YUKIZURI
皆さんは,ローマ字で大きく書かれたこの文字を見たとき,何を想像されるでしょうか。
金沢に行った時,駅構内のポスターに書かれていた文字列です。当然,写真とともにありますから,勘違いのしようはないのですが^^
私はこのローマ字を見たとき,一瞬,
「行きずり?」
と思ってしまいました。もちろん,違います。そう,兼六園の冬の名物詩,
「雪吊り」
が正解です。
松などの植木が雪の重みで折れないように,縄で枝を吊って支えることです。
現代仮名遣いで書くと,「ゆきずり」と「ゆきづり」で違いますが,ローマ字で書くと同じなので,一瞬,「行きずり」のほうを思い浮かべてしまいました。
「行きずり」と「雪吊り」,随分違いますね。
『広辞苑』第6版DVD版より
ゆき‐ずり【行き摩り・行き摺り】
1.道ですれ違うこと。また、その時、匂いなどがつくこと。風雅和歌集旅「―の衣にうつれ萩が花旅のしるしと人に語らむ」。「―の人に道をたずねる」
2.道を行くついで。通りすがり。狭衣物語4「かのありし―の梢に」。「―に立ち寄る」
3.ちょっとしたこと。かりそめ。その場かぎり。今昔物語集28「―のうちつけ心に宣はむこと」。「―の縁」
→ゆきずり‐の‐すくせ【行き摩りの宿世】
→ゆきずり‐の‐ひと【行き摩りの人】