◆現在、日本が直面している最大の急務は、「物価上昇をいかに抑えるか」である。この急務を解決する最高責任者は、福田康夫首相である。民主党の小沢一郎代表が最高責任者であろうはずはない。国民は、ここのところを取り違えてはならない。何かと他人のせいにしたがるお坊ちゃま育ちの悪い性癖に惑わされてはいなないのである。
福田首相好きな読売新聞が、3月29日付の朝刊「経済面」(9面)で「物価上昇で家計悲鳴」「食品値上げ止まらず―来月から牛乳、しょうゆ、ビール」と題して特集的な紙面づくりをしている。
この記事のなかで、福田首相の「物価上昇」に対する姿勢・態度をこう記述している。
「福田首相も、6日に発行したメールマガジンで『外国に依存している原油や穀物の価格が世界的に高騰し、やむを得ない部分がある。便乗値上げのような悪質な行為が行われないよう監視していく』と約束するのが精いっぱいだ」
◆グズでノロマな福田首相が、小泉首相を背後霊としてにわかに「独断専行型」の首相に変身し、「道路特定財源の一般財源化」という新提案を表明したことから新聞各紙の社説がまるで「大英断」でもあるかのように高く持ち上げているけれど、こんなのは「快挙」でもなんでもない。
なるほど、自民党道路族に正面から対決するかのような新提案であることは、確かではある。だが、新年度が始まろうというときに、その次の年度からの話をいまからしては、「鬼」に笑われる。政治家の「約束」がたとえ紙に書かれたものであっても、書いた途端に「空手形」になることは、日本の政界では、常識である。福田首相の「新提案」は、これとほぼ同じで、「空手形」であると見なくてはならない。だから、伊吹文明幹事長が、「党で了解を取ったうえでの新提案ではない。首相が政府として言われたことで、首相にはそれくらいの自由はある」と迂闊にも、本当のことを口からすべらせてしまった。翌日、「福田首相を自民党のみんなで支える」と威勢のいい発言をして、前言を翻したけれど、これもまた、「口から出まかせのウソ」に決まっている。
◆民主党の小沢一郎代表は、身体全体に苔が生えたような政治家なので、福田首相の「新提案」が当面の難局を打開することのみを目的に作文された「空手形」あることを先刻、百も承知している。だからこそ、福田首相からの「党首会談」の申し込みに対して、袖を横に振って応じようとしないのである。それどころか、茨城市内の農業法人を訪問した際に、「勝利宣言」し、高笑いしている。政権を取ってもいないうちから、「勝利宣言」とは気が早すぎるとはいえ、現在の「戦局」においては、確かに「小沢民主党の勝ち」である。国民が「物価上昇」に喘いでいる状況下では、喫緊の課題が「いかにして物価を抑えるか」にあるからである。
福田首相は4月29日に、「3分の2条項」を使い、「ガソリン税の暫定税率」に関する部分の税制改正を図ろうとする決意を明確にし、事実上「宣戦布告」している形にしてしまっているので、これ以上、小沢代表の袖にしがみつくと、「女郎の空涙」を見せつけるようで、みっともない。
それよりも、「3分の2条項」を使い中央突破した後の「打ち返し」を心配した方が得策である。一般の国民は、「道路づくり」に反対はしないものの、直面している「物価上昇」に苦しんでいるのであるから、この課題に真剣に取り組む姿勢を示さない福田首相に相当の恨みを抱くはずである。「領民に重税を課すお代官さま」のレッテルを貼られると、福田首相の支持率は。限りなく「ゼロ」に近づいていくに違いない。そうなると、もはや福田政権は、完全に「死に体」となる。
◆福田首相が、小沢代表の高笑いに冷や水を浴びせ、この最悪のシナリオから逃れる唯一の方法は、ムリだと言ってしまっている「「ガソリン税の暫定税率を廃止する」と宣言することである。小沢代表の思う壺に嵌ったと悔しがる必要はない。あら不思議、今度は、一転して、「物価上昇を退治する名代官さま」というレッテルに貼り返られ、支持率が反転上昇してくるはずである。反対に小沢代表は、「悪党」呼ばわりされるようになる。
福田首相は、「グズラ」「ノロマ」といかに揶揄されようとも、「領民」からは、最後に格上げされて、「名君」のと誉れを得るだろう。「あきらめてはいけない」のである。さて、これから「ドンデン返し」が起きるかどうか、「政局」は面白い。
福田首相好きな読売新聞が、3月29日付の朝刊「経済面」(9面)で「物価上昇で家計悲鳴」「食品値上げ止まらず―来月から牛乳、しょうゆ、ビール」と題して特集的な紙面づくりをしている。
この記事のなかで、福田首相の「物価上昇」に対する姿勢・態度をこう記述している。
「福田首相も、6日に発行したメールマガジンで『外国に依存している原油や穀物の価格が世界的に高騰し、やむを得ない部分がある。便乗値上げのような悪質な行為が行われないよう監視していく』と約束するのが精いっぱいだ」
◆グズでノロマな福田首相が、小泉首相を背後霊としてにわかに「独断専行型」の首相に変身し、「道路特定財源の一般財源化」という新提案を表明したことから新聞各紙の社説がまるで「大英断」でもあるかのように高く持ち上げているけれど、こんなのは「快挙」でもなんでもない。
なるほど、自民党道路族に正面から対決するかのような新提案であることは、確かではある。だが、新年度が始まろうというときに、その次の年度からの話をいまからしては、「鬼」に笑われる。政治家の「約束」がたとえ紙に書かれたものであっても、書いた途端に「空手形」になることは、日本の政界では、常識である。福田首相の「新提案」は、これとほぼ同じで、「空手形」であると見なくてはならない。だから、伊吹文明幹事長が、「党で了解を取ったうえでの新提案ではない。首相が政府として言われたことで、首相にはそれくらいの自由はある」と迂闊にも、本当のことを口からすべらせてしまった。翌日、「福田首相を自民党のみんなで支える」と威勢のいい発言をして、前言を翻したけれど、これもまた、「口から出まかせのウソ」に決まっている。
◆民主党の小沢一郎代表は、身体全体に苔が生えたような政治家なので、福田首相の「新提案」が当面の難局を打開することのみを目的に作文された「空手形」あることを先刻、百も承知している。だからこそ、福田首相からの「党首会談」の申し込みに対して、袖を横に振って応じようとしないのである。それどころか、茨城市内の農業法人を訪問した際に、「勝利宣言」し、高笑いしている。政権を取ってもいないうちから、「勝利宣言」とは気が早すぎるとはいえ、現在の「戦局」においては、確かに「小沢民主党の勝ち」である。国民が「物価上昇」に喘いでいる状況下では、喫緊の課題が「いかにして物価を抑えるか」にあるからである。
福田首相は4月29日に、「3分の2条項」を使い、「ガソリン税の暫定税率」に関する部分の税制改正を図ろうとする決意を明確にし、事実上「宣戦布告」している形にしてしまっているので、これ以上、小沢代表の袖にしがみつくと、「女郎の空涙」を見せつけるようで、みっともない。
それよりも、「3分の2条項」を使い中央突破した後の「打ち返し」を心配した方が得策である。一般の国民は、「道路づくり」に反対はしないものの、直面している「物価上昇」に苦しんでいるのであるから、この課題に真剣に取り組む姿勢を示さない福田首相に相当の恨みを抱くはずである。「領民に重税を課すお代官さま」のレッテルを貼られると、福田首相の支持率は。限りなく「ゼロ」に近づいていくに違いない。そうなると、もはや福田政権は、完全に「死に体」となる。
◆福田首相が、小沢代表の高笑いに冷や水を浴びせ、この最悪のシナリオから逃れる唯一の方法は、ムリだと言ってしまっている「「ガソリン税の暫定税率を廃止する」と宣言することである。小沢代表の思う壺に嵌ったと悔しがる必要はない。あら不思議、今度は、一転して、「物価上昇を退治する名代官さま」というレッテルに貼り返られ、支持率が反転上昇してくるはずである。反対に小沢代表は、「悪党」呼ばわりされるようになる。
福田首相は、「グズラ」「ノロマ」といかに揶揄されようとも、「領民」からは、最後に格上げされて、「名君」のと誉れを得るだろう。「あきらめてはいけない」のである。さて、これから「ドンデン返し」が起きるかどうか、「政局」は面白い。