「ガチャガチャと変な音がして、糸が絡まって縫えない。」
と、修理依頼をいただきました。
他のミシン屋で診てもらったら「これは直らないから買い替えたほうが良い。」と言われたそうです。
症状を聞いただけで、それは故障ではなく単なる操作ミス。
天秤に糸が掛かっていないだけですから、これを「直らない。」と言えるのはある意味勇気のあるミシン屋です(笑)
簡単に直ることをお伝えし、分解掃除をさせていただきました。
内部にかなりの埃が溜まっておりましたし、直らないと言われてからずっと使ってなかったという事で動きも固くなってましたので各部に注油して軽く回るように成りました。
ちょっと厄介だと思ったのが糸立て棒。
折れちゃったのをお客様がボンドでくっつけてセロテープを巻いてました。
部品を取り寄せて交換すれば簡単ですが、古い機種ですのでメーカーにも部品が有るかどうか解りませんので、修理で対応することにしました。
セロテープとボンドを綺麗に取り除いて、この棒にはちょうどいい塩梅に溝が入ってたので芯材となる物入れました。
折れた時に破片と成って一部が飛んでしまったようでピッタリとは合いません。
お得意のプラリペアで溶着します。
数時間後にはガッチリと固まりました。
余分なところを削って完成です。
「直らない。」と言われて諦めていたミシンが直って、大変喜んでいただきました。