映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
コメントのところをクリックするとコメントできます。

『ハンニバル・ライジング』

2008年09月21日 | Weblog
ハンニバル・ライジング - goo 映画

ふつう

ピーター・ウェーバー 監督
ギャスパー・ウリエル、コン・リー、リス・エヴァンス、ケヴィン・マクキッド、スティーヴン・ウォーターズ、リチャード・ブレイク、ドミニク・ウェスト、チャールズ・マックイグノン、アーロン・トーマス、ヘレナ・リア・タコヴシュカ 出演

1944年リトアニア。名門家の血を引くハンニバル・レクターは、ドイツ軍の爆撃により両親を失い、幼い妹とともに山小屋でひっそりと暮らしていた。そこへ、脱走兵のグルータスらがやって来て、山小屋を乗っ取り、妹を連れ去ってしまう。終戦後、ハンニバルは孤児院へ送られるが、そこはかつてのレクター家の古城で、難なく脱走に成功。長旅の末、パリの叔父を訪ねた彼を迎えてくれたのは、美しい日本女性レディ・ムラサキだった。

この作品だけの評価として「ふつう」。これをシリーズ物として評価すると「ふつう」以下になる。

まず独立したこの作品だけとしての感想だが、盛り上がりに欠ける。緊張感に関しては主人公が子どものときのほうがはるかにあり、医学生になってからは同じパターンの繰り返しでしかない。主人公を追及する警察という構図もうまくはたらいていない。

ジャポネスクに関しては、まあ不思議な感じを出すための日本と考えたらあれくらいは許そう。

シリーズ物としての感想は、この作品からは決して『羊たちの沈黙』や『レッド・ドラゴン』、『レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙』へとつながらない。
たしか大学教授で生徒の肉を食べたという経歴があるはずだが、そこへとつながらない。単なる復讐譚にしかなっていない。
こういうことがありましたから、こういう性格になりました、はわかる。しかし、こういうことがありましたから、ああいう(他作品のハンニバル・レクターの)性格になりました、がわからないのだ。