映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『リミッツ・オブ・コントロール』

2009年12月03日 | Weblog
リミッツ・オブ・コントロール - goo 映画

ふつう

ジム・ジャームッシュ 監督・脚本
イザック・ド・バンコレ、アレックス・デスカス、ジャン=フランソワ・ステヴナン、ルイス・トサル、パス・デ・ラ・ウエルタ、ティルダ・スウィントン、工藤夕貴、ジョン・ハート、ガエル・ガルシア・ベルナル、ヒアム・アッバス、ビル・マーレイ 出演

ある孤独な男は、任務を遂行するために一切他人を信用せず、計画の目的など謎に包まれたまま、スペインの様ざまな街をめぐる。ありのままの現実と、夢の中をさまようかのように非現実的な光景が交錯する男の旅。



冒頭、仕事を依頼された主人公が依頼者から言われる。
「イマジネーションを働かせろ」、「自由に解釈しろ」、「小細工なしに」。
これはこの作品の見方にもあてはまる。
このあたまのシーンはまるであとから付け足したように思えるのだが(笑)、このおかげで気楽にこの作品と向き合うことができた。

しかし、ジャームッシュの理想型の五分の四まで撮ったところで、資金不足だとかスタッフが抜けただとかのなんらかの問題が起きて、無理に形にしたような印象なのだ。

たとえばジャームッシュの前作『ブロークン・フラワーズ』においては、たずねていくむかしの恋人たちそれぞれに、すべては表現されなくてもにおいたつような物語性があった。それは空港で主人公の近くに座っただけのクロス・ワード・パズルをするキャビン・アテンダントまでもがそうだった。

それが今回は、物語性を無理に感じさせようとして失敗しているところがいくつかあった(特に後半)。

あのわざとらしい要塞もマイナス要素だ(笑)。

最初のカフェのところで、ユーモア絶頂。