“若手でも勝てる”、そう書かれた記事を北斗は憎々しげに見つめていた。
そしてそれが神取のコメントで無い事がさらに北斗を刺激した。
ナメやがって・・弱小団体が・・・ 怒りに体が震える。
圧倒的に試合数の多い全女はタイトル奪取二週間で北斗の防衛戦を組んだ。
こんな所で躓けない、とばかりに北斗が井上貴子を余裕で攻め込む。
すでに神取にも見せているノーザンライトで勝利すると、北斗はマイクを掴んだ。
雑誌でのハーレーのコメントを受けて観客は北斗の言動に注目していた。
怒りとは裏腹に北斗は比較的冷静な口調で語り始めた。
「LLPWが25周年記念の試合に出る事を記事で知りました。
その中でハーレーが私となら新人でも勝てると言っている..
私はLLPW見た事ないから一月四日、見にいこうじゃないか!
どんな気合が入った試合しているか見てやろうじゃないか!」
客席から拍手と声援が飛ぶ。観客の同意の声に北斗が何度か頷く。
「こんなに多くの全女を応援してくれる人がいるからお前らに恥をかかせない!」
北斗のコメントに全女最強を信じる観客は狂喜した。
一月4日、後楽園ホール。昼の部・全日本女子。夜の部・LLPW。
北斗はマレンコ相手に防衛線が組まれ、神取はハーレーとの対戦が組まれた。
再び二人が顔を合わせる時がやって来る。宍倉は執拗に紙面で1/4後楽園大会を煽った。
全女後楽園大会。北斗はデビー・マレンコの挑戦を受けた。
北斗は明らかに神取を意識し開始早々マレンコにグランドを仕掛けた。
一方マレンコも健闘しノーザンライトボムを決められる瞬間、脇固めで返す 折れ!折っちゃえ!と無責任な観客達の声が飛交う。
ギリギリとかなり危ない角度までマレンコは絞り上げる。
その姿に観客は神取の間接技に翻弄される北斗の姿を想像した。
そう見られる事は北斗も自覚しており、意地でもギブアップしない。
一度ロープに逃れ、再びマレンコが脇固めに来るところを今度は余裕で切り返す。
最後はノーザンライトでなんとか勝利を収めるが、かなり危ない試合であった。
これは神取と戦ったらかなり苦戦するな、と誰もが感じていた。
そんな不安を一掃するために、観客がマイクを求める。
この日の夜興行を打つLLPWへの派手なコメントを聞きたいのだ。
北斗は歪んだ薄ら笑いを浮かべマイクを受け取り、観客にアピールした。
「明けましておめでとう。今年も全女はガンガン行きます」
ふう、これは夜のLLPWまで御預けだな、と宍倉が笑った。
そしてそれが神取のコメントで無い事がさらに北斗を刺激した。
ナメやがって・・弱小団体が・・・ 怒りに体が震える。
圧倒的に試合数の多い全女はタイトル奪取二週間で北斗の防衛戦を組んだ。
こんな所で躓けない、とばかりに北斗が井上貴子を余裕で攻め込む。
すでに神取にも見せているノーザンライトで勝利すると、北斗はマイクを掴んだ。
雑誌でのハーレーのコメントを受けて観客は北斗の言動に注目していた。
怒りとは裏腹に北斗は比較的冷静な口調で語り始めた。
「LLPWが25周年記念の試合に出る事を記事で知りました。
その中でハーレーが私となら新人でも勝てると言っている..
私はLLPW見た事ないから一月四日、見にいこうじゃないか!
どんな気合が入った試合しているか見てやろうじゃないか!」
客席から拍手と声援が飛ぶ。観客の同意の声に北斗が何度か頷く。
「こんなに多くの全女を応援してくれる人がいるからお前らに恥をかかせない!」
北斗のコメントに全女最強を信じる観客は狂喜した。
一月4日、後楽園ホール。昼の部・全日本女子。夜の部・LLPW。
北斗はマレンコ相手に防衛線が組まれ、神取はハーレーとの対戦が組まれた。
再び二人が顔を合わせる時がやって来る。宍倉は執拗に紙面で1/4後楽園大会を煽った。
全女後楽園大会。北斗はデビー・マレンコの挑戦を受けた。
北斗は明らかに神取を意識し開始早々マレンコにグランドを仕掛けた。
一方マレンコも健闘しノーザンライトボムを決められる瞬間、脇固めで返す 折れ!折っちゃえ!と無責任な観客達の声が飛交う。
ギリギリとかなり危ない角度までマレンコは絞り上げる。
その姿に観客は神取の間接技に翻弄される北斗の姿を想像した。
そう見られる事は北斗も自覚しており、意地でもギブアップしない。
一度ロープに逃れ、再びマレンコが脇固めに来るところを今度は余裕で切り返す。
最後はノーザンライトでなんとか勝利を収めるが、かなり危ない試合であった。
これは神取と戦ったらかなり苦戦するな、と誰もが感じていた。
そんな不安を一掃するために、観客がマイクを求める。
この日の夜興行を打つLLPWへの派手なコメントを聞きたいのだ。
北斗は歪んだ薄ら笑いを浮かべマイクを受け取り、観客にアピールした。
「明けましておめでとう。今年も全女はガンガン行きます」
ふう、これは夜のLLPWまで御預けだな、と宍倉が笑った。