千夜一夜

2013-12-02 23:17:57 | 読書、書物

  雨後晴れ時々雨。

 そそくさと帰宅(それでも二十一時を回っている)し、録画し溜めていた「100分で名著」をようやく見終わった。キャストが変わり、時間帯も遅くなったので見るのを止めていたのだが、今回は「アラビアンナイト=千夜一夜物語」だったので録画してまで見た。私が読んだのはバートン版の開けば咽せるような古い本だが、それでも最後まで面白おかしく読み通し、今もまた読み返したくなるという名作。テレビのちょっとした解説を聞いていてもまた読みたくなる。後付けされたような部分は後半にけっこうな数で出て来るらしいが、なるほど、確かに言われてみればそのような気になる。最初の方は、ユダヤ人が出て来たり、キリスト教徒が出て来たりとかなり寛容であったものが、途中や後半はかなり強引というか、なんとなくあまり好ましく無いイスラム色が強い物語が出て来たりと微妙な話が多くなるのだ。二度目に読む時は、自分で面白いと思う部分だけ読み、気に入らない話は省いても構わない。そういう寛大さがある、名作、それが千夜一夜物語である。

 ちなみに余談ではあるが、バートン版はけっこうえっちぃな話も出て来るので、お子様に読ませる場合は別の版を買い与えた方がいいかも知れない。そういう好色な場面も陰湿ではなく、明るいのでむしろいいのかも知れませんが。