Peanut scale.....fly above the rest!

伝説のピーナッツ・スケール
原始的?もしかしてハイテク?な、ゴム動力スケールモデル

Roger AIME 28/06/1938------20/08/2021

2021-10-04 | PEANUT SCALE MODELS

2021年8月20日快晴、ロジェは空へ帰る・・・





「星の王子さま」のサン・テグジュペリが生まれたのは1900年6月。1912年、彼は70馬力エンジンのベルトー・ウロブレウスキー単葉機に同乗して空の洗礼を受けた。1922年には軍用機操縦免許を取得し、腕白小僧がいつしか飛行機に魅せられていく。ブレゲー14、コードロンC59、ラテコエール28、ポテーズ25A型、コードロンC630シムーンなど彼は多くのフランス機を乗り継いで腕を磨く。その彼がニューヨーク=プンタアナレス間の飛行に挑んでいた頃の1938年6月ロジェ・エメは生まれた。フランス南部の地中海に面するプロバンス地方で彼は育ち、工業製品のデザインを生業とし趣味の模型飛行機を始める。





僕がピーナッツスケールを始めた頃、まだ右も左もわからず関係がありそうなものには貪欲に吸収していく情熱があった。日本ではまだ未知の世界だったピーナッツも海外の雑誌や会報なんかではぼちぼち紹介されていた。その頃海外郵送競技を始めたモデルビルダー誌のホストを務めたビル・ハンナンさんやウオルト・ムーニーさんともお友達になる。ハンナンさんの通販ショップではスケール機、特に彼がデザインしたピーナッツの図面や執筆した本の他に世界のビルダーがデザインした図面が販売されていた。ウルグアイのユリシス・アルバーツさんやフランスのロジェ・エメさんの図面はかなり売れていた。ボブ&サンディー・ペックさんがピーナッツキットやパーツを売り出したことも世界中にピーナッツの知名度を上げた。毎号ピーナッツ図面が掲載されていたモデルビルダー誌を始めそれらの手に入りそうな図面やキットは片っ端から買ってしまう。
「熱」がある時ってのはそんなもんだ!





ハンナンさん夫妻がフランス旅行した時に僕のことをロジェに紹介してくれた。そしてヨーロッパでコンテストがあるときにはロジェが僕の機体の代理飛行をすることになった。フランス国内やベルギーでコンテストがある時は彼に機体を送って飛ばしてもらった。ロジェとの交流が始まった1990年代の中頃、フランス人の彼は僕の中ではサン・テグジュペリとダブっていて「星の王子さま」とでも呼ぶことにした、もちろん彼はそんな事を知らない。王子様からは定期的に手紙が届いた、フランス語だったらお手上げだが英語で書いてくれたので対等でもあった。





ロジェは寝ても覚めても図面を描くことが好きなようで、新しい図面が完成すると真っ先に送ってくれる。2000年代に入るとコンピューター図面が多くなってきて少し味気ない気もする図面が多く見られるようになったが、ロジェは最後まで決してそんな図面は描かなかった、いつも通り製図板に向かってラインの太さやレイアウトは全く変えることなく描き続けた。その図面が僕の琴線に触れた時は素早く反応して作り始める、そしてその写真を送る、するとまた新しい図面が届く・・・ そんな繰り返しが10年以上続いた。





サン・テグジュペリは猛々しい飛行機乗りにはなりきれずに最後まで心優しいヒコーキ野郎として人生を終えたと思う、ロジェの優しさと共通するところがある。ロジェから届いた手紙は100通を超える。彼が忙しくて製作ができない時だって「元気かい?今何作ってる?何か君が欲しいパーツとかあるかい?」といった手紙が届く。東日本大震災の時には僕が落ち込んでると立て続けに手紙と図面が送られてきた、そして重い気分を開放してくれた。ロジェのすごいところは自分のペースだけじゃ無く相手のことをいつも気にかけてくれる、僕には絶対出来ないであろう優しさをいつも感じていた、さすが「星の王子さま」だけある。





ロジェもネットの時代になって「メルアド」は持っていたけれど、手紙ほど頻繁にコンタクトは無かった、そして何か必要な時には必ず「封書」が届く。その返信をメールで返すのはなんだか失礼だと変な気を使って僕も封書でお礼を書く、Eメールと違ってこの少しだけ緩やかな時間の経過が心地良いことをお互い知っているのかもしれない。晩年ロジェの図面を描くテンポも昔と比べたら随分ゆっくりになった、製作ペースも昔ほどではなくなった。色んな事情で誰だって同じようにペースが落ちていく、そして手が止まる悲しい現実・・・ しかし情熱が消えたわけではなくいつも頭の中には空想の図面やバルサの木っ端や塗料の匂いが充満している、そんな人生を送っていたロジェは世界を代表する偉大なピーナッツ・ビルダーの一人だと思う。





ピーナッツの良いところは愛好者が減ることもなければ増え過ぎることもない、それってギリギリのあたりで生き永らえる絶滅危惧種のようなもの?
20数年の交流の中で僕はロジェから学んだことがいっぱいある。「あまりエキセントリックになるな!」ってこと?、当時はかなり挑発的な機体を作っていたのかもしれない、だから時にはブレーキをかける、「大人」だったんだね。黎明期の「色紙」でその機体色を表現していた時代に突然エアーブラシでプラモデルの如きピーナッツは良くも悪くも目立ち過ぎた感は認める、素朴で暖かなイメージを鋭利なナイフで切り裂くような・・・ でもその10年後にはほとんどの機体がそうなった、スケールのリアリティーを追求すれば必然なのかもしれない。そして今ではプリンター印刷のカラーリングが台頭し始めるがまだその地位は変わっていない。





ロジェから送られてきたピスタチオ機、庄内の空を飛ぶ・・・・









僕の送ったピスタチオ機、ヨーロッパ各地で飛行する・・・・









同じ時代を一緒に歩いてくれたロジェに感謝します。2021年8月20日快晴、ロジェは空へ帰る・・・





「なんだって!きみ、天から落ちてきたんだね?」
「そうだよ」とぼくは、しおらしい顔をしていいました。(星の王子さまより)


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ふだんやらないこと・・・ No.2

2021-09-15 | PEANUT SCALE MODELS
クローゼットが飽和状態・・・

30箱ほどある雑誌が詰め込まれた段ボールケースが癌でしょうか、かれこれ10年以上開いていない。
主に海外から船便で届いた雑誌類ですが引っ越し時にとにかく詰め込んだままの状態です。忙しくてじっくり見ることすら出来なかったことは送っていただいた方には申し訳なく思っていますし、このままでは今後も開かずの箱になることは間違いないので意を決して数箱ずつですが整理することにしました。

整理とは今の状態をどのようなカタチにして今後保存するのか、また不要なものを処分して荷物を軽くするかなど最初に考えないといけませんが、もう一つその前にもっと重要な「案件」が立ちはだかるんですね。





それはこれらの雑誌を前にするとどうしてもその中に引き込まれて読み出してしまい、幾日も雑誌に埋もれ面白そうなところにはタグを付け、夜毎それに没頭してしまうとやがて飛行機作りが出来なくなり、これじゃ行けない・・・・となって色々楽しませてもらったので今日のところはそのまま箱に戻して結局元の状態に戻ってしまう???? 

ハイ、過去に何度かございます。

そうならないように一度に大量の箱を開くことはしないで部屋に持ち込むのは数箱に限定、必要なもの、不要なもの、一応保留のもの、などに分類しながらコトを進めようと思います、出来るのか?





さすがに10年以上の時を隔てると当時は心ときめくネタではなかったものが今ではヤケに新鮮で、数冊の雑誌を寝る前に見る悪いパターンに入ってしまうんですが、心を鬼にして処分するものはゴミ袋に放り込む毎日でした。

タイムスリップする時間の中で、その時代に自分は何に興味を持っていたのかが分かってきますから面白くもあり、また不思議でもあります。1冊の雑誌の中でたかだか数ページの記事に釘付けになりそれ以外のページを開くこともなく、その雑誌の使命は終わってしまう・・・ そんな不運な部分もあるわけです。





そして、送られて来たのに開封すらされていないものもあるんですね、どーゆーこと!
このビニール袋の中は1982年3月の「雑誌」と「空気」が入ってるんですね、穴が空いてますから空気は・・・





初めて見るカナダのモデル・アビエーション誌。表紙の紙質はイマイチですがきっと大量印刷することはなかったように思います。





これはチェスター・マックさんから送られてきた中の一冊。「今、フェイセットモビル作ってるよ」という私の手紙に反応して送られて来たもののようです、懐かしい。今でもこの機体を作ってる人がいるのは「イロモン」「ゲテモノ」のジャンルを仕切ってる1機に違いありません。





こんな機体をピーナッツで1分近く飛ばしてたんですね。当時の機体重量が分からないので確かなことは言えませんが、今挑戦したらもっと性能の良い機体が誕生すると思います。





ちょっと片付いてきた? ようにも見える! ここまで20Lのゴミ袋3枚使用。





「空気エンジン」とか出てきましたが・・・・ 今日は触るの止めにします。ハードカバーの本は大切に保管することにして別の箱に移動。





そして次なる箱の中から出てきたのはこんな紙片の山。
当時海外から買い漁った商品の代金領収証かな? 





こちらも郵便局から海外送金した控え? 模型雑誌、模型クラブの会報、模型飛行機部品、模型キット・・・健全といえば健全。
でも得体の知れない領収証だったらわざわざ保存なんかしないし、その場で処分するでしょうに。





記念にすべきMAX-FAXの会報、1989年7・8月号となっています、30年超えてますね・・・





こちらはフライングエーセスクラブの会報、これらの会報は模型雑誌では知り得ない多くの情報や図面を提供してくれました。





どんどんレアなブツが出てまいります。チェコのラピアー製ロケットエンジンですね! 
何でこんなものが? これって海外郵送禁止の代物だったはずですが。

ですから知人にお願いして現地で購入してもらったものでしょうか、結局このエンジンを使って飛ばす機体は出来ていませんね、裏切り者です。使い捨てのエンジンですから10回飛ばしたら・・・





全く理解不能・・・・スキャンして翻訳ソフト使えば? 今はよしましょう。





ご丁寧に納品書まで入ってました。





そしてどうなったかと言うと、こうなりました。
「機は熟していない」・・・ということにします、いつ熟すんだ!なんて聞かない・・・ きっともうすぐ。





ユナイテッド航空サンフランシスコ発リノ行きの荷物タグ。 
この間の飛行機に乗ったのは一度だけ、これ以外はすべてレンタカーですから貴重なんですね。





ま、最初に出かけたリノ・エアーショウのものですから、記念に保管してたのかも。それにしてもスモーキング・イエス・ノーがあるなんて時代ですね、普通にシートで吸えたんでしょうか?

ジャンボジェトでアメリカからの帰りに機体最後部のトイレに行ったら、スチュアーデスのオバチャンたちがたむろしてタバコふかしてました。
「ボク何処へ行ってきたの?」とか話かけられ、その場で1時間ほど立ち話。「そろそろ仕事だからまた後でここに来いや!」と言われ夕食が済んだらまた数時間・・・ あっという間に成田へ到着しました!

その後、私のスチュアーデスに対するイメージは大きく変わりました。









記憶にございません!



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ふだんやらないこと・・・ No.1

2021-09-02 | PEANUT SCALE MODELS

ユーチューブのビデオなんてめったに撮ることはなかったんですが、ここ数年はなんとか初飛行でモノになりそうな機体だけはその記録を残すようにしています。この機体ってどんな飛び方してたんだろ・・・なんて忘れること、最近良くありますし。でも、さすがに旋回方向ぐらいは余程のことがない限り忘れませんが、ユーチューブへのアップロードや音楽の取り込み方なんかは時間が経つと全部忘れてしまうユーチューバーです。

狭い体育館で立ちはだかる壁と天井の恐怖に立ち向かい目一杯ゴムを巻くことは勇気が必要ですが、最近は昔ほど攻めていないような?気がしないでもない。でも記憶することによってどんな位置から投げたのかや、旋回サイズ、飛行速度なんかがわかりますから無駄ではないと思います。ビデオは撮ったけどヘタレな上昇しかしない、旋回サイズが決まらない、行きは良い良い的なちょっと気に入らない飛び方をした機体はお蔵入りですが、そんなのばかり集めて1本作るのも面白いのかもしれません。

ほとんどは初飛行での調整時のものですが、その後驚くほど素晴らしい飛行をした・・・という機体もあまりございません。一度飛んじゃうと「競技」じゃない限り「攻めの姿勢」で巻き込んだりすることも昔のように出来なくなってしまったのかもね。

ここ数年間の人様にお見せできるピーナッツの飛行だけを紹介します。

写真をクリックするとビデオが開きます。 Click the photo to start the video.


Peanut sports model  "One Knight in Boston"



https://youtu.be/a7I57x3yqBE




Peanut scale Steve Wittman's "Buttercup"



https://youtu.be/BpxiictyuL4




Peanut sports model "Nut Run"



https://youtu.be/ToyTBJBq3Cg




Peanut scale "Hergt monoplane1918" trim flight



https://youtu.be/dN9Qv5M6pAA




Peanut scale Czechoslovakian agricultual aircraft "ZLIN Z-37T"



https://youtu.be/dRk3XIWZ1YQ




Peanut scale "ANBO-41" trim flight





https://youtu.be/QKPcNbT9nTo




Peanut scale "OL'IRONSIDES" maiden flight



https://youtu.be/T0npVqTPhpQ




Peanut scale "Hergt monoplane1918" & "Mauboussin Hemiptere Type 40"





https://youtu.be/dELdjbcMZ94




Peanut scale "Wright type L scout biplane"



https://youtu.be/BxyjYd6VbEQ




Peanut scale Glenny & Henderson "GADFLY"



https://youtu.be/g62T-N5RgPQ




Peanut scale French homebuilt aircraft "Ganagobie"



https://youtu.be/sJuoLADxBqQ




Peanut sports model "Rutan Quickie"



https://youtu.be/6ry9Uf4VXmA




Peanut scale "Pegna P.C.1"



https://youtu.be/0koT7XbrEtQ



Peanut scale "A.C.Occhipinti's Tailwind"



https://youtu.be/fCKTwiSReo0


こうして見るとまだビデオに撮っていない機体がたくさんありますね。

まるで飛ばない、飛んだり飛ばなかったり、良く飛んだ時に限って撮って無い・・・ 

ま、色々ございますがぼちぼち撮りためていくことしましょう。


Comments (2)
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RANS S7 courier  No.6 最終章

2021-08-24 | PEANUT SCALE MODELS


何でも後戻りするって事は勇気が必要ですね。出来ちゃったんだから、もういいだろ!とか思っても、飛ばすときに苦労するのなら今のうちに頑張ってみよう・・・ でも、こんな失敗は時々するんですよね、気持ちが攻めてるときに。




ま、そんな訳で今回は少し重いかもしれないけど丈夫で元気な竹ひごを使ってもう一度作り直します。ブレードは暇な時に数種類の型を使って作りだめしたものが20枚ほどありましたので、そこから同じものを選んで使いました。





プロペラシャフトのピアノ線(0.4mm)を通す穴を開けた中心部分の両側だけ補強のためにカーボンを瞬間で貼り付けケブラーの糸で巻いていますから、この部分だけはいたって元気なんです。垂直落下しても恐らく折れたりはしないと思います。





同じ印刷した木目の紙を貼り付けます。これは水を使うとブレードが変形するので使用不可、シンナー等の溶剤も印刷が溶けてしまいますから3Mの77番一択です。エッジは木目と同色のサインペン「コピック」で塗っています。

何でちょっとだけ形の違うノーズ・ソケットが2つ???なのかは並行して作っておりますパイパー・バカボンドのものです。「同じ色のよしみ」で同時進行していますが厳密には黄色の色を微妙に変えています。両方ともエプソンのプリンターで出力したものです。





代替品が完成したので心を鬼にしてちょっと力を入れてみるといとも簡単に・・・補強したすぐ脇で逝っちゃいました。





ま、こうなる運命だったんですね。ブレードの再利用は出来ませんか?
諦めろ!





そして取り替えます、代わり映えしないけど・・・・





スピンナーも取り付けて。
飛ばすのに苦労する機体なのかどうかわかりませんが、なんとか壊さないように。





ところで尾翼、もう少し大きくしたほうが安定するかも・・・とか思ったりしてます、でも今はもうしませんよ!

(完)


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RANS S7 courier  No.5

2021-08-04 | PEANUT SCALE MODELS





紙貼りの後、リブが曲線状になってる事多々あり。先ずは何処か骨がイカれていないかレントゲン写真。間隔が狭いせいかなんとか持ち堪えています。





忘れていた小物を取り付けます。ベースの接着部分は何も考えてなかったので「汗」です。0.8mm角材の中央を表側に貫通しないようにメスを入れて0.1mmプラバン(黒の部分)を差し込みます。・・・ロシアンルーレットみたいに息止まります。





余計なもの付けないでほしい・・・と思いますが必要なんでしょうね。





最後のお仕事、プロペラ周りを作ります。最初にスラスト・ベアリングの先端に取り付ける、「カサアゲ」の部分に使うバルサをリューターで削ってみます、使うのは3mm程の長さだけです。





その先端にスラスト・ベアリングを瞬間で接着します。






どうして2個あるの?は質問しないこと。





今度は内側の工作、スラスト変更に使うパーツです。カーボンに航空ベニヤを貼り付けています。





長穴を開けてありますから予想される角度には対応できます。
欠点は現場で微調整ができない! そんなわけで現在微調整用の治具を開発中でございます。





出来上がったプロペラを差し込んで、0.73グラムの増加となりました。






完成はしましたが一抹の不安が・・・
一日かけて作ったプロペラですが潔く捨てて作り直すか? いや、とりあえず完成記念に写真だけでも撮っておきましょう、ってことでこちら・・・





ちょっと攻めすぎたせいか飛ばす前から不吉な予感がします。プロペラのハブ用として貯め込んでいた竹ひごの中に軽くてかなり強度のあるバルサが数本ありました。今回はこれを使って少しでも軽くする賭けに出るか、いや止めたほうが無難でしょ!

この大博打にバルサをを使ったのはいいのですが出来上がってから冷静になって考えてみると、たしかに竹ひご程ではないけれどそれなりの強さがあります。しかしブレードをちょっと捻ってみるとなんだかユルユルなんですね。バルサが折れ曲がる力に対してはなんとか我慢できますが、それを捻ってみると思ったより弱い力で捻れてしまいます。

RCグライダーのテールに使うカーボン・パイプなんかでも製造工程でカーボンの巻き方によっては強度は上がりますがネジレには全く意気地のないものがありました。大昔そんなパイプを使って2chのVテール機を作ったのですがテスト飛行でいくら舵を打っても真っすぐ飛んでいく!!!!舵は作動していますがVテールが傾くだけで直線飛行、試しに捻ってみたらユルユル・・・ 最初から作り直したことがありました。
こりゃ壁に激突しても折れることはないけど、その引き換えにピッチが狂ってデタラメになりそう。

ここまで来て作り直すのも勇気がいる!

悩んでる場合?


(続く)


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RANS S7 courier  No.4

2021-07-05 | PEANUT SCALE MODELS



                              AirHistory.NET Photo Copyright Mick Bajcar


主翼の支柱用のバルサを選んでちょっとだけサンディングしたら紙を貼ります。紙貼りは両側からとか面倒なことはしないで1枚をくるんでオーバーラップさせます。ふにゃふにゃのバルサでも紙の力でシャンとさせます、乾燥すれば使い物にはなると思います。幅の違うものを2種類作りました。組み立てはかなり厄介ですな・・・ とか考えながら図面を見てたら胴体下にラジエターを取り付けるの忘れてました!

それでは後回しにしないで最初にこちらから始めます。





屑バルサから切り出したパーツを瞬間で接着します.





そして切れ端の紙を貼ってしまいます。





作業中に主翼を何処かに引っ掛けて壊しそうなので先にメインの太い支柱を取り付けます。最近はイモズケだけじゃ衝撃に弱いので接着面に0,2mmの銅線とか入れています。それが済んだら忘れないうちにラジエターを取り付けます。目立たないところにあるんで無くても良さげ?





次に細身の支柱で残りの作業をします。





出来上がったのを見るとあまり面倒な感じはしませんが、位置や角度、そして左右対称にするのを決めるまでにはうんざりする程時間が必要でした。





でも完成すればそれらしくは見えますから。





尾翼は平均的なサイズでそんなに重くもありません。ただしどちらかのエレベータ部分を切り離さないと差し込めません。ラインを引くのに雰囲気が違うので両方とも切り離しました。





主翼との角差は少なめですが最悪切り離した部分を微調整できますから根本から加工することは無いでしょう。





主翼内にあるタンクのキャップとか尾輪も取り付けてしまいます。上下に可動する「羽ばたき主翼」も支柱のおかげでガッシリ取り付けることが出来ました。





残るはプロペラ関連のお仕事です、やっと先が見えてきました。


(続く)



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RANS S7 courier  No.3

2021-06-30 | PEANUT SCALE MODELS

えっ!もう紙貼ってますが?





主翼の余計な「おみやげ部分」は写真を撮ることすら忘れて・・・ きっと熱中してたんですね、もしくは「これじゃ作り直しかも」と思って撮らなかった。ま、紙貼りが終わった状態でもなんとか見られるようなら使いましょう。





白の紙を化石のように古いエプソンで黄色に印刷、ベタですからあまり荒が目立ちません。今度はアルプスで黒のラインと文字を印刷します。全部エプソンでやっちゃいなよ!っていつも思うんですが、黒のコントラストがイマイチなんです、アルプスの文字を見てしまうともう駄目なんです!

第1関門、垂直部分の紙貼りは2回ほどやり直しましたがなんとか見られる程になりました、本当は左右2枚で貼れたら良かったんですが3分割です。登山やキャンプする時、まれに野外でターフを張る時、いつもこのラインが気になって納得するまで索の微調整をします、考えてみるとそれと同じカーブなんですね。

シワが出来たりしなければ成功ということにして・・・次!





ここまでは想像していたより軽そうですね、どうしてなんでしょう・・・
ところで第2関門でした例の「おみやげ部分」ですが、小じわはありますがなんとか見られる。主翼の後縁に接着してからもう一度紙を引いたり緩めたり・・・
余談ですがここで旋回の調整出るじゃありませんか!という考えは持っていません、取り付けは今の所両翼とも「ゼロ」です。






透明なキャビン上部、何の補強も持たない主翼ですが、下反角はついていませんから今の所はなんとか持ちこたえています、黒に塗った葦のストローで出来たトラスなんておそらく何の助けにもなっていないし、上部スパーも無い、前縁も銀色に塗った葦のパイプをイモズケしたのみ・・・ 軽くはなりましたがとっても危険な状態です!!!  垂直落下したら間違いなく外れそう・・・





ここまで来たらすぐにでも翼の支えをしないと・・・
それには先ず支柱つくりから!これが実に面倒なんですよ・・・


(続く)

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RANS S7 courier  No.2

2021-06-28 | PEANUT SCALE MODELS

胴体の製作は大きな問題もなく終わりましたが、胴体から垂直にかけての背びれの部分は紙貼りがちょっと面倒な雰囲気。
ま、失敗してもやり直しが効くところですから何度か試せばなんとかなるでしょう。背骨の角材はちょっとだけ強い子を使用、紙のテンションがここに集中しそうです。

主翼はどーってことない平凡なもの・・・なんですが、エルロンとフラップを別で作る仕様です。
ってことは、後縁材の後ろに細いながらももう1本角材が来ますから強度的には二分の一で良い訳?
しかもあまりテーパーに拘る必要もありません、かなりソフトな後縁材を選びました。





で、組み立て開始!
リブのピッチが細かいぞ・・・とか独り言、だったらもっと弱くても大丈夫?
そして最初から作り直し、これ2度目の写真です。





バルサを取り替えたせいで軽くはなっていますが、ここまで出来上がるとやはり頑丈な仕上がりです。





下に敷いてあったフィルムを剥がして捻ってみます、宜しいんじゃないでしょうか・・・
リブが多いからといってサンディングし過ぎないように注意します。





この機体は主翼中央部分が透けてますから左右の翼をどうやって繋ぐか考えないといけません。
位置決めだけにして支柱で翼を保たせる事もできそうです、それでも何か「ツナギ」は必要なのかもしれません。





左右の頑丈な翼が完成、これから慎重に削り倒します。





サンディングする前に翼端を作っておきます。ラミネートする程のこともありませんのでシンプルに。
そしてかなり頑張ってサンディング終了。

翼もこれで終わりなら言うこと無しなんですけど・・・ どーやってエルロンとフラップ作るか悩みます。
0.8mm角のバルサで全部済ませることにしますか。


(続く)

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RANS S7 courier  No.1

2021-06-25 | PEANUT SCALE MODELS

いつも多くの図面が出番を待っていますが、なかなかお呼びがかからない・・・

2021年3月、コピーされた図面の中に同じものが5枚もあります、きっとこれは簡単そうに見える機体なのでちょっとブランクが出来た時のリハビリ用に、塗装の作業をしてると無性にバルサが触りたくなることがありますから、気分転換や息抜きに作る機体としては宜しいんじゃありませんか? みたいな考えでおそらくキープしてたんでしょうね。

そんないつもの単純な動機です。色々考え込んで作り始める機体もあればな~んも考えずポロッと完成する機体だってあります。これは後者のほうかと思うんですが、何か暗礁に乗り上げたら撤退すれば心の傷も少ない! 細かい事は気にせず1週間もあれば木地完でサラッと紙貼りできそうですし・・・・ 
そして見事暗礁に乗り上げ、2ヶ月かかった機体です。

図面を眺めているとそんなに難しく描いてないせいか簡単そうに見えてしまう、でも実際作っていくとそんな訳でもない。サラッと流して作ることは出来るんでしょうが、それが出来ない部分が紙貼りで存在しました。フランスのジャック・カーティニーさんの図面は一見どれもシンプルに見えるんですが、作り上げていくとかなり手強い箇所が出てきます。そんなわけで乗りかかった船、いや飛行機、始めます。


先ずは側板から。今回もゴム掛けの位置を少し前進させました。このあたりは何の変哲もありませんが垂直がちょっと気になり始めました。





垂直尾翼は胴体に直付けしないといけない様子、紙貼りが面倒にはなりますが、そんなたいして大事じゃないし・・・で側板完成。





いよいよ胴体の組み立てです、ここもいつもと変わりない作業。小ぶりな胴体ですから軽く出来そうな予感。





ノーズはちょっと絞り込まないといけません。重心位置がどのあたりに来そうなのか考えながら前部のプランク材やノーズ・ソケットのバルサを吟味します。





キャビンの空間が半端ナイ、剛性がちゃんと確保できるのか不安です、主翼にコツンと当てたら簡単に壊れそうな予感。





ソフトなバルサを使いましたが思ったよりノーズが重そう・・・きっと大きな尾翼が助けてくれると思いますよ。





サイドバイサイドではありませんから胴体自体そんなに太った感じはしません。





理想的なノーズの長さ?です、ノーズが重く感じたのはこのせいなのかも。





まあ、脚を取り付けても平均的な重さでしょうか。


(続く)
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Pegna P.C.1 No.9 最終章

2021-06-16 | PEANUT SCALE MODELS


 (写真をクリック)



「しかしですね、壁にドカンと行ったら絶対どこか壊しそうで・・・」に、勇気を持って挑戦します。
ま、どう考えても一度や二度の垂直落下は免れません。

完成した機体が短命に終わるか否か、運命の分かれ道って「飛行・事の始め」に必ず訪れます。これは「飛ぶか飛ばないか」より「壊すか壊さないか」という問題でもありまして、飛んで壊す事もあれば飛ばなくて壊さないこともあり複雑に絡み合っています。テスト飛行の最初の段階で壊してしまったら飛ばせる機体も飛ばせなくなってしまいます。アアウトドアの飛行では木に引っ掛けたり硬い舗装道路にぶつけたりするリスクがいつもありますが、インドアで一番のリスクは立ちはだかる壁であったり芝生のような柔らかさを持ち合わせない床が「魔界への主役」となります。

どちらへ向かうかわからない第1投・・・これはいつも緊張します、でもこれで機体の素性はおぼろげながら見えてきます。300回ほど巻いたグライドテストの短い時間の中で機体を壊す心配よりも先にどんな反応をするのかを見つけ出すことが一番重要なことなんですけどネ。この数秒の間に重心位置や旋回サークルを見つけることができれば恐怖の瞬間は少しずつですが「至福のとき」に変化していくのかもしれません。

で、話は初飛行に戻ります。「やっぱ痛い目にあいましたよ!」

ノーズの長い機体って重心位置合わせには有利なんですが長過ぎるのもプロペラのスラストがやけに敏感になります。その分デリケートな調整が必要なんですが、この機体のノーズソケットはそれを許してくれません。ソケット部分が分厚いので胴体への差し込み部分をキツめにします。そうすると今度は微調整する時に紙を挟んだくらいでは角度は変わりません。シャフト自体を動かすプレートはかなり大胆にスラスト角が変わってしまいますから現場ではあまりイジりたくない。ま、そんなジレンマの連続でした。

最初の分かれ道は「あんなにスラストつけたのに直進すんのかよお前!」となるか、「やっぱスラスト付け過ぎだわ!」でダイブして右翼もげるか。

そして・・・今回は柔道一直線でした、もちろん壁に向かって、でも重心はそこそこOKみたい、少しノーズを重くしたほうがもっと安定しそう。

壁に当たって・・・までは想定の範囲なんですけど、その後床に向かって垂直に落ちるのが一番の問題で、誰も見ていなかったら座布団持って走りたいくらいです。高度があればある程そのダメージは大きくなっていきます。機体を投げたら弾よりも速く壁に向かって走り、床に落ちる前に滑り込んで受け取る・・・でも滑り込んで機体を潰したことが過去にありましたからスーパーマンになったとしても完璧とは言えないし、もう運を天に任せることしか出来ないんです。

凹んだスピンナーに目もくれず(心で泣いて)サイドスラストを増やします。巻数も500辺りまで増やして第2投・・・ここで分かったことは根本的にゴムが弱い、重心はもっと前にしたほうが安定する、スラストは少し減らしても大丈夫、可動のエレベーターは気持ちアップ、そんなところでした。一度に色々な所を触るのは危険ですからノーズに重りを少々追加して同じ巻数で飛ばすことにし、それで調子が良ければゴムを交換することにします。

第3投は・・・・高度は取らないけど旋回は決まってます、でも少し旋回を大きくしないと巻き込んでダイブしそうな予感、パワーが強力になればその危険性は増えます。


そしてついにゴム交換します。ここで注意しないといけないのは重心位置、テールヘビーになりますから少しばかりノーズにバラスト必要なんですがその量は? こんな繰り返しを重ねながら少しだけですが明るい明日が見えて来ました。

この機体投げるときに「旋回のレール」に乗せてあげないと挙動不審になって直進する癖があることがわかりました。

やまびこドームなら心置きなくゴム巻いて飛ばせるんですがね、2.000回巻けば2分も夢じゃない・・(妄想)・・・









ビデオはこちらからも   https://youtu.be/0koT7XbrEtQ






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Pegna P.C.1 No.8

2021-04-25 | PEANUT SCALE MODELS





完璧とは言わないまでも想像していた雰囲気とかは表現することが出来ました。重量に関してはテール部分を軽量化していればもう少し幸せな気分になれたんじゃないかと思います。垂直&水平を作り直せばノーズに積み込むウエイトの量は間違いなく減らすことが出来ます。でもまあ、今回は許容範囲でありますから、もう一度作るとしたらそのあたりを注意することにしましょう。

しかし壁にドカンと行ったらどこか壊しそうでコワイ・・・

完成記念写真です。























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Pegna P.C.1 No.7

2021-04-21 | PEANUT SCALE MODELS

残るお仕事はプロペラ、それに操縦士の塗装ですね。恐る恐る主翼の重心位置あたりを両指で支えてみます。そんなにテールヘビーじゃないと思いますが、間違ってもノーズヘビーになることはありません。これで心置きなく頑丈なプロペラを作れそうです、インドアでは壁に当たってそのまま垂直落下が一番の恐怖です、なんとかそれに耐えられる強い子であればいいと思っています。しかしこの尖ったスピンナーは間違いなくへこみますな。衝撃吸収ウレタンフォームで作っても良いけど、表面加工できれいにしたら同じように傷が付くでしょうね。そんなことを考えながらとりあえず命がけの操縦士の色塗りでもしますか・・・





顔以外はかなり雑です!小さなコックピットから見える範囲は限られています、おそらく大部分は切り落とされる運命です、でも足らないと後から大変ですから。





もうちょっと「ねこ背」にしても良いのかな???背中に切り込みをいれて前傾姿勢にすることも出来ますが、そこまで必要ないとも思います。じっくり覗けば見えるけど、なんとかなるでしょう。





一昔前は大げさなパレットを使っていましたが、最近では100均のプラ製を愛用。このパレットは肌の色専用ですから前回の残った塗料をシンナーで溶かせば何度もそれなりに使えます、全体はおかしな色になったら処分出来ます。





こんな程度でやめておきましょうね・・・





どちらかといえば塗装よりこちらのほうが神経使います。リューターで塗装前に削っていますが、もう一度無駄なぜい肉を落としています。胴体を首のあたりは瞬間で固めていますからか強度あり過ぎなのでとことん薄くします。





一応納得の重さになりました。不要な部分はこれから切り落とします、ですからもう少し軽くなるはずです。





この角度から見たらお洋服は必要なし!みたいな感じですが、上から覗けばそんなわけにはいかないのです。





ウインドシールド忘れてました!
シルバーに塗装したフィルムを細く切って貼り付けます、小さくて面倒なお仕事です。





これでキメます!!!





シールドの下部分に2ヶ所のツメを作り、胴体にそのツメを差し込んで固定しています。





プロペラもつつがなく?完成。ブレードの形でちょっと迷いました、過去に使用したテンプレートで成績がよろしかったのでこれに決定しました。だからといって今度も飛ぶとは限りませんけど・・・
「流石に重いけど掛け2で7グラム、ちょっとご祝儀で7.5グラムってところでしょうか・・・」なんてこのブログのNo.4で書きましたが、まさにその通りになりました。これでテールヘビーですとプラス0.5gってところですね。





これで一応まとまったノーズ部分。

なんだか折りペラ(folding prop)にしたい気分です、壁に当たって壊しそうです。


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Pegna P.C.1 No.6

2021-04-16 | PEANUT SCALE MODELS



塗装でいつも問題になるのが資料と写真です。完璧に揃っていればなんの不安もありませんが、いつもそんな機体ばかりじゃありませんし、古典機になってしまえばモノクロ写真が当たり前です。
この機体も資料や写真に乏しく正確なものが見つかっていません。当時のイタリア機であればおそらく全身赤だったであろう・・・ぐらいのものしかありません。ですからここはちょっと冒険して「空想の世界?」でカラー・ドキュメンテーションを考えてくれたボラーレ・プロダクツのジョージ・ブレッドホフト(George Bredehoft)さんの考察を尊重して使わせてもらいました。
こちらの記事は非常に良く出来ていて参考になりますので、ぜひ翻訳なんかして読んでみてください。

Pegna P.C.1 – DOCUMENTATION


心変わりしないうちにまずは主翼を胴体に差し込んでみます。紙貼り前はクリアランス・ゼロで押し込みましたが紙を貼ったら以外にスルリと入りました、引っかかる所が無くなったのかもしれません。ま、良いことです。前縁と後縁をピンポイントで接着したら差し込んだ部分の段差を無くすために5mm幅のテープ状に切った紙を貼っておきます。主翼の裏側は必要ないかな?と思いながらこちらにも貼っておきました。





白は胴体側面だけマスキングしてから吹きました。赤とグリーンのイメージは? 





垂直尾翼で確かめながら・・・グリーンはもう少しマットにしたほうが良かったみたい。





これはシルバーを吹く時のマスキングですね。
そんなこんなで塗装は進みます。マスキングのテープが浮いてたりするとギザギザハートになったりしてへこみます。昔はシンナーで全部拭き取ってからもう一度塗装したことがありますが、今はそんな元気ありません!見なかったことにします。
それでも気になる時は修正してるんです、手間と時間をかけずシンプルに・・・





白、赤、グリーン、シルバーの順で吹いたら問題の胴体側面です。ここをブラシで加工する腕もありませんから木目模様を印刷した紙を貼ることにします。下地の紙を剥がして貼ることも出来ますがかなりリスキーです。紙の裏側を可能な限りサンディングして3Mのスプレーボンドじゃ重くなりそうなので、大量の水で薄めた極薄のノリを使って貼りました。





白ベースとなりますから木目の感じはこの方が正解だったかもしれません。ちなみに木目の模様や色合いは6種類も作りました(徒労?)。





色のバランスとかコントラストは良くなりました。恐ろしいのは重量増加だけですね・・・





ノーズにあるラジエター部分はどうしよう。この曲面に直接ライン入れるのも勇気が必要ですし、そもそも同じピッチでテーパー上にライン入れるなんて私には無理!
そこで何種類かサンプルを作って実際に乗せてみます。みんな同じように見えますがラインの太さや間隔が全部違います。





ゴールドを吹いた紙に問題なく使えそうなラインを印刷しました。この曲面に1枚で貼るのも絶対に無理!結局4ピースにして貼りました。





雰囲気は良くなりましたね。





オープン・コックピットですから操縦士も必須科目?です、紙粘土で作ります。顔の部分だけプラモデルから拝借、それ以外はいつもの爪楊枝と綿棒の共同作業。上半身はかなり雑ですが、まあ見えないし・・・





座ってもらいます。うーん座高が高い! 何度か調整しております。





まあ、こんな感じでしょうか?ってところまで来ました。





そろそろ完成が近づいてきました。嬉しくもあり、不安でもあり・・・飛ぶんですかね???





スピンナーとプロペラ作ります、あと操縦士も塗装しなくちゃね!




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Pegna P.C.1 No.5

2021-02-16 | PEANUT SCALE MODELS






バルサの作業が済むと一旦気が抜けます!
ここで一気に紙貼りを始められる人なんているんでしょうか?
広い世界にはいるんでしょうね・・・

貼る前に記念写真撮っておきましょう。










貼り始める前から胴体下面のフロート部分が気になります、アンダー・キャンバーついてますから全面糊付けしないといけません。

ま、やってみることですね。






いつも緊張するコトハジメ、無難に一番小さなエレベータから、ここで水で薄めたり糊を増やしたりして調整します。
ところで最初の予定ではスプレーボンドを使うことも考えていたんですが、なぜかアクアピットになっちゃいました。
どーして? 船底のRがきれいに貼れないと考えたんでしょうか。





調子が出てきったところで胴体の下面を貼ってみます、心配なので少しばかり糊を濃くしています。
たっぷりつければ浮き上がることもなさげで一安心・・・
いつもと真逆の順序ですね、底を最初に貼るなんて。

糊が乾燥したら霧吹きしてみます、まだ早いだろ! って思いましたが待ちきれません、性格です。





浮き上がってしまうようなこともないので側面を貼っていきます。





今度は微妙な曲面の胴体上面ですが、ここは無理せず多分割で行きます。最初は大きなサイズで貼りますが、どうしてもシワの出そうなところが出てきますから、その時点でカットします。それを続けていけばどこも紙に大きな負荷を掛けずに貼ることが出来ます。面倒ですが年輪のように入ってしまうシワを消すことが出来ます。少し無理して引っ張れば消えそうなシワもあるんですがそれをやり過ぎると今度はバルサに負荷がかかります。





なんとか胴体と尾翼は貼り終わりました。





ここまで事故もなく進んできましたが今度は主翼、手強いぞ・・・ ここで77番のお出ましです。
片翼ずつ作業します、まず両面に吹いておきます。手に付きますからなるべく持たないように?でもそれは無理というもの。タックシールの剥がして捨てる方の台紙を有効活用します、これを介して手で押さえればベタベタしません。





紙を重ね合わせるところは貼った部分をマスキングして部分的に吹きます。マスキングと言っても平面ですからコピー紙で覆うだけです。





上面も貼ってしまえばちょっと余裕が出てきます、手にくっつきてきませんから。
上面を貼る時にはいとも簡単に翼のネジレが出来てしまいますから何か基準となるベースを作ってその上で貼らないといけません、これはかなり神経を使います、でも一番重要な部分です。
最終的に紙の重なった部分や後援のエッジには濃いめのアクアピットでシールします。スプレーボンドの吹きが弱くて剥がれやすくなった時でもそれががんばってくれます。





もう一度正確にネジリ下げとか確認しながら霧吹いて乾燥させます。数日後に見てみると、あらまっ狂ってる!ってことが当然ありますから再度この繰り返し、我慢比べのようなものです。





今度は紙貼り後の記念写真。


季節の温度差20度に耐えられるか・・・そんな耐久試験してないで吹付けしましょうよ!





休日を一日使って紙貼り作業を終了しました。
色々悩んでるよりやっちゃうことも時には上手く行く場合もあります。

ところで胴体の木目の部分、どうしましょ・・・


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Pegna P.C.1 No.4

2021-01-28 | PEANUT SCALE MODELS
忘れた頃に「ピアッジョ・ペーニャ」参上!
しばらく格納庫を温めておりました。その間数機が完成して飛び立って行きましたが、このイタリア機は居心地が良いのかずっと居座っていました。





それでは主翼組み立てから再開します。
前縁と後縁のラミネートが完成したらちょっと気が抜けた感は否めません、ここからはいつもの作業に戻ります。角材を敷き詰めたらスパーをその上に乗せ、そのまた上にリブを接着したら完成! 文字で書くと何と早いこと。
矩形翼じゃありませんからこの一連の作業も図面上で一本一本カミソリで長さを微調整しながら慎重に進めます、切り過ぎたらボツ。
リブの位置が少しズレているのは図面が左右対称ではなかったので赤線の位置に修正しました。





スパーとリブを乗せた状態です。サンディング前ですからかなりの重量感です、翼の剛性も前縁で持ってる雰囲気、削って細くなった時ヘナヘナにならなければ良いんですがちょっと心配。





外周をサンディングしてみました。前縁はまだしっかりしていますが後縁は薄くなった分かなりひ弱になっています。





サンディング中に破壊の事故もなく完成しました。リブを壊さなかったのはバルをいつもより厚くしたのが良かったのかも・・・ いつも必ずどこか引っ掛けて壊すんです。





ねじれも無く出来上がったんですが、後縁とリブの接着部分がこのままでは不安です。紙貼り後にここの接着が剥がれると翼自体が途端に弱くなります。そんなときは裏側からカッターで切り込みを入れて極薄の瞬間を流したりしますが、そんな事故を防ぐためにも最近は殆どの翼にガセット(三角材)を保険で付けています。
紙貼り後はかなりの力で紙が収縮しますから色んな所に負荷がかかります、翼が反る、ねじれる、薄いリブを使うと波打つ。紙に負けない元気なバルサを使う、これは機体が重くなる(イコール=飛行性能低下)方向でペケ! 軽い(イコール=弱い)バルサでも紙を適度に収縮させるような貼り方をすれば回避できる訳ですから、そのあたりの訓練をすれば翼が暴れることは防ぐことが出来ます。
理想を言えば適度に紙のテンションがあり、シワも出来ずに、翼に反りやネジレも無く、修正には敏感に反応し、最終的に軽い翼!!!! そんな翼は欲が深い・・・





主翼が仕上がったので今度はあまり気乗りのしない胴体の加工に戻ります。
前回はここで終わっていました。





折角苦労して取り付けた胴体上面のストリンガーをぶった切ります。理由は主翼が差し込めない!コックピットが作れない!


てなわけで三ケ所の角材を切り取ってバルサシートを埋め込みました、本当はしたくないけど・・・


そしてこの機体一番の本丸?かなり面倒で嫌いな作業、主翼を差し込むべき穴をくり抜きます。迎え角を2度から3度位必要かと思います。一度に大きく切り取らずに微調整しながら進めます。まるでトンネルを掘るように接触する箇所をマーキングしたら主翼を抜いてそこを削りもう一度差し込む・・・という作業を繰り返し前進して行きます。





主翼もリブのままじゃ「面」がはっきりしませんからプランクしました。これで中心まで進めたら一応成功ということにします。





バルサの反り返りで若干の隙間は出来ますが、これは紙を貼って抑えつければ問題ありません。
問題は主翼の迎え角でしょうか・・・ねじり下げとの兼ね合いでなんとかなると甘い考えを持っています。





必要部分だけを残してプランクを切り取ります。接着は仮付けなので簡単に切り取る事ができます。





もう一度差し込んでみます。所々引っかかりますがなんとか安住の地まで・・・ 神経使います!





全体像が見えてきました。





スピンナーも取り付けて・・・  空気を切り裂くシャープなイメージ。





後ろ姿も艶やか!





と、堪能したところで測ってみました。

流石に重いけど掛け2で7グラム、ちょっとご祝儀で7.5グラムってところでしょうか・・・

タイヤ付けないのが救い???? 水上機ですもん!!!!





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