●「ニュージーランドの代表的ユーフォニアム奏者リキ・マクドネルの委嘱で1993年に作曲されたとても美しいユーフォニアム独奏曲です。
曲名に使われている“Ina”は、作曲当時亡くなったばかりのマクドネルの妻リンダの叔母イーナ・ウィリアムズのファーストネームで、ニュージーランドでは“eena(イーナ)”と発音されます。
悲しみの曲というより、優しさや情熱が込められているとてもロマンチックな作品です。
コンサートでは、大曲のあとやアンコールとしても使えば効果的!
すべてのユーフォニアム奏者に愛してほしい逸品です!」
(http://item.rakuten.co.jp/bandpower/en-81061/ 参照)
ということらしい…
実は、この曲に亡妻をイメージしているのは、当然私だけ。
当時(昨年10月ごろ?)、あそうずアンサンブルでクリスマスコンサートの打合せがあり、各パートか、何重奏か、小編成で何か考えてほしい…、という事だった。
当初は、バリチューバで「アイネ・クライネ・ナハト・ムジク」を考え、担当者に配布した。
もし、ダメだったら、CD伴奏の独奏を思っていた。
結局は、チューバを金管五重奏に取られ、断念。
金管五重奏はトロンボーンがNGのため、トロンボーン代わりに私が出演することになったのだ。
そんなことをよそに、さらに何かいい曲は無いかと探していたら、Mixi のコミュニティにユーフォニアムのソロ曲がテーマのページがあり、そこにこの曲が紹介されていた。
ユーフォニアムのS先生に入手を相談したところ、「ジャパン・チューバ・センター」にあるかも。
という事で、参考演奏のCD付きでさっさと発注して入手した。
CDの演奏は、高音までよく伸びていて、のびのびとした演奏だ。
とてもそんな風には吹けないなぁ… と思いつつ少しずつ練習していた。
前後するが、入手した楽譜は「Song for Ina with Brass Band」というブラスバンド伴奏のもの。
H先輩指揮者にやってみたいと手渡したところ、金管バンド用の楽譜で今のバンドにはマッチしていないらしい。
今度の定期演奏会に取入れてもらえるかは微妙なところだ。
少しずつ練習はしてみるものの、なかなか音域が広く音がつながりにくい。
そんな中、先日のCD伴奏の独奏ブログで、「誰かピアノ伴奏してくれる人はいないものか」と入れておいたところ、コメントに「やっても良いかも…」と来たので、早速連絡して、前回のピアノ伴奏による独奏にこぎ着けることができた。
それが前回(1/9)のお試し合奏であった。
メールのやり取りを重ねながら、ピアノ伴奏がぼちぼち出来上がってきたよ~、という事で、二回目の合奏となった。
が、それからが大変。
「Song for INA」をお願いしたからには、ある程度に仕上げないと意味がなくなってしまう。
もう、毎日練習。
練習のしすぎか?、ハイトーンが出にくい状態になってしまった。
かなり厳しい。
練習一回目はそれなりに出るが、二回目、三回目となるとかなり出にくくなってしまう。
いわゆる、一発勝負、みたいな感じだ。
さて、当日(1/24火)。
雪が降り出し、5㎝程度の積雪。
8号線はのろのろ、30~40km/hのスピード。
手土産にとロールケーキを入手しようと「菓子の木」を当ったら定休日!
しょうがなく、前回と同じ「e-cafe」でパームクーヘンを買い求めて、O女史宅へ向かう。
これで、ナビによると10分遅れ。
8号線ののろのろで、気が付いたら20分遅れ。
車が空いたところで50km/hで飛ばしても結局20分以上の遅れになってしまった。
今度は気持ちの余裕も少しはあり、自然にお邪魔しました。
余裕っいいですね。
取りあえずケースを開けて温度に慣らしながら、ピストンの掃除。
今回も暖かい部屋でした。
「取りあえず、一度やってみましょう…」という事で、「Song for INA」を演奏してみた。
息が入りきっていないせいか、盛り上がりに欠ける。
まだ、今一つ気持ちが落着いていないせいかも知れなかった。
伴奏のほうは少し手間取っているようで、少しだけ合っていない部分もあった。
が、誤差の範囲内で問題なかった。
さすがだなぁ…、と今更ながらに技術に裏付けられた演奏をみた。
敢て言うなら、もう少しこちらを見ていただければタイミングが分かるかもしれないかなぁ… とも思った。
もっとも、テンポを出す動作が分かるかどうかは未確認。
落着くために、「美女と野獣」をお願いした。
テンポを委ねようかなぁ、と思ったが、あまりゆっくりだとこちらが失速するので思いとどまった。
まあまあ、良いんじゃない… という感じ。
が、転調した後半、もう少しリズム感が欲しいかったのと、少しのテンポアップが欲しかった。
この辺は、今度やれれば良い。
呼吸もある程度落ち着いているようだ。
気を取り直して、もう一度「Song for INA」。
二回目。さて、どうなる事やら…
精一杯の演奏。
少しずつ、ハイトーンの出が悪くなってきている。
アパーチャーが大きくなっている事に気づき、小さくしようとしてもうまくいかない。
結局、息はまあまあ入り、ダイナミックレンジは先ほどよりは取れたようだ。
だが、音のつながりと音の出だしが今一つ納得できない、という結果だった。
伴奏は、先ほどより合ってきた。
本人は今一ずれている、と言うが、私は気にならなかった。
良い感じだ。
このタイミングだったかな? K君を呼びに行ってしまった。
吹奏楽部でホルンを吹いているようで、お母さんとしては実際の演奏を見せたいようだ。
百聞は一見にしかず、私は教えることはできないが、演奏する時はこんな感じ、くらいは見せることができる。
ほどなくして登場。
何だかお母さんに似ているのでしょうか、人懐こそうな少年が立っていた。
取りあえず何か演奏してみるという事で、「青春の輝き」。
まあまあ、良いテンポで、特に問題なし。
私も満足。
K君、オクターブ以上のスラーがうまく繋がっていた、との評価。
で、スラーは最初の低い音にかなりの息を入れて、次の音を誘うように上げる。次の音の息はかなり細く。
なんて事を言っておいた。たぶん知っているんでしょうね。
お母さん、「Kちゃんもホルン、吹いてみたら」、ってことでバズィングを始めた。
ん! 何かビーピーという音が気になる。
とにかく様子見。
音を出し始めた。
音が少し荒いような感じ。
で、「星の世界」を吹いてもらった。
ん~、何だか音のつながりがあまりないような…
ホルンって、ほんなもんなんかなぁ…
いやぁ、もう少しきれいに繋がっててもよさそうな…
唇をみると…
あれ。
下唇がちょっと変わっている。
聞いてみると、上唇は普通に、下唇は内側を使っている、ということだ。
よく聞いてみると、あまり大きな音は出ないような。
アンブッシャを変えようとは思うが、クラブ活動をしながらでは無理だ、と言う事だ。
なるほど… しかし、いつまで経っても解決はしない…
しかし、話の中でかなりやる気いっぱいの子だった。
しっかりした両親が見え隠れしていた。
さて、もう一度 INA。
和んだ雰囲気の中、気持ちもある程度落ち着いている。
ので、演奏そのものも少しゆっくり目にできた。
相変わらずハイトーンは出にくいままだが…
伴奏もそれなりに付いてきている。
まあまあの出来だった。
そう言えば、ミニレコーダーで録音してました。
それ、音源が欲しい、と言ったところ、まだピアノが合いきっていないのでダメだ、という事で断念。
第三者的に聞くと、どんな感じなのかを知りたかった…
最後に、「続けて練習していきたいので、ある程度定期的に来て…」と言われた。
やった!
正直なところ、もうこれで終わりか… と思っていたので、ありがたかった。
「ぜひお願いします」という事で、O女史宅を後にした。
今回は、かなり充実した内容になった。
第一、ピアノ伴奏がどんなものか、少しだが実感を伴ってイメージできるようになった。
次回は、演奏に対するアイデアを提示して、どれが良い感じか… などと話が出来るよう、また精進したい。