「ふみの時」神野文子(じんのふみこ)のブログです。

朗読家・声優・ナレーター・朗読教室主宰・大学非常勤講師・パフォーマンスインストラクターの神野文子の最新情報など。

鼓膜の隅々を震わせる音

2016-07-01 | 音楽と朗読

 

大坪純平ギターリサイタル田中聰ギター作品全曲演奏会無事終了。

神野は三曲目の「野口雨情による七つの詩」に朗読で出演。

この作品は、イントロダクション入れると八曲が一つの繋がりとなって

演奏され、14分くらいあります。


お忙しい中、仕事を終えて駆けつけてくださった皆様、

また、大急ぎで仕事を切り上げ電車に飛び乗り遠方より来てくださり、

でも間に合わずプログラムの途中ではホールに入れてもらえず、

ロビーのモニターで聞いていてくださった朗読教室の生徒さん、

お花やプレゼント等、お心遣い頂きました皆様、

本当にありがとうございました。


田中先生の曲、大坪先生の演奏は、一言で言うと「鼓膜の隅々を震わせる音」

とてもきれいで、ありきたりではない音楽という感じでした。


きょうからまた、誰かのお役に立つ、「声とことばと心意気」で、研鑽を  

ねて参ります。7月もスタート。後半も共に充実させましょう。


 もうすぐ出番。舞台袖にて

 

作曲家田中聰先生とほぼ20年振りの再会。打ち上げにて

 

ビアジョッキーは主役のギタリスト大坪純平さん。

お仲間のあやさんと神野はウーロン茶。

ここは昭和レトロなお店。壁には裕次郎が。


穴は4つです

2014-10-06 | 音楽と朗読

きょうは台風の影響で大学講師の仕事はお休み。

大学は早々とホームページで休講を発表しました。

思いがけず、ブログ更新の時間ができたので、きのうのことを。

 

 

 きのうは、寺田農さんの朗読「智恵子抄」を聴きにいきました。

プロデュースの伊藤さんが声をかけてくれました。

終演後の打ち上げでお話させて頂き、来年は山本周五郎を

聞いてみたいと、やんわりリクエスト。

さあどうなるかはわかりませんが。

 

開演前に「オカリナ ゲンセキ」さんの演奏がありました。

何種類ものオカリナを演奏してくれて、会場が和んだ空気に

なりました。おもしろかったのはチャカリーナというオカリナの

変形楽器です。

お茶を飲んでいるのではありません。

チャカリーナを演奏している、松本龍さん。

よーく見せて頂くと、二重構造みたいになっていて、内側は本当にお茶が

飲める器になっている。外側には穴が4つあいていて、その組合わせで

音階が出せるそう。指押さえが複雑で覚えるのが大変なのではと推測し

ます。よく間違えずに演奏できるものだなー、と感心。

韓国でつくられているそうです。

 

この松本さん、楽しい方で、頂いた名刺もとてもおしゃれ。紙はやや薄いな、

と思って裏返すと、使い終わったカレンダーの一部。何年、何月かわからな

いけど、紫色の線、ちょん切れた水色の数字達。ご丁寧に、赤口、先勝、友

引などの文字も。なんか楽しい廃品利用です。

 

 

 

 


CD「めぐみ、お母さんがきっと助けてあげる」復刻版

2014-09-29 | 音楽と朗読

2007年11月に、

横田早紀江さんが書かれた「めぐみ。お母さんがきっと助けてあげる」

を朗読させていただき、「救う会・群馬」からCDが出ました。それは

すぐに完売となってしまいましたが、今年、その復刻版が出ます。

私は、以前もそうでしたが、今回もまとめて買い、関わっている大学

や図書館に寄贈しています。

発売日を前に、注文した分が送られてきました。

「救う会・群馬」のリーダーは、大野敏雄さんと奥様のトシ江さん。

トシ江さんがひとつひとつ丁寧にプチプチに包んでくださっています。

早紀江さんとは長年親交がある方です。そもそも、横田ご夫妻は、

仕事の転勤で、新潟の次は東京、その次は前橋と移り住み、その

前橋時代にトシ江さんに出会ったそうです。大野さんご夫妻と周りの

お仲間とで「救う会・群馬」を立ち上げました。以来寸暇を惜しまず

真剣に活動しています。

 

もう7年前の録音ですが、その間に問題が解決していれば、

復刻版も出なかったことでしょう。

今度こそは解決を、そのためには世論の盛り上がりも必要です。

中学2年のめぐみさんは忽然といなくなり、拉致されたとわかった

のは10年経ってからです。そこからずっと「早くめぐみを帰しなさい」

と言い続けてきた早紀江さん、どんなにお辛いかと思います。

その気持ちが著書になり、抜粋ですがCDでお聞き頂けます。

CDはご連絡頂ければ、お分けできます。

「救う会・群馬」で検索して頂き、お問い合わせ頂いてもよいかと

思います。

「みんなで、横田ご夫妻を、幸せにしましょう!」

 

もちろん、めぐみさんだけでなく全員が、一刻も早く元気で帰って

くることを願っています。

 


こんな人に会ったことがない

2014-07-01 | 音楽と朗読

6月16日、群馬マンドリン楽団主宰者の両角文則先生が73歳

で天に旅立ちました。

突然のことで、まだ信じられません。

 

もう20年近く、毎年のように前橋での定期演奏会では音楽と朗

読のコーナーに朗読でお招き頂きました。また東京公演も5回目

になり、今年も2月23日に飯田橋のトッパンホールで開催し大好

評でした。

その後も元気に指揮棒を振っているとばかり思っていたのですが。

 

美しいマンドリン楽団の演奏に乗せてたくさんの作品を朗読させ

ていただきました。思いだせるだけでも、

山村暮鳥の詩

萩原朔太郎の詩

与謝野晶子「みだれ髪の世界」

高橋元吉の詩

坂本都子さんの詩

  都子さんは共にオームの犠牲になった坂本弁護士の奥様で、

  素敵な詩を残していました。

芥川龍之介「蜘蛛の糸」

童謡と上州の民話

平田俊子さんの詩「朔太郎さんパリに行く」

星野富弘さんの世界

  この時は、作品を取り上げさせていただくご挨拶に先生と何人かで、

  富弘さんの自宅に伺いお話をさせて頂きました。

横田早紀江さんの「めぐみ、お母さんがきっと助けてあげる」

「小栗賛歌」

  明治維新の礎を作った小栗上野介を讃える朗読とテノールと演奏の作品

「千羽鶴の願い」

  広島の原爆の子の像のモデルとなった禎子さんの物語

峠三吉の原爆詩

芥川龍之介が朔太郎の詩を絶賛した話

 

この中には何度か再演したものも多くあります。

今年の11月3日には「めぐみ、お母さんがきっと助けてあげる」を

再演することが決まっていました。

また、両角先生からの依頼で、準備をしていたものも二つあります。

一つは、沖縄の当時中学2年の女子中学生が書いた詩。

もう一つは、相田みつをの作品と生涯。この準備のため先生と

東京フォーラム地下にある、相田みつを美術館に行ったのは5年以

上前でしょうか。その時点では来年やりたいとのことで、朗読台本を

作るために本も買って帰りました。資料を集め構想を考え七割くらい

出来上がっていました。が、先にやりたい作品がいくつも現れたよう

で、そのまま延び延びに。やると決まればすぐに仕上げるつもりが、

未完成のま、今も私の朗読本棚に。

 

また、両角先生はいろんな演奏家のコンサートを聴きに東京にもよく

いらしていました。そんなとき、何日に誰々さんのコンサートがありま

すが行かれますか?とお電話を下さりました。ご一緒して、美しい音

楽をたくさん聴きました。また、世田谷文学館で朔太郎展が開かれた

時は一緒に見に行きました。展示のし方が洗練された美しさで、パン

フレットのデザインも素敵で、とても印象に残る展覧会でした。朔太郎

の地元前橋の文学館では、そこまでできないので、「前橋でやるより、

よほどいいなー」とおっしゃっていました。

 

先生は、携帯を持たないので待ち合わせも大変でした。

ある時は、水道橋駅の後楽園方面の出口で待ち合わせたのですが、

西口にも東口にも黄色い案内板の中に後楽園と書かれていて、どっち

かなーと、不安に。で、西と東で何十分もお互いに待ちぼうけ、でもこ

の時はどうにか会えました。

お茶ノ水の先生の知り合いの喫茶店で待ち合わせたのは、1月の寒

い夕方でした。喫茶店はナントお休み。寒いし暗くなるし、まだかまだ

かと店の前を行ったり来たり。でも全然来ない。どうしたのだろう、事

故にでもあったか、忘れたか。他に喫茶店もなく、ウロウロと一時間以

上過ぎ、もう現れないだろうと、帰ってきました。あとで電話で話しまし

たが、すみませんでしたと謝られ、なぜ来られなかったか、理由を聞い

たか聞かなかったか、覚えていません。でも、まあいいやそんなこと、

と思えてしまうのです。

最後に話をしたのは今年の3月上旬だったか、「諸田広美さん出演の

オペラに行かれますか?」という電話でした。そのときはスケジュール

が合わず行けなかったのですが、それが先生の声を聴いた最後にな

ってしまいました。

 

澄んだ心と、優しい笑顔で、誰をも魅了してしまう両角先生。会った人

は皆、先生のことが好きになってしまう。そんな人でした。

私はこんな人に会ったことがありません。

 赤いネクタイがお似合いの両角先生と。昨秋の定演にて。

 


文士のあこがれ、ふらんす。

2013-12-29 | 音楽と朗読

 昨年の写真

ふらんすへ行きたしと思へどもふらんす はあまりに遠しせめては新しき背廣をきてきままなる旅にいでてみん。
萩原朔太郎(1886~1942)の「旅上」(りょじょう)という詩の前半です。
明治・大正の文士にはフランスはあまりに遠い国だった。
今、行こうと思えば私でも行けます、フランス。
私の感覚で、行きたしと思えどもあまりに遠し、というと宇宙かな。私たちの住む地球を外から見てみたい。無理かな―、せめては新しき背広?いやいやコートにしようか。

さて萩原朔太郎賞という詩の文学賞があります。第12回の受賞者は詩人の平田俊子さん。タイトルは「朔太郎さんパリに行く」現代の詩人が朔太郎をパリに連れて行ったのです。楽しくて、奥が深い詩です。私、朗読をさせて頂きますので、よろしかったら聞いてみてください。
   2014年2月23日(日) 14時開演
   トッパンホール(飯田橋)
   
「東京公演!群馬マンドリン楽団」
私が、よく朗読でゲスト出演している楽団です。前橋での公演に、もう30代の頃から出させて頂いています。東京公演も5回目になります。テノールでゲスト出演する秋谷直之さんの歌も一聴の価値あり。今回は「カタリカタリ」「オーソレミオ」ほか、あー楽しみ。
マンドリン音楽に包まれ、詩も歌もますます映える、そんなステージです。お時間とご興味がありましたらご連絡くださいませ。
下記ホームページのお問合せからメール頂ければ幸いです。
http://jinnoss.com 

 

秋になると…

2013-10-13 | 音楽と朗読

気がつけば、10月半ば。秋ではないですか。

10月12日、東京都心では午後1時に31・3度を記録し、

1875年の統計開始以来、最も遅い真夏日となったのでした。

これからは気温も下がリ、秋らしくなってくるのかな。

 

さて、秋の舞台朗読関連の出演予定は、

10月19日(土)「朔太郎音楽祭」 前橋市民文化会館

  竜之介が朔太郎の詩集に衝撃を受けたという話、朔太郎の詩などを朗読

11月3日(日)「群馬マンドリン楽団定期演奏会」 前橋市民文化会館

  平和を願うコーナーで詩の朗読。

11月20日(水)「朗読グループ花言葉」発表会 ロワジールホテル厚木

  朗読の生徒さんの発表会です。最後に神野も何か朗読します。

2014年2月19日(水) 朗読の生徒さんのおさらい会 

  最後に神野も何か朗読します。

2014年2月23日(日) 東京公演!「群馬マンドリン楽団」 トッパンホール

  楽しいお話を朗読する予定

 

秋冬に向かって、いいステージが務められるよう準備準備!!

 

  

  


満員御礼 神野文子朗読リサイタル

2013-06-05 | 音楽と朗読

5月26日(日)海老名市文化会館サロンにて、クラシックギターの柴崎建司氏を

ゲストに迎え、リサイタルという形で朗読を四作品聞いて頂きました。

クラシックの演奏家とご一緒する時は、正装が基本なので私もロングドレスです。

 また、クラシックギターはマイクをほとんど使わない、朗読だけマイクを使うのは

バランスが良くないので、マイクなし。

小さい会場で、本当に今ここから生まれ、次の瞬間には消えていく生きた音達が、

直接ここにいる人の鼓膜に到達する、純粋な作業とでもいいましょうか、自分として

は、充実の時でした。

 お越しいただきましたお客様は温かい方ばかりで、見守って頂いているという

安心感がありました。

 これから、また更にいい作品を、それにふさわしい表現で、聞き手の心に届けら

るよう、研鑽を続けます。

 ご来場のお客様、お手伝いくださった皆様、もちろんゲストの柴崎先生、

本当にありがとうございました。

神野文子朗読リサイタル

 


5月の札幌公演、そのあとは~ ちょっと札幌巡り

2013-06-05 | 音楽と朗読

5月の札幌公演の報告、いえ、公演後の話となってしまいますが…。

桜と梅が咲く札幌。
山々の雪解け水だろう、
豊平川は満々と水をたたえ、
なだらかに流れている。
そんな川のほとりに
大波先生の音楽教室はある。
素敵な設計で快適な空間。
心地よく、ギターと朗読の公演は終了。

せっかくなので、札幌市内を少し巡ってみました。
なにしろ30年ぶり、ほとんど知らないので、
案内してもらいました。
ひよりよし!神野文子のブログ-イサムノグチ
大通り公園にあるイサムノグチがデザインした滑り台。
話題になった本「ホームレス中学生」の住んでいた
公園の滑り台も渦巻状だったけど、さすがイサムノグチは
ぐっとスタイリッシュ!
もっと時間があれば、イサムノグチが設計したモエレ沼公園
に行ってみたかったのですが、きょうはここで満足。

ひよりよし!神野文子のブログ-時計塔

 


時計台は有名ですが、なぜ有名か知りませんでした。
入場料200円で中に入ると、、、。
1878年に札幌農学校の演武場として建設されたのですね。
1881年に時計が設置され以来ずっと、現役の塔時計
として、札幌192万人に時を知らせているのです。
いる間にも鐘が鳴っていました。いい音色です。

ひよりよし!神野文子のブログ-馬車

「あの人は馬力がある!」なんて、安易に人間
に使ってはいけないと思う。
見かけた観光馬車は、2階建てで20人くらい乗
れる。前にも御者とお客さんで3人くらい乗れそう。
合計23人くらいを引いて運ぶなんて、力持ち。
辛くないのかな?馬はちょっとうつむき加減でした。



ジャンプ台
大倉山ジャンプ台を背に、1位の表彰台に。
寒いので大波先生にマントお借りしました。
ジャンプってこんな急斜面を飛ぶんだ!
リフトで登って行くだけでもこわかった。
高梨沙羅ちゃん、よく平気で飛ぶものだ。
もはや人じゃないね、鳥か、飛行機か、
そうだ、スーパーマンだ!!


そばゆ
札幌はお蕎麦も美味しいよと聞いていました。
連れて行ってもらったのはデナリというモダンな
お蕎麦屋さん。大根おろしの汁で作った特製の
たれにつけて食べる。数量限定。食べ終わると
そば湯が、ティーサーバーで出てきました。
美味

つかの間の札幌めぐり。楽しかった
札幌のお客様、大波先生ありがとうございました




 


札幌公演~朗読とギターの5月

2013-03-25 | 音楽と朗読
 
日ごとに春が色を増し、
街も野山も躍動しているような気がします。
 いかがお過ごしでしょうか?

 私は、毎年少しずつ朗読の公演を重ねていて、
 今年は5月の公演が決まりました。


5月19日(日)は札幌で、
クラシックギタリストの柴崎建司さんの
ギターリサイタルにゲスト出演。


柴崎氏はクラシックギター界では初めて、
朗読とギターのためのオリジナル作品を
発表したギタリストです。
作品も徐々に増えてきました。
その多くを朗読させて頂き、光栄に思っています。
今回は「万里姫物語」を聞いて頂けたらと思います。

北海道に行くのは久しぶり。
5月はいいでしょうね。楽しみです。
お近くの方、どうぞいらしてください。

午後、2回公演です。
12 時開演(11:30開場)
15時開演(14:30開場)
前売り¥2500 当日\3000
お問い合わせ 011-571-0479


優美な音に包まれて

2012-12-25 | 音楽と朗読

ひよりよし!神野文子のブログ-GMG    
                       群馬マンドリン楽団主宰 両角文則先生

クリスマスイブイブの23日はマンドリン音楽の優美な音に包
まれて、しあわせ~な、ひと時でした。飯田橋のトッパンホー
ルで、群馬マンドリン楽団東京公演があり、朗読でゲスト出
演。

神野の朗読は、
大正14年のある朝、芥川龍之介が、枕元で萩原朔太郎の詩
を読み「やみがたい悲痛の感動が湧きあがってきて、心緒の
興奮を押さへることができなく」なって寝間着姿のまま朔太郎
の家に駆けつけたという話。そして朔太郎の詩。
最後のアンコールでは歌のゲスト、オペラで大活躍のテノー
ル歌手秋谷直之さんと一緒に「小栗賛歌」を。この作品は最
初と最後に歌があり、そのあいだは朗読で語っていくという
構成になっています。

テノールの秋谷さん、カンツォーネも歌いましたが、美しく迫力
ある声で、客席から「ブラボー」の声が。


朗読家としては、一流の音楽家の皆さんとご一緒できること
は光栄であり、いい刺激を受け、とても感動的です。

来てくださった皆様ありがとうございました。感謝感謝です。

ひよりよし!神野文子のブログ-朗読「小栗さんか」

 

      

ひよりよし!神野文子のブログ-朗読