議会は「言論の府」と呼ばれている。
市民のさまざまな意見・要望を、議員は代表して議会
で議論する。当たり前のことであり、その自由が保障
されてこそ議会である。
ところが、釧路市議会で「言論の府」の自殺行為とも
いうべきことが起きた。
驚くべきことだ。
釧路市議会の12月定例会の最終日は昨日であったが、
終わったの今朝の2時過ぎであった。深夜午前まで議会
が延長されたのは何十年ぶりであろうか。
私も事務所で待機状態で、帰ったのは3時であった。
この日は5時から配達があるため、寝たのは2時間?
事の発端は、議会だよりに掲載する議員の質問事項に
対して、掲載を認めないとイチャモンをつけたからだ。
こんなことは、私の議員時代に聞いたことがない。
言論の自由と民主主義にとって、大問題である。
内容は道徳に反する、公序良俗に反する議題ではない。
質問の中身は、道教委の「クリアファイル」事件であ
る。これは労働組合の活動の自由の問題であり、働く
人の生活を守るうえでも、安倍政治の規制緩和、派遣
労働の自由化などに反対することは労働者の生活を守
るうえで重要な課題だ。同時に労働組合の自主的で、
自由の問題だ。
これを取り上げた質疑応答が議会だよりに「ふさわし
くない」と多数で押し切ろうとした。
まさに議会の自殺行為である。
自分たちの気に食わない質疑を掲載させない。なんと
卑小な、いや、自由と民主主義への無理解か。
多数決は民主主義のひとつの形態であるが、多数決で
決めてはならないものがある。これがわかっていない。
この背景に、安倍首相の「強引な政権運営」が、地方
議会に暗雲を投げかけているのではないか。
政権批判は許さない、という圧力である。
政権の「驕り」の影響が、地方議会にも・・・