幸か不幸か独居老人一歩手前でストップしたマンマ。 

加齢化を受け入れられずに格闘中。 週2~3日クラス開講で、刺激をもらい感謝。  

オーストリア5日目  ザルツブルグへ  (7月22日)

2015-09-23 09:38:41 | 旅行
20150722

このホテル、否、この部屋とはサヨナラ。 二日分の衣類だけ持って、スーツケースを預けて7時ごろホテルを出る。 昨日と同じウィーン西駅へ。 

駅で朝食を買って、9番ホームからザルツブルグ行の列車に乗る。 このÖBB(オーべーべー)の列車はJetrail というようだ。 いいネーミングだこと! 7時50分、 ウィーン西駅発。指定席か否かに注意してドアの近くに座る。 通路を挟んで向こうの席の男性、音楽祭にいくのかしら・・・なんて、まったく勝手に想像。 昨日と同じ線路を進む。 途中のチョットした駅 Tullnerfeld で 隣りに女性が座った。 こういう時、異人は黙っていると相手も緊張するだろうと、先ずはコチラから話しかける。 「この辺りにお住まいですか?」 マンモグラフィーを受けに行くとのこと。 お互いにしかめ面をして、 「あれ、痛いのよねぇ。」 「でも、受けなければね。」 二年に一回のチェックだそう。 彼女は St. Poltenで下車。 この辺りの中心地らしい。 少しづつ丘陵地帯となっていくけれど、 アルプスの硬い骨格(?)にはホド遠い。 相変わらずのパッチワーク模様が続く。 線路際の草地で小動物発見! ナンだ、あれは? ウサギ?? 茶色い耳の長い・・・・そう、ピーターラビットみたいなウサギを見たのだ。 ビックリ! 残念ながらシャッターチャンスを逃した! とらえるのが無理というもの。 が、チョットした感動だ。
リンツ・・・モーツアルトの曲名だが、ブルックナーのゆかりの地だそう。 が、私は彼の曲は未だワカラナイ。 リンツは車工場があるのか、たくさんの車が列車で運ばれるべく貨車に乗っていた。  

そのうちに、きれいな姿とはいいかねるが山影が見えてきた。 丘ではない。 10時50分、ザルツブルグ着。 またまた「着たぞ~!」と叫びたい心境。 乗ってるだけで行きたいところへ行ける・・・なんて幸せなこと!



インフォメーション・センターで例のバウチを見せてホテルへの道を尋ねる。 地図を渡してくれて、早口に・・・。 地図を見ればワカルさ! が、私は地図を正確に読むことは不得手だ。 余計な脚色をしてしまう。確かに stright ・・・とは言ったけれど線路の下を通る・・・と言っていた。まっすぐ行くと、途中、右手にガード下を行く道があり、私は右手に“曲がって”しまった。 あれぇ・??????????  駅へ戻って再度、お尋ねする。 落ち着いて地図を見ると・・・・まっすぐ行ってもガードをくぐるんだ! ポストオフィスがあって、大きなホテルのところを左折・・・今度は脚色せずに地図を読んで、ネットで見た通りの黄色い・・・シェーンブルン色のホテルに12時到着。 1時間も掛かっていた。  

サウンドオブミュージック・ツァーは2時少し前に集合だ。 時間は十分ある。 部屋をちょっと整えて、ボトルに水をたくさん入れてミラベル公園を見物がてら行く。 ミラベル公園はガイドブックどおり。 アチラの庭って、なぜこうも平面的なんだろう。 緑の芝生の中に赤や黄色の花で線模様を描く・・・・って広い庭でないと出来ないね。 ヨーロッパ大平原に住む・・・・からかしら? 日本は山あり谷あり。 私はワレラの庭のほうが好き。 木陰の一角に西洋版五百羅漢みたいな面白い人物像が並んでいる。 彼らはラカン様ではなく様々な職業の市井の人たちであるのがイイ。 さて、集合場所はどこかいなぁ? パノラマツァーとかいた看板がある。 パノラマツァーではないけれど、この辺りかなぁ…と、うろついていると日本人のシニアカップルが。 世話女房風な奥方ドノが親しげに話しかけてきたけれど、同じツァー仲間かしら? すぐに40代前半の日本人男性が名簿をもって、「ハギワラ・・・さん。 はい、ココで少し待っていて下さい。」  実は私は「サウンドオブ・・・」に申し込んだと思っていたが、「カンマーグード・・・」のほうに興味が出ていた。 彼に確認すると、しっかりと名簿に載っている由。 私のミスなのか、勘違いだったのか、かくてザルツカンマーグート(「塩の御料地」)ツァーの参加となった。

2時出発のツァーはバン型の車にご夫婦二組、父・息子組、そして私の7名だった。 お父さん、「今度はムスコについていくダケです。」と嬉しそう。 ガイド氏はザルツブルグ在住20年。 音楽の勉強のためにオーストリア留学をなさったらしい。 演奏よりも理論の勉強・・・かどうかはわからないが、副業も必要のようで、難しい国家試験をパスしてガイドになった由。 恩師の本を訳したものが今秋、出版とのことで近々帰国。恩師に代わって講演をなさる由。 高価なご本のようで、みんなビックリ。 「僕のせいではありません。」と。 たしかに・・・。 専門書とはそういうものなのだろう。は、ともかく、一同、車に乗って先ずはフシュル湖を見ながらドライブ。 モーツアルトの母方の出というザンクトギルゲンで下車。モーツアルトのお姉さんはココの判事さんと結婚したそうな。 市役所前には少年モーツアルトが   ヴァイオリンを構えた像があったけど・・・。「モーツアルト君、もう少しラクに構えたら? 肩が上がり過ぎよ。 それとも佳境にはいって演奏中かな? 
                   
次にヴォルフガング湖へ向かう。 「ヴォルフガング」ってモーツアルトのファーストネイムだよね。 は、ともかく、ガイド氏は車で先回りしてザンクト・ヴォルフガングで待つとのことで、我々だけが乗船。 湖面は穏やか。 何よりもこのピーカン照りのお蔭で遠くのアルプスであろう山並みが見える。 山肌、否、岩肌の縦じわは氷河の流れた後だそうな。 ゲレンデのように見えるところは牧草を刈った跡。 アルムというのだそう。 アルム・・・アルプスの少女の“アルム爺さん”ってそういう意味だったんだ! 

ザンクト・ヴォルフガング着。 ここにもカラフルな色に塗られた建物が。 カラフルとはいえドコか一定の色調であり洗練されていてケバくない。 ガイド氏によると、冬の暗さを払しょくするために、建物をカラフルに塗るのだそう。 窓辺の花・・・・やっぱりイイわねぇ! 窓辺の花は虫除けを兼ねている・・・と言うガイド氏の話に、私と仙台夫人と、「そう、あの花、アレ、アレ・・よねぇ!」 しばらくして「ゼラニウムよね!」と。 彼女のほうが若い! 赤い家は「白馬亭にて」というオペレッタの舞台になった・・・と、盛んに説明していたが、私、オペラもオペレッタにも疎くて初耳。 でも、この色はステキ! 

         



ココのメインは神のお告げに従って山頂から斧を投げて、その斧が刺さった地に建てられたという由緒あるザンクト・ヴォルフガング巡礼教会。 教会内部の彫刻が売り? 一般的な祭壇の他に観音開きになった祭壇があって、スペシャルなのだそうだが、わたしにはドコの教会も壮麗・豪華・華麗という言葉でしか表現できない。 「観音開きの祭壇」は確かに珍しい。 教会に入って信者の席に座っていた時、足元にある板について、ガイド氏が「そこはひざまずくとところです。」と。 なるほど…足を乗せてはいけないんだ!お恥ずかしいながら、初めて知った。 
由緒あるこの教会を後にして、こんどはモントゼーへ向かう。 ここは、由緒よりは人気重視?

モントゼーは “サウンドオブミュージック”でトラップ大佐とマリアが結婚式を挙げた教会があるところ。私はこの映画が好きだ。 が、今回、ちょっとガッカリ。 オーストリア人は見ないのだそう。アレはハリウッドの映画だと! そう言えば、昨日ヴァッハウ渓谷の船で話した女性は「私、アメリカで初めて見たのよ。」と言っていたっけ・・・・。ソウいうわけなのね。映画はドキュメントに非ず・・と改めて知った次第。オソマツ! 飛行機の中で “予習”をしたとき、 広い山の斜面で歌っていたマリアが次の画面で街中で歌っていたり、 マリアが子供たちの服をカーテン地で作ろうと思いついたら、次に現れた子供たち、カーテン地ながら仕立てのよい服を着ていて私はエイガを作り話だと承知していたのに・・・。 

結婚式を挙げた教会はやはり壮麗であり豪華であり華麗! 観光客も多いのだろう。 お土産やさんも多い。 民族衣装がアチコチにある。 実は我が家には母がスイスで買ってきた男の子用の皮の半ズボンがある。 しからば女の子のものを・・・という気もいささかアッタがや~めた! イロイロあり過ぎる! 面白いことを知った。 あの白い袖の膨らんだブラウスは、今でいう「なんちゃってブラウス」なのだ。胸のところまで・・・、つまり、ベストみたいなところでオシマイ。 サッシュは左で結ぶと未婚、右だと既婚だとか??  子どものころヴァイオリンの発表会で、はいた前身頃を紐でタテに XXX結びだったジャンパースカート、お気に入りだったっけど、チョットしたこの辺り風だったなぁ。

 モントゼー見学を終えると。今度は高速道路で一路ザルツブルグへ。 高速道路は時速〇〇キロだとか、アルコールは〇〇まで飲んで運転してもOKという話をしてくれた。 そう言えば、ギャルド氏もお婿さんも、ヘルガさんと私がバルト海で水泳中(!)に、アルコールを飲んで待っていたっけ・・・。 赤い顔で運転するなんて、日本ではアンビリーバブル!!

車中で聞いたその他の記憶に残っている話し
* オーストリアは「観光立国」に非ず。 製造産業の国とのこと。 携帯の一部の部品のシェアは世界一とのこと。  
* オートリアの国立大学は無料。だが、年金を多くゲットするには早くから働き、早期に退職するほうが有利なの
で、大学へ行かずに就職し職人になる人が多い。 「労働」に見合う年金・・豊かなんだなぁ・・・。
* オーストリア人は故国を離れたがらない。

ほどなく市内に入り、日帰りでウィーンへ帰る関西ご夫妻と父・息子組、そして私も駅で降りた。 私は駅でディナを買ってホテルへ。 仙台ご夫妻は サウンドオブミュージックの「ホテル」に泊まるとか・・・で、ミラベル公園まで行った。 そこからはガイド氏の説明を聞いて・・??  この時、私はそのホテルが近辺にあるとは思っていなかった。