このタイトルはすごい。まさに礫。つぶて。
福島在住の詩人、和合亮一さんの詩集です。
それは、東日本大震災の後、3月16日から5月26日までの
ツイッターの中のタイトルでもありました。
たとえばこんな風に書かれています。
今日は22時から日付が変わるころまで「詩の礫」をやります。
みなさんメッセージありがとう。のちほど。
そして、22時、詩らしきものがツイートされ始めます。
ほとんどが短文、少ない文字、ツイッターの特徴です。
全身全霊から発する怒り、咆哮、痛々しい。
詩の原石のかけらのようなことばたちが、礫のように飛んでくる。
リアルタイムのフォロワーはどう受け止めたでしょう。
6月30日、それが本として出版されました。マスコミにも多く取り上
げられ反響を呼んでいます。そして、
11月20日(日)群馬マンドリン楽団の定期演奏会で、その「詩の礫」
から、いくつかを朗読させていただくことになりました。
どの詩を選べばよいのか、そもそも私が朗読するのは畏れ多い、と
悩みました。「詩の礫」の一端でも、伝われば幸いです。
それにしても、礫という字は石へんに楽しいの旧字体です。
楽しい石、楽な石とはどういうことか?
礫には痛いイメージしかない。
できることなら、「拍手の礫」を浴びられるよう、日々努力して生き
ていかなければならない、と改めて思っているところです。