧国道52号線は山梨県道42号線になりました」 でしたが、その記事の本筋は以下の内容だったのです。

4月1日知事コメント

寄り道しましたが、山梨県内国道の記事になったのは図のような山梨県知事コメントについて確認する作業の副産物です。
新山梨環状道路の北部区間は西関東自動車道(雁坂トンネルのルート)の埼玉県側と同期せねば単に山梨県内の道路事情に関係するだけの問題です。リニア中央新幹線も品川~名古屋で全線開通せねば山梨実験線は実験線のままで終るかも知れない。
山梨県内行政には広域連携する事案についてリスクを考慮した発想が欠けているようです。ヤマナシ悪口で言われる「盆地脳」が意味するところなのかも知れません。
環状道路の区間で国と県との振分け(西関東道路と接続する県道として必須部分の桜井~広瀬が国所管の北部区間とされている)が面白いと思います。理由は知りません。

昨年の記事の最後に書いていた中部横断自動車道北部区間(山梨県~長野県)については状勢が変化しています。
中部横断自動車道 八ヶ岳南麓新ルート沿線住民の会 の 2017/03/17 記事では・・・ 3月14日 公共事業チェック議員の会ヒアリングで 国交省道路局へ計画段階評価のやり直しを要請、「建設計画と計画段階評価の問題点・重大な瑕疵を具体的に指摘」
今後の成行きに注意していきたいと思っています。中部横断自動車道もリニア新幹線や西関東自動車道(新山梨環状道路)同様に静岡~山梨区間だけでは当初の目的が達成できない、税金無駄遣い施設に堕してしまうのです。

「観光地としても文化・学術・産業地域としても魅力ある山梨県と往復するのに現状では道路も鉄道も不便だ、なんとかしろ」という声が、山梨県周辺の都県から、全国各地から、巻き起こるような山梨県であることを私は願っています。
西関東自動車道(雁坂みち)の埼玉側早期完成の働きかけが埼玉県から起る、長野県が中部横断道山梨側問題のまっとうな解決を国土交通省に要請する、そんな状況を私は期待したいのです。


中部横断自動車道は地震災害時にも役に立つのか? 身延断層の追加指定

2017-02-22 23:13:12 | 中部横断道

2017年02月22日11時56分の報道記事(NHK甲府)はリンク切れですので記録しておきます。リンク設定は引用者です。

 政府の地震調査研究推進本部は、内陸や周辺の海域にあり重点的に調査や評価を行う主要活断層帯について、新たに山梨県から静岡県に延びる身延断層など16の活断層や活断層帯を指定しました。

政府の地震調査研究推進本部は、内陸や周辺の海域にある全国の活断層や複数の活断層からなる活断層帯のうち、断層の長さや活動の度合いなどから、97を主要活断層帯に指定し、重点的に調査や評価を行っています。

 (2017年2月)21日開かれた部会で、ほかの活断層などについても議論が行われ、地下にも断層が延びていると推定される活断層や、周辺の活断層の状況から活動度が比較的高いと想定される活断層など、「身延断層」を含む16の活断層や活断層帯が新たに主要活断層帯に指定されました。・・・【編注・資料 計79−(2) 主要活断層帯の追加方針について(PDFファイル 2,411 KB

 「身延断層」は身延町から静岡県富士宮市にかけてほぼ南北に延びる長さおよそ20キロの断層で、政府の地震調査委員会は断層全体がずれ動いた場合、最大でマグニチュード7.0程度の地震が起きる可能性があると評価していますが、今後30年以内の発生確率は「不明」としています。 しかし、周辺の活断層の状況から活断層の活動度が比較的高いと想定されることなどから、今回、新たに主要活断層帯に指定されました。

 山梨県防災危機管理課は「東海地震などに備えた地震対策の延長で対応していきたいが、情報収集をして新たに必要な対策があれば速やかに対処していきたい」としています。

NHK甲府の続報は 「身延断層」指定で県対処検討 2017年02月22日 17時28分報道記事 です。リンクが切れたら同様に引用保存します。

この件の元情報は上の記事中にリンクした地震調査研究推進本部です。
山梨県のハザードマップも更新されるかもしれません、県庁発信に注意していきたいと思います。
ちなみにこんな記録もあります、私は初見でした・・・山梨県中・西部を震源とする地震情報(日本気象協会 tenki.jp)

年度末の忙しい最中にたまたまリニア関連サイトでこの件を知りましたので、取り急ぎ情報確認だけしました。地域各紙や時事通信も報じているようですが後日にしてとりあえず以上です。


中部横断自動車道の開通の遅れについて、静岡県知事記者会見

2016-12-07 06:14:03 | 中部横断道

静岡県庁サイトで 2016年11月21日 知事記者会見 が公開されていますので引用しておきます。
(テキストは原文のままで、改行、強調、下線などの編集は引用者です)

記者質問:中部横断自動車道の開通の遅れについて

(記者)  ありがとうございます。
 先ほど、チラッとお話出ましたけれども、中部横断自動車道がですね、夏頃に開通が遅れる見通しであると出て、それが大体2年程度遅れるのではないかという報道が一部で今朝ありました。2年程度遅れると19年度に山梨県と静岡県が繋がるということなんですけれども、2年遅れることによる静岡県への影響と言いますか、静岡も清水港だとか静岡空港のポートセールスにいろいろ取り組んでいると思いますけれども、その辺への影響について、どうお考えでしょうか?

(知事)
 まず見に行きます、私は、近日中に。

 一体、ついこの間までですね、2017年、平成29年度には開通するということで、事あるごとにその話をしてまいりました。それが突然、中日本と国交省直轄、両者口裏を合わせたかのごとくにですね、一緒に、これは1年延ばすということ、あるいは少し遅れるということを言い始められて、よくその辺りのことが説明がなされているわけですけれども、すなわち、重金属が出てきたとかですね、処理に困るとか、そんなことはもっと前から分かっているはずだというふうな意見も当然持たれてしかるべきでしょう。

 ですから、ちょっと不明瞭なところがあって、一体どういうことなんだと。
つい、私は今年も見に行きました。トンネルの所ですね。順調に進捗しているということを責任者から聞いているわけです。一番長いトンネルがありますね、その2キロメートルくらい奥の所へ見に行きましたよ。山梨県側も75パーセント出来ていると、こちらはちょっと遅れているという話だったのですけれども、それでも来年度までには、きっちり出来るという説明を聞いていて、その後にですね、突然2つの団体から、こういう話が出てきたので、釈然としないところがあるのですね。
だから、工期というのは皆がそれを、豊洲も同じですけれども、それを当てにしていろいろと動いていますのでね。中日本は工期の管理を国の直轄、国ですから、民間の方はともかく、国としては予定どおりちゃんとやるとか。なんで両方が同じようなことになるのか。やってる場所は同じではないですからね。
ですから、ちょっと釈然としないところがあるので、この件については、ただしていきますし、間もなくですね、いつぐらいになるかな。今年中には矢野(弘典ふじのくにづくり支援センター理事長)さんと一緒に、もともと中日本のトップですから、回ろうと思っています。

(記者)  先ほども、チラッとお話出ましたけれども、緊急事態が起きた場合は、国会議員とですね、県内選出の国会議員などと一緒に、要望というか、アクションとして起こされるということも、お話の中で出ましたけれども、そういう国への働き掛けの部分ではですね、どのようにやっていくおつもりですか?

(知事)
 私は、中部横断道の所は身延線も走っているわけですね。ですから、リニアとの関わりもあります。例えば、早川町に行こうとすると、中部横断自動車道ないし国道52号を通らないと行けないでしょ。
早川町に行って、トンネルを掘るのを見てきたわけですよ。リニアの。ですから、実は、リニア絡みでもあります。
リニアが、私は、オリンピック前までには甲府までを先に、第一期工事としてやるべきであるということを再三、折に触れて、言っておりますけれども、そこから下るのですね、高規格道路、それからいわゆる通常の国道、そして身延線と、こうしたことは、日本の内陸とそれから沿岸の静岡県を結ぶ重要な道路でですね、これを先延ばししてはいけないというように思っておりますし、むしろ先行的にやるのが第一期工事だと、すなわち、リニアの品川から甲府までの工事だ、ということすら思っているわけで、そういう一環として、そこから、下に、南に下りてくるのにですね、道があった方が良いと。

もちろん、そうしたこととは関係なしに、清水港と山梨側、長野の佐久以南ですね、そうした所が、東京以外にも港と内陸が連結するという効果があって、この方面ではですね、この数年間、何度も何度も、来年度には出来るということを前提にした形でですね、いろいろな運動を起こしてきたわけです。非常に不誠実さを感じます。
もし、そういう恐れがあるなら、もっと早くに、しかもそれぞれ個別的に言うべきだったと。口裏を合わせて言ってきているかととられかねないような今回の事態でありますから、ですから、現場に入り、そして、前に来た時に、どうして、それが一言もなかったのかということも含めてですね、疑問がありますので、国の方に働き掛けるということも重要ですけれども、まずはこちらもですね、静岡県下の所につきましては、しっかり見てからと思っております。

国、石井大臣に言ったところで、それでどうこうなるもんでもないでしょ。むしろ国交省のですね、役人上がりの大臣でありますから、庇(かば)われるかもしれないということもありまして、こちらは突き上げる方ですから、そういうガッツのある方が国会議員にいらっしゃればですね、一緒にやりたいと思います。望月議員などは港のことを一生懸命やってこられたので、相当落胆されているのではないかと思うのですね。

(記者)  どうもありがとうございました。

静岡県知事は既に山梨県早川町のリニア新幹線南アルプストンネル山梨工区を視察されていたのです。それを知らずに11月25日のブログで、『山梨工区現場まで足を伸ばして視察していただけると良いと思います。静岡工区についてご判断になる情報が得られると思います。』と書いてしまいました。
静岡県知事視察については 知事発表:山梨県早川町視察訪問について(2016年7月13日)確認出来ました。・・・>静岡県知事の早川町視察訪問 をリニア中央新幹線情報サイトに掲載しました。

以下は中部横断自動車道工期延長について、このブログに書いた一連の流れです。山梨~長野区間の環境影響評価事案は静岡~山梨区間とは別テーマです。
私がリニア中央新幹線工期延長を記事に書けることは無いかも知れませんが、2025年頃にはリニア工期延長は既成事実になっているでしょう。

◇ 2016.11.26 中部横断道の工期延長に関する国土交通省審議と山梨県の状況
◇ 2016.11.25 中部横断道の工期延長に関する中日本高速社長の記者会見など
◇ 2016.11.24 中部横断道工期延長について山梨県知事コメント
◇ 2016.11.23 中部横断自動車道(静岡~山梨)完成時期は2019年に延長された


中部横断道問題を山梨県知事が現地視察 11月30日

2016-11-30 10:57:54 | 中部横断道

中部横断自動車道増穂以南の知事による現場視察(更新日:2016年11月30日)
「知事囲み取材」の質疑応答も掲載されています。
(これだけ迅速な対応が出来る山梨県庁を見直しました。担当が違うかも知れませんがリニア新幹線関係でも是非このようにお願いしたい。2016-12-01 追記)

2016年11月30日に山梨県知事の視察が実施されます。県庁広報(発表日:2016年11月30日)

山梨県知事視察

① 新直轄区間・身延町「(仮称)大島第二トンネル」 ※想定以上に脆い地盤での掘削工事(掘削面の崩落、突発湧水等)

② 新直轄区間・南部町「南部インターチェンジ」 ※重金属混じりの掘削土処理場(封じ込め盛土)

③ 視察後 知事囲み取材の場所は(仮称)富士川橋 橋上 A1橋台側(15:50 ~16:00 )(図のように集合場所・身延町総合文化会館駐車場から移動)

既に発生した汚染土壌が、何処に、どのように保管中かも確認され県民に報告されるべきです。

今後発生が想定される汚染土の仮置き場計画も大事な情報です。リニア新幹線工事で早川町トンネル工事では既に早川町に仮置き場が設定されました・・・早川町内雨畑地区発生土仮置き場

●(封じ込め盛土)という表現の意味が私には不明ですが、文字通りに解釈すれば、汚染土をインターチェンジの盛土として利用しつつ汚染は流出しない方法で処理されているという意味なのか?・・・もしそうなら、これをやってしまう前に地域の人々にはなんらかの説明があったのでしょうか?

2016年11月30日 UTYテレビ山梨ニュース記事、「後藤知事、工事難航の中部横断道を視察」 から引用しておきます。(山梨県提供の画像から部分利用)
 後藤知事は30日、掘削面の崩落や湧き水がある身延町の大島第二トンネルや、南部インターチェンジにある、重金属が混ざった土の処理場を視察しました。
知事は、国交省の担当職員からボルトを使った崩落防止策や、盛り土をして重金属を封じ込める状況の説明を受けたということです。
知事は工事の遅れには理解を示し今後、安全性の確保とコスト削減を国に求めていくことにしています。

山梨県知事視察

中部横断道工期延長について山梨県知事記者会見の内容

2016-11-28 21:15:38 | 中部横断道

2016年11月24日記事 中部横断道工期延長について山梨県知事コメント の続報になります。
以下、山梨県知事記者会見(平成28_2016年11月25日金曜日) から引用しました。(年月、下線などの付記、改行は引用者です)

中部横断自動車道南部区間の開通時期延期等について

記者 先日、中部横断自動車道の開通が2年間延期されると説明がありました。進捗状況によっては更に延期する可能性があるとおっしゃっていましたが、改めて知事のご所見をお伺いします。

知事
 (2016年)8月19日に国土交通省並びに中日本高速道路株式会社から想定以上に脆い地盤、土壌であること。更には自然由来の重金属が土壌から検出され、その処理のため、開通時期、事業規模について、更に精査が必要だというお話を伺ってから、ちょうど3ヶ月経過をしました。
この間に私も、国土交通省関係課に累時に渡ってできるだけ早期の開通の要請をしてまいりました。併せて、明確な事業規模についても、先だって(11月)16日にも要請をしたところであります。

 段階的に工事は進捗するものの、最大で2年南部区間の全線開通が遅延するということについては、専門家の皆さん方が説明をされているようなことが原因で、なおかつそれには600億円の追加の事業費が想定されることを考えると、やはり安全で安心な信頼性のある高速道路であるべきだということは、この会見でも何度も県民の皆さん方にもご報告をしてきたとおりであります。

 できるだけ早期の開通というのはこれからも要望を続けるつもりでありますが、ただこの3ヶ月ほどで、いつまでに、どうなるのかという部分が明確になったことによって、これからも中部横断自動車道の活性化推進協議会で沿線市町村の皆さん方とも、どういう形でこの中部横断自動車道をそれぞれのまちづくりに生かすのか、経済活性化、観光に生かすのかという具体的なとりまとめも行っておりますから、それを段階的に開通の予想にあわせて、しっかりまちづくりを考え、そしてそれが山梨県全体に観光、経済活動また、医療の効率化も含めて生かしていけるように、これからも最大限全庁を挙げて努力をしていきたいと考えています。

記者 中部横断自動車道の事業費が600億円膨らむという話ですが、その中で県負担の分がありますが、どのくらいの規模感の県負担になりそうかというところはいかがでしょうか。

知事
 基本的なスキームと、地方交付税も含めた軽減の仕組みというのが色々と重なって実際の山梨県の負担の額、率ということになります。これについては、まだ詳細に整理をされておりません。
この間のコメントでもお示しをさせていただいたとおり、コスト縮減というものは、できるだけこれからも認識がはかられるようにお願いをしていくつもりでありますし、また県費の負担についても、色々な制度、施策を通じながらできるだけ負担が軽減できるように、私どもも最大限努力していきたいと考えています。

記者 完成時期の遅れですが、お隣の静岡県と連携して山梨県でやってきた部分ですけれども、川勝知事は、2年の遅れということに対して納得していらっしゃらない様子で、現地視察を考えているというような趣旨を記者会見で言われているようですが、足並みを揃えるおつもりはありますでしょうか。

知事
 私も色々な仕事も含めて、峡南地域にときどき行く際に、白いシートがかかった土が盛られているのを、非常に気になっておりましたから、できるだけ早く私自身も現地の状況をきちっと把握をしていきたいと考えています。

記者 知事自身で現地視察ということもお考えでしょうか。

知事
 はい。

記者 年内ですか。月内もあり得ますか。

知事
 できるだけ早くと考えています。今、なかなか抜けられない事情もありますけれども、私だけで一人でいっても仕方ないので、当然説明をお願いすることも想定されます。できるだけ早くという形でご理解をいただきたいと思います。

記者 静岡県知事と一緒ということでしょうか、それとも別々ですか。

知事
 別々になると思います。

記者 視察で特に知事が念頭に入れて、視察を行う意義というか、どこを見たい、どういう所をお願いしたいか、視察における知事の目的は何かをお聞かせください。

知事
 今まで2つ大きな原因があって、開通時期並びに事業規模について再検討が必要だという話になっており、1つ目は、想定以上に脆い掘削土壌であること、もう1つが自然由来の重金属の処理をどうするか、この2つが大きな要素、原因だと言われておりますので、この2つは、現場がどうなっているかということは確認をしたいと思っています。

今回の件はリニア中央新幹線事業の発生土処理など諸問題に関心を持つ人々の間では既に話題になっていたことです、リニア着工の前に中部横断道の発生土を何とかすべきでは?(静岡県のブロガーさん、2016年10月12日記事)
私は 2014年10月25日 中部横断道のセレン汚染は残土処理の教訓になっているか を書いただけで、山梨県庁や地域行政から県民に向けて情報提供されているかどうかは確認できていません。
しかし、知事は記者会見で何度も県民に説明してきたと言っておられるので、私が記者会見記事の確認を怠っていたのだと知りました。

リニア新幹線関係の情報整理が一段落したら中部横断自動車道問題について国交省甲府河川国道事務所と山梨県庁サイトを確認してWebページに記録したいと考えています。


中部横断道の工期延長に関する国土交通省審議と山梨県の状況

2016-11-26 08:28:29 | 中部横断道

国土交通省関東地方整備局における公共事業の評価で、2016年11月22日に、今年度第7回事業評価監視委員会が開催されました。
その「議事概要」から切り出した資料が下図です。

事業評価監視委員会

平成28年度第7回配付資料一覧の中に、中部横断自動車道(富沢~六郷)「資料3-2-1」と「資料3-2-2」がありますが、後者が「再評価資料」です。11月21日にこのPDFファイルが作成されたようです。
その中に、再評価に際しての「山梨県知事意見」も入っています。それを切り出したのが下図です。(上半分は国道20号大月バイパス再評価への意見なので省きました)

山梨県知事意見

その他、多数の資料に基づいて審議した事業評価監視委員会は、上掲のように付帯意見を添えてこの新直轄方式の事業は「継続」を「了承」しました。

山梨県では、中部横断道沿線地域活性化ビジョン を2015年度に策定しています。

平成29-2017年度の中部横断自動車道の開通や平成39-2027年のリニア中央新幹線の開業などを見据え、今後10年間程度を視野に、県、沿線自治体、関係機関等が連携・協働して沿線地域の活性化を推進する指針として「中部横断道沿線地域活性化ビジョン」を平成28-2016年3月に策定しました。

従って、中部横断自動車道の工期延長はビジョンの組み替えも必要になるほどの大事件だという事になるでしょう。山梨県内のマスコミ情報を確認しましたが、この点を取材報道した記事がありましたので、静岡県同様に引用しておきます。

中部横断道、全通2年遅れ 早くとも19年度(読売新聞山梨版 2016年11月23日)
●県は15年度、今後のおよそ10年間の沿線地域の観光や産業の振興のために「中部横断道沿線地域活性化ビジョン」をまとめ、既に沿線11市町が中心となった作業部会で、地域活性化の具体策を議論している。県の担当者は「中部横断道は活性化の起爆剤で、中部横断道を軸とした県の将来展望において、17年度の開通は大きな柱だった」と、開通時期の遅れに困惑していた。
●また、中部横断道が通る南アルプス市は、中部横断道を活用した物流拠点の整備などを検討している。開通時期の遅れについて、金丸一元市長は、「鉄道がない南アルプス市にとって、中部横断道の全線開通は悲願だった。サクランボなど市の観光資源を生かすためにも、早期開通は必要だ」と、できるだけ早期の開通を求めた。

中部横断道の全通2年遅れ 甲府で連絡調整会議(産経新聞地方版 2016年11月23日)
●産業誘致や観光、災害避難路として心待ちにしてきた地元からは、「事情は分かるが一日も早い全線開通をお願いしたい」を切望する声が相次いだ。
●甲府河川国道事務所の近藤進副所長は会議後、「31年度の全線開通は、下部温泉早川IC-富沢IC間のトンネル工事が順調に進んだ場合」と述べ、状況次第でさらに遅れる可能性も示唆した。
●早川町振興課の担当者は「今朝も東北で大きな地震があったが、中部横断道は大規模災害時の“命の道”だ。沿線自治体と早期開通を訴え続ける」と話した。
●市川三郷町土木整備課の担当者も「防災や経済の観点から、全線開通が31年度より遅れないことを担保してほしい」と強調した。
●南巨摩郡選出の望月利樹県議も「29年度を目途に行ってきた企業や移住者の誘致活動に影響する」と指摘する。観光面では、中部横断道の開通を見越して誘客計画を練ってきた自治体の戦略に影響を与えている。身延町観光課は「残念だ。国道300号改修工事で富士北麓から町への周遊ルートを強化し、中部横断道につなげる計画なので、一日も早く全通を」と訴える。
●2017年度に南部IC前に道の駅を整備する南部町は「予定通り開業する。30年度に新清水-南部間が先行開業すれば1年間だけだが利用車両が集中する。知名度アップのチャンスととらえたい」(企画課)としている。
●後藤斎知事は22日、「難工事に伴う技術的問題であることから、理解する」とコメントを発表した。  その上で知事は「コスト削減を図り、災害に強い信頼性の高い道路づくりと一日も早い全線開通を求める」との考えを示した。

読売新聞と産経新聞の記事は実に参考になりました。ありがたく思います。

この数日、仕事の合間にソース確認をしてきましたが、実はリニア中央新幹線の情報をソースから確認するのは、はるかに困難なので中部横断自動車道の今回の問題はリニア新幹線事業について色々と敷延して考えられるきっかけを与えてくれたようです。

11月22日一日で工期延長の発表から事業評価監視委員会の審議まで完了しました。そして国土交通省からの見事な情報公開でした。
地域行政や議会は国政にはるかに及ばない、などと言われない地域行政であることを心から願いたいと思います。

今回の工期延長もそうだと思いますが、かなり前から根回しを続けて結論が出たところで市民・国民に公表するという手法には慣れていても、情報公開・発信が苦手だと人々の理解・納得、同意に至る過程でつまずいて全てが無に帰すことになると思います。リニア新幹線事業の闇は深いようです。

中部横断自動車道工期延長についての記事はここで一区切りにします。


中部横断道の工期延長に関する中日本高速社長の記者会見など

2016-11-25 23:47:41 | 中部横断道

2016年11月24日の中日本高速道路・宮池社長定例会見で報道関係者に配付された【資料1】事業の現況(PDFファイル)から切り出した画像です。
中日本高速が担当している六郷IC~増穂IC間は今年度中、即ち2017年3月までに開通するとの記者発表だと理解できます。山梨県峡南地域で開通祝賀イベントが開催されると思います。

資料1 事業の現況

『宮池社長は中部横断自動車道について「富士山を巡る周遊観光や、内陸と沿岸部の交流に貢献するバイパスになる。遅れによって観光などで迷惑をかける。できるだけ早く開通させたい」と述べた。』静岡新聞の 2016年11月25日記事-中日本高速社長「早期開通へ努力」 中部横断道の工事遅れ-は報じていました。
社長記者会見記事では続いて「会見要旨」も公開されるはずです。会見終了後にすぐ配布資料だけをアップロードしたようで、このスタンスは素晴らしいと思います。
マスコミ発表した内容は組織のサイトでも分かり易く公開するのは当り前だと私は思っていますが、マスコミ記事のソースを探し出すのは難しい場合も多いです。

図は11月22日公表された国交省甲府河川国道事務所の会議録資料からです。中日本高速担当区間と国交省担当の新直轄区間を示しています。
中部横断道の工事区間

新直轄区間は、富沢IC~南部ICは2018年度、南部IC~下部温泉早川ICは2019年度、下部温泉早川IC~六郷ICは2018年度開通の見通しです。
11月23日記事、「中部横断自動車道(静岡~山梨)完成時期は2019年に延長された」で掲載したテレビキャプチャーの通りです。

前記事に書いたように報道関係を私が可能な限り確認してみました。
工期延長の内容は国土交通省のソースで分かっていることですから、ジャーナリズムとしての関連取材を読みたかったのです。

中日新聞静岡版 2016年11月23日 中部横断道 六郷-新清水間は19年度開通、『静岡県の川勝平太知事は二十一日の定例会見で「説明が不明なところがある。釈然としない」と不快感を示し、近く視察する方針を表明した。』
静岡県知事記者会見記録のページ 後日公開記事を確認したいと思います。

静岡新聞 2016年11月22日 中部横断道、国交省など遅れ説明 段階的部分開通へ、『会議には静岡県と静岡市の担当者が出席した。井ノ口秀彦県道路局長は「遅れはやむを得ないが、産業や観光にとって重要な道路。一日も早い開通をお願いしたい」と話した。』
これは11月22日午前中に山梨県庁防災新館で開催された会議に静岡県から出席された方に取材されたもの。

静岡新聞の11月22日の別記事で「中部横断道の開通遅れ 静岡県知事、状況ただす意向」という記事に以下が掲載されていましたので引用しておきます。(●は編者が追記)
●知事は「工期をあてにしてみんなが動いている。釈然としないところがある」と述べ、近く施工中の現場を自ら訪れて確認する考えも示した。
●静岡市の田辺信宏市長は「一日も早い開通に向け、関係者へ一層の働き掛けを行っていく」とコメントした。
●全線開通で山梨、長野県などからのアクセスが向上する清水港では、荷物の取扱量の増大が期待される。甲府市でセミナーを開くなどしてきた県港湾局の担当者は「17年度開通を前提にしてきたので残念。港湾整備は遅らせることなく進めたい」と話した。
●静岡市清水区の物流会社アオキトランスの望月薫会長は「荷物の流れや運送形態が大きく変わる期待感が広がっているさなかだけにショックが大きい。2年の遅れは相当のダメージだ」と話した。

とりあえず静岡県側の情報確認は以上です。静岡県知事が現地視察する予定とは驚きました。
出来ればリニア中央新幹線南アルプス・トンネル工事が進んでいる山梨県早川町の山梨工区現場まで足を伸ばして視察していただけると良いと思います。静岡工区についてご判断になる情報が得られると思います。

長くなりますので、山梨県側の情報と国土交通省での対応状況については、次の記事に回します。


中部横断道工期延長について山梨県知事コメント

2016-11-24 09:45:11 | 中部横断道

前記事の続報になります。
山梨県県土整備部高速道路推進課から 中部横断自動車道(新清水JCT~増穂IC間)連絡調整会議(第2回)の結果について が発表日:2016年11月22日として広報されていました。
山梨県知事のコメント(PDFファイル)を画像として引用しておきます。
関連資料としてアップロードされている「調整会議(第2回)報道発表資料(PDF:1,891KB)」は前記事で紹介した国土交通省甲府河川国道事務所のPDFファイルと同じものです。

知事コメント

県庁担当課発表記事は以下のように書かれていて、内容は前記事に記録したのと同じです。

・新たな開通時期の見通しについて
 新清水JCT~富沢ICはH30年度、富沢IC~南部ICはH30年度※、南部IC~下部温泉早川ICはH31※、下部温泉早川IC~六郷ICはH30年度開通の見通し
  ※トンネルの進捗が順調な場合。
・事業費について
 新直轄区間(富沢IC~六郷IC)では、全体事業費が約600億円の増額となる見込み

知事記者会見は今週中の定例会見があると思いますので、山梨県の工事費負担増加や、既に発生している重金属汚染土が現状ではどこにどのくらいの量が一時保管されているのか、それは今後はどのように対処されるのかなど、県民に報告されると思います。

知事が言及しておられる中部横断自動車道を活用した地域づくりは、誰でも期待するところですが、開通時期についての「トンネルの進捗が順調な場合」という制約が今回の会議で明確になったのです。
2027年のリニア開業による経済効果を県全体に波及させる為に取り掛かっている山梨県内事業にも同様な制約があると想定せねばならない事を中部横断道事業から学ぶことになりました。

この件に関するメディア報道も時間がある時に確認するつもりですが、とりあえず続報は以上です。


中部横断自動車道(静岡~山梨)完成時期は2019年に延長された

2016-11-23 11:49:49 | 中部横断道

既にマスメディア報道が出ていますが、国土交通省 関東地方整備局 甲府河川国道事務所からは、2016年11月22日の午前中に山梨県庁防災新館(甲府市)で開催された会議の報告が同日夕刻作成のPDFファイルにより公表されています。 中部横断自動車道(新清水JCT~増穂IC間)連絡調整会議(第2回)の開催結果について(平成28年11月22日)
(画像は11月22日のUTYテレビ山梨ニュースからキャプチャー)

中部横断道の工期延長
以下は会議録で「4.議事概要」からの抜粋です。(下線、強調は引用者によります)
(事業者より説明)

想定以上に脆い地盤でのトンネル掘削掘削土に含まれる自然由来の重金属の処理等、課題を有する工事箇所が点在しており、開通予定時期の見直しが必要となった。
 ⇒トンネル掘削にあたっては、施工時及び開通後の安全性に配慮し、地盤の崩落防止対策やトンネル構造を強化する追加対策を実施。
 ⇒重金属土の処理については、処分先確保等の状況を踏まえ、安全対策に万全を期した施工を実施。

○これらの課題に対する追加対策等を踏まえて、工程を精査した結果、新たな開通時期の見通しについては、以下のとおり。
 ①新清水JCT~富沢IC、富沢IC~南部IC、下部温泉早川IC~六郷IC は、平成30_2018年度開通の見通し。
 ②南部IC~下部温泉早川IC は、平成31_2019年度開通の見通し。

○ただし、富沢IC~南部IC、南部IC~下部温泉早川IC は、トンネルの進捗が順調な場合。

○また、富沢IC~六郷IC では、これらの課題に対する追加対策等により、全体事業費が約600億円の増額となる見込み。

○引き続き、各自治体の協力を頂きながら、一日も早い開通に向けて事業を推進していきたい。

(意見交換)

○山梨県より、開通時期の延期及び事業費の増額については、難工事に伴う技術的な理由であることから理解する旨のコメント。

○沿線自治体より、当該区間の一日も早い完成に向け努力するよう意見が出されるとともに、引き続き、種々の課題について、関係者と共有しつつ、工事用車両の通行に伴う地元調整など、地元として協力していく旨が表明される。

富沢IC~六郷ICの当初予算は2004億円ですが、建設発生土の処理に伴う増額が190億円、トンネル支保構造・補助工法の変更に伴う増額が350億円、工事用道路の構造見直しに伴う増額が60億円、合計600億円の増額になるということです。
この区間は「新直轄区間」で一般国道と同様に国土交通省地方整備局が整備し、完成後は無料開放されるものです。いわば国道52号の代替という意味があるのだと思います。中部横断道では長野県側の八千穂~佐久小諸が新直轄区間です。
「新直轄区間」は費用の分担比率が国75%、自治体25%とのことですから、600億円の増加は山梨県が150億円の負担増加になるのだと思います。【参照・Wikipedia 新直轄方式

Wikipedia 中部横断自動車道 は全体像が分かり易い情報です。今回の工期延長も間もなく記事に反映されると思います。この記事には関係先もリンクされていて便利です。
私も 中部横断自動車道 を書いていますが最近はリンク切れも放置モードなので、この機会に更新しておこうと思います。

中部横断自動車道の工期延長ニュースを知られた時、おそらく全ての皆さんがリニア中央新幹線南アルプス・トンネルのことをお考えになられたと思います。上記引用した会議録に下線、強調の装飾を付加したのは、その事を私も考えたからです。
そして2000億円の工費が3割アップする、同様な事態はリニア新幹線事業で生じるかも知れません。それも想定した財政投融資決定だと私は考えております。
私のリニア中央新幹線情報サイト、ブログでも今回の件を整理しておこうと思います。

ちなみに会議録末尾の「工事用車両の通行に伴う地元調整」についてはリニア新幹線事業で、山梨県早川町塩島地区発生土置き場への輸送計画の変更 が既に生じていることは山梨県の皆さんはご存じと思います。

こういう事態が今後続発することは当然想定内のはずですから、地元行政・議会の方々が問題をどのように理解し対策・対応なさっておられるか、それは地域の将来を左右する問題なのです、と、キタリモンがおこがましいですが申し上げておきます。