夏季休暇の読書

2018-08-16 23:03:42 | 読書、書物

  雨後曇り。場所によっては相当な雨量だった様子ですが、私が生息している地域ではそれほどでもありませんでした。

 夏季休暇が終わり、下半期の第一日目、出勤初日からぼうっと呆けている巨人が視認出来ました。立体機動装置の出番だな、うん。

 夏季休暇中は割と読書も進み、三島由紀夫著「絹と明察」を読み終えました。登場人物たちの心情が錯綜する複雑な構成はいつものこと。各章が、「駒沢善次郎の○○」となっていて、著者特有の皮肉か本気か判断につきかねますね。最後は無自覚の偽善・駒沢善次郎社長が勝利したのか、はたまた一時的英雄・労働者側が勝利したのか。

 難解な書籍の後は気楽に「江戸川乱歩全集」を開きましたが、第二十一巻はほぼ少年探偵団ものだったので中止、第二十二巻に移行し、「ぺてん師と空気男」と「指」を読みました。少年探偵団ものの連発で疲れて来た全集ですが、久々の大人向け長編はわりと面白かったです。変な部分は無論、ありますが(笑)。むしろ短編「指」がいかにもらしくて良かったです。

 次は三島由紀夫著「複雑な彼」を読んでいます。新潮社版は全集にしか収録されていないらしく、今回のは集英社文庫となっています。実在の人物をモデルに書いているのでなんとなくいつものキレのようなものが感じられませんが、展開は面白いですね。