映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『恋愛戯曲~私と恋におちてください。~』

2010年11月08日 | Weblog
ふつう

鴻上尚史 監督
深田恭子、椎名桔平、塚本高史、中村雅俊、清水美沙、西村雅彦、井上順、佐藤千亜妃  出演

脚本家の谷山真由美は関東テレビからスペシャルドラマの脚本を依頼されたものの、締め切りを過ぎてもいまだ1行も書けずに困っていた。たまりかねた局側は、冴えないプロデューサー向井正也を送り込む。何でもするから書いてくれという向井に、恋をしないと書けないからと、自分と恋に落ちてと迫る谷山。こうして、ようやく書き始めた谷山だったが、主人公の設定を勝手に“人気女流作家”から“くたびれた主婦”に変えてしまう。何とか思いとどまらせようとする向井だったが、編成部ではそんな谷山に見切りをつける動きも出始め……。
ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=337256



鴻上尚史は恋愛に呪われていると思っていたが、もしかしたら、恋愛に呪われていると思いたいのかもしれない。

ロマンチック・コメディの定型と破調、劇中劇中劇の三層構造など、仕組みはしっかりしているし、深キョンのためのスター映画という位置づけも意識されている。

しかし、元カレの登場と向井の過去はもっさりしているし、締切りギリギリにパソコンで原稿を書いているのに、わざわざプリントアウトして持っていくという面倒くささ。もちろん、オリジナルはわたさないという前フリはあったものの、井上順が味方だとわかった後ならば彼にファックスをおくるなり、バイク便ってものもあるだろうが!
無駄なところに時間をかけているようにみえるのだ。

デート・ムービーには適している。

『レベルポイント』

2010年11月08日 | Weblog
よい

ジョナサン・カプラン 監督
マイケル・クレイマー、パメラ・ルドウィグ、マット・ディロン、L・スチュアート、ヴィンセント・スチュアート、トム・ファーガス、ダイガー・トンプソン、ハリー・ノーサップ、
アンディ・ロマノ、エレン・ガー 出演

新興都市の開発が失敗しかける中、そのしわ寄せが若年層にまで影響を及ぼす。
娯楽施設の建設が遅れ、唯一のたまり場的存在の「センター」も警察や権力者から目の敵にされ、閉鎖の危機に瀕していた。



さて、おっさんの目からすればふつうのデキだが、これを若い悶々としたときに観せられるとガラリと印象は一変する。

自分で生きる術をしらず、他人に自分を伝えることばを知らず、友人とのつきあいは制限され、オトナによって自分と似ているが違うなにかの型にはめられる不満の爆発。
これがこの作品の魅力なのだ。

おそらく日本の地方都市ではこの作品は何か有名な作品の同時上映だったはずである。

「ドリーム・ポリス」より前のチープ・トリックがかなり使われていた。

おそらく、もうちょっと主人公たちが歳をとり行動力を持てれば、『サタデー・ナイト・フィーバー』のような都市脱出の展開になったはずである。彼らの世代には、ああいう方法しかなかったのだ。