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https://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/life/toyokeizai-363097
一部引用
一部引用
室内で身内が亡くなってしまった「孤独死物件」、セルフネグレクトなどにより家の中がゴミだらけになってしまった「ゴミ屋敷」――。
どちらも個人で清掃するのは難しい場合が多い。
ならば清掃業者に頼もうと思っても、引っ越し業者のようには簡単に見つからない。ネットで検索すると小さい業者がズラリと並んでいて、どこを選んでいいかわからない。
結局、怪しげなランキングサイトや値段がいちばん安そうな業者を選んでしまう人が多い。
しかし、それは実はとても危険だ。
筆者は、2年ほどゴミ屋敷・特殊清掃を専門にしている清掃業者で清掃員として働いた。
その間、よく耳にしたのが、悪徳な業者の存在だった。よその業者でひどい目に合って、仕方なく僕が働く業者に連絡してきた人も少なからずいた。
簡単に悪徳業者といっても、いくつかのパターンがある。僕が働いていた清掃業者「まごのて」の佐々木久史社長からの情報も交えて紹介したい。
1、金銭トラブル
まずは何といっても、お金にまつわるトラブルがいちばん多い。ネットではとにかく『安さ』を売りにしている業者が目立つ。
「軽トラ1台分のゴミ、1万8000円で処理します」
などとうたっている業者もある。
軽トラックには300キロのゴミを載せることができるのだが、処分場で処理するには1万8000円以上の費用がかかる。加えて人件費、車両経費もかかるので間違いなく大赤字だ。
「先日うちにきた依頼者は大学生だったんですが、すでに他業者に依頼していて金銭トラブルを起こしていました。その業者は電話での相談では数万円で作業すると言っていたのに、
いざ清掃に入った後に『清掃には50万円かかる』と急に値段を上げると言い出したそうです」
2人の清掃員はこわもてで、とても暴力的な口調の人だったという。依頼者は「お金がないから」と断ろうとしたが
「現金がないならカードで払え」とかなり、強い口調で言ってきた。
密室での出来事なので、依頼者は突っぱねることもできず「カードの枠が狭いので10万円しか払えない」
と言い訳した。業者は「なら10万円分だけ片付けてやる」
と言ったが、実際にはゴミを詰めた袋を5つ持っていっただけだった。そして、その作業を終えた後に、さらに依頼者と
「これ以上片付けてもらいたいなら、金融屋を紹介するから、そこで金を借りろ」と詰め寄った。
2、金品が盗まれる
これもお金の話だが、こちらは作業中に金品を盗まれるという話だ。これも非常によく聞く話だ。
ゴミ屋敷清掃でも起こるが、特殊清掃、遺品整理ではさらに起こりやすい犯罪だ。
人が亡くなった事故物件は、見た目や臭いがひどいこともあり、親族が部屋に入るのは心理的にかなり厳しい場合が多い。結果的に、誰も部屋に入らないまま業者に頼むことが多い。
例えば、15年も会っていない父親が自室で亡くなったとする。警察から連絡が入り、息子が部屋へ行く。
息子は、父親の部屋にいくら現金が置いてあるのか、貴重品がどこに置いてあるのか、まったく知らないまま業者を呼ぶことになる。
特殊清掃の現場で大金を見つけることはよくある
「特殊清掃をしていて、机の上に300万円がポーンと置いてあったりすることはよくあります。長年住んでいたおばあさんの部屋の押入れから、数千万円の現金と金塊が出てきたこともありました。
もちろん遺族にお返ししましたが、
『こんなにお金を持ってること、知りませんでした!!』とビックリしてらっしゃいました」
ゴミ屋敷清掃業者に頼んだところ、「部屋に置いておいた高級時計がなくなっていた」「現金がなくなっていた」と訴える人もいた。