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「アガペー/神の愛・不朽の愛」
無限にして無償
愛がクリスチャンにとって不可欠な特質であるのはなぜでしょうか。
第一に,イエスが追随者たちに,愛し合うようお命じになったからです。
イエスは,「わたしが命令していることを行なうなら,あなた方はわたしの友です。わたしがこれらのことを命じるのは,あなた方が互いに愛し合うためです」と言っておられるのです。
(ヨハネ 15:14,17)
第二に,神は愛を体現しておられ,神を崇拝するわたしたちはその方を見倣うべきだからです。
「それゆえ,愛される子供として,神を見倣う者となりなさい」。
(エフェソス・エペソ 5:1)
「それでわたしたち自身,神がわたしたちの場合に抱いておられる愛を知るようになり,それを信じたのです。神は愛であり,愛にとどまっている者は神とずっと結ばれており,
神はその者とずっと結びついておられます」。
(ヨハネ第一 4:16)
神(ヤハウェ,エホバ)とイエスについての知識を取り入れることは永遠の命を意味する,と聖書は述べています。
もし神に似た者になろうとしないとしたら,どうして神を知っていると言えるでしょうか。
使徒ヨハネはこう論じました。
「愛さない者は神を知るようになっていません。神は愛だからです」。
(ヨハネ第一 4:8)
愛が重要である第三の理由は,生活の様々な面の平衡を取る助けになり,自分の行ないの良い動機づけにもなる,という点です。
一例を挙げましょう。
神の言葉についての知識を取り入れ続けることは極めて重要です。
クリスチャンにとって,そのような知識は食物のようです。これは,円熟へと成長するのに,また神のご意志にかなった行ないをするのに役立ちます。
「また,幼い時から聖なる書物に親しんできたことを知っているのです。その聖なる書物はあなたを賢くし,キリスト・イエスに関する信仰によって救いに至らせることができます。
聖書全体は神の霊感を受けたもので,教え,戒め,物事を正し,義にそって訓育するのに有益です」。
(テモテ第二 3:15,16)
しかし,パウロは警告として,「知識は人を思い上がらせるのに対し,愛は人を築き上げます」と述べました。
(コリント第一 8:1)
もちろん,正確な知識に悪いところはありません。問題はわたしたちにあります。わたしたちには罪深い傾向があるのです。
『主は宥めの香りをかいで,御心に言われた。「人に対して大地を呪うことは二度とすまい。人が心に思うことは,幼いときから悪いのだ。わたしは,この度したように生き物をことごとく打つことは,二度とすまい」』。
(創世記 8:21)
もし平衡を取らせる愛の影響力がないなら,知識を得たことで思い上がり,自分は他の人たちより優れていると考える可能性があります。
基本的に愛が動機となっていれば,そのようなことは生じません。
「愛は辛抱強く,愛は親切です,それはねたみません。愛は誇ることがなく,思い上がることもありません」のです。
(コリント第一 13:4)
愛に動機づけられているクリスチャンは,奥深い知識を得たとしても,誇りません。
愛を抱いていれば,謙遜さを保つことができ,自分の名を揚げようという気にはなりません。
「神(ヤハウェ,エホバ)は高い所におられますが,それでも,謙遜な者をご覧になるからです。しかし高ぶった者については,ただ遠くから知っておられるにすぎません」。
(詩編 138:6)
『しかし,神が与えてくださる過分のご親切はそれに勝るのです。ですから,こう述べられています。「神はごう慢な者に敵し,謙遜な者に過分のご親切を施される」』。
(ヤコブ 4:6)
2017-08-09の補記
「なぜ聖書を読むのか」
「聖書なんて難しすぎて分からないと思っていました」。― ジョビー
「つまらなそう」。― クイニー
「あの分厚さを見たら,読む気をなくしますよね」。― エゼキエル
聖書を読もうとしたものの,上のように感じてやめてしまったことはありませんか。聖書はとっつきにくい本だと感じる人は少なくありません。
でも,聖書がもっと幸福でもっと充実した生活を送るのに役立つとしたらどうですか。
また,聖書をもっと楽しく読める方法があるとしたらどうでしょうか。何が書いてあるのか,読んでみようと思うのではありませんか。
聖書を読んでみてとても良かった,と言う人たちのコメントを幾つかご覧ください。
20代前半のエゼキエルという男性はこう述べています。「以前のわたしは,行く当てもなくただ車を走らせているようなものでした。
でも聖書を読んで,生活が充実してきました。毎日の生活に役立つアドバイスが載せられているからです」。
やはり20代のフリーダという女性はこう言います。「以前は怒りっぽい性格でした。
でも,聖書を読んで自分をコントロールすることを学び,人ともっとうまくやっていけるようになりました。今では友達も増えました」。
ユニスという50代の女性は聖書についてこう述べています。「聖書は,わたしがより良い人間になるのに,また良くない習慣を改善するのに役立っています」。
ほかにも非常に多くの人が感じていることですが,聖書を読むと,もっと充実した楽しい生活を送れるようになります。
「イスラエルの聖なる神,あなたを贖う主はこう言われる。わたしは主,あなたの神,わたしはあなたを教えて力をもたせ,あなたを導いて道を行かせる。
わたしの戒めに耳を傾けるなら,あなたの平和は大河のように,恵みは海の波のようになる」。
(イザヤ 48:17,18)
特に,
(1)良い決定を下す,
(2)真の友達を作る,
(3)ストレスに対処する,そして何よりも,
(4)神について知る,といった点で役立ちます。
聖書のアドバイスは神からのものなので,そのとおりにして失敗することは決してありません。
神が間違ったアドバイスをすることは決してないのです。
大切なのは,まず読み始めることです。
もっと気軽に楽しく読み始めるのに役立つヒントがあるでしょうか。
どうすれば,聖書をもっと楽しく読んで,最大限に活用できるでしょうか。多くの人に役立った5つのヒントをご紹介します。
●環境を整える。静かな場所を探しましょう。読書に集中するために,気を散らすものをできるだけ少なくします。適度な明るさと新鮮な空気も,読書を最大限に楽しむのに役立ちます。
●心を整える。聖書は天の父である神からのものなので,愛情深い親から進んで学ぼうとする子どものような態度を持つなら,最大の益が得られます。
聖書に関して何か消極的な考えや先入観を持っているなら,それはひとまず置いておいて,神から教えていただくようにしましょう。
「主(神)よ,あなたの道をわたしに示し,あなたに従う道を教えてください」。
(詩編 25:4)
●読む前に祈る。聖書には神のお考えが載せられているので,それを理解するのに神の助けが必要だとしても不思議ではありません。
神は,「ご自分に求めている者に聖霊を」与えると約束しておられます。
「それで,あなた方が,邪悪な者でありながら,自分の子供に良い贈り物を与えることを知っているのであれば,まして天の父は,ご自分に求めている者に聖霊を与えてくださるのです」。
(ルカ 11:13)
神の活動力である聖霊は,神の考えを理解するのを助けてくれます。そして,あなたの心を開き,「神の奥深い事柄までも」理解させてくれるのです。
「神はそれを,ご自分の霊によって,このわたしたちに啓示されたのであり,霊がすべての事,神の奥深い事柄までも究めるのです」。
(コリント第一 2:10)
●理解しようとして読む。ざっと読むだけで満足してはなりません。読んでいることをよく考えましょう。
こう自問してみてください。「この人物のどんな点に注目できるだろうか。どうすればそれを自分に役立てられるだろうか」。
●目標を持つ。聖書を読んで益を得るには,本当の意味で人生を豊かにしてくれるものを学ぼう,と心に決めることです。
「神についてもっと知る」,「より良い人間,より良い夫,あるいはより良い妻になる」といった,具体的な目標を持てるかもしれません。
それから,そうした目標を達成するのに役立ちそうな箇所を選んで読むことができます。
2017-08-16の補記