今年の研究室のカレンダーは実家からもらったお寿司チェーン店の「力丸(りきまる)」のものです。
お寿司の写真がいっぱい載っていて,「サザエの刺身」に「生簀(いけす)」に・・・のはずですが,夜も遅くなり目も疲れてきて,「生簀(いけす)」が「生贄(いけにえ)」に空目したのでそろそろ帰ります。
ところで,この「空目」ですが,新しい言葉ではないのですね。最近,「コトバンク」で『精選版日本国語大辞典』も見られるようになったので,そこから引用します。
そら‐め【空目】
〘名〙
① 見まちがえること。ありもしないものを見たように思うこと。見まちがえ。見誤り。また、めききの誤り。めがね違い。
※宇津保(970‐999頃)蔵開上「里人をほむるぞそらめなる」
② 見て見ないふりをすること。目をそらすこと。また、わきの方を見ること。わき見。
※為相本曾丹集(11C初か)「遠山田穂波うち過ぎ出でにけりいまは見守もそらめすらしも」
③ ひとみを上にあげて見ること。うわめ。
※あにいもうと(1934)〈室生犀星〉「もんは安心して横になり、そら眼をして、ちょっといい男ぢゃないの母さんと云った」
④ 遠く空に目をやること。うつろであること。放心状態であること。また、その目。
※成尋母集(1073頃)「返す返す、例のそらめのみしつつ過ぐす」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について