看護大学では比較的裕福な家庭で育っている人が進学してくるため「奨学金施設」からの借金をしている学生はごくわずかです。
しかし、専門学校の半数以上の学生は「病院奨学金施設から生活費、学費の前借り」をしています。
「就職活動しなくていいから楽」という理由もありますし、貸与期間働けば、返済をチャラにしてもらえるというメリットもあります。
ですから、看護師免許を取得して奨学金施設に就職しても貸与期間が終わると一斉に退職していきます。
実は医療看護業界はこの繰り返しなのです。
しかし、ここにもギャップができており、新卒看護師の就職活動状況は変化していています。
10年ほど前は、新卒看護師の就職先で困る事はありませんでした。
ほぼほぼ、希望の病院に就職することができたのです。
しかし、ここ数年、コロナがはやり始めてから、看護学生の就活で落ちる学生が目に付くようになってきました。
「100%就職できる」時代ではなくなったし、「希望の病院、病棟に就職できること」も難しくなってきています。
逆に卒後教育しなくていい中途採用ばかり力を入れている病院を多くみかけます。
即戦力が欲しい、病棟で勤務させてみて、いけそうなら雇う、ついていけないなら辞めてもらう
という露骨な人事制度をとる病院が増えてきました。
これでは業界全体が冷え込みます。
教育制度、育成制度がありませんから、「スタッフ、看護師は使い捨てカイロ状態」なのです。
「看護師養成コースで免許だけ発行させて、あとは現場で使い物になるかどうかみて、ダメなら使い捨てる」
これが現実です。
ましてや、新卒の教育に力を入れない、コストを掛けない病院が増えてきている現実があります。
また、学校、大学の偏差値で採用不採用を決める病院もいます。
基礎学力が高い学生を取った方が、卒後教育がしやすいからです。
きっとこのやり方は上手くいっていないと思います。
なぜなら仕事ができるできないは、必ずしも頭の良しあしで決まらないからです。
しかしながら、同じ資格でもそういった学歴差別をしている現実は存在し、「手に職、国家資格があるから
就職楽勝でしょ?」という常識は通用しません。
管理者コースに進める人材を選ぶために学歴を重視しているのかもしれませんね。
(専門卒の学生は、学士編入か通信大学で学士取得すればいいだけですよ。)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます