http://www.asahi.com/articles/ASK4Y65DSK4YUNHB00T.html
◆イジメ対策における教育現場への過剰な期待
中学生がイジメで自殺するとマスコミは学校が悪い、教師は何をしていたんだ、教育委員会は指導していたのか
と矢継ぎ早に責めたてますが、
この前のニュースはなんだったんでしょうか?
中学教諭57%「過労死ライン」 文科省調査 残業80時間、小学校は33%
http://www.sankei.com/life/news/170428/lif1704280057-n1.html
そしてイジメの件数も宮城県はかなり手強いです。
宮城県の教育の現状等について
https://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/335452.pdf
>平成26年度の「1,000人当たりのいじめの認知件数」は69.9件で,全国第2位である。
元々文部科学省がイジメの件数の調査方法を誤ってしまった平成17年以前の問題がありました。
◆まず解決した事例を参考にしてはどうだろうか?
起きてしまった事で瑕疵を見つけようとするなら、起きなかった多くの事例と何が違うのかを指摘するべきです。
例えば、事前にアンケートしてイジメの防止まで行かなくとも自殺を未然に防げた事例を挙げられないのかです。
◆心の問題は表面化しづらいので万が一を考えて専門家に託すのも手かと思います。
また、こんなのもあると思います。アンケートでイジメを訴えた生徒のカウンセリングや心療内科等での診察です。
学校だけで解決できると過信しないで、うつ病などを疑っておくべきです。
それでカウンセラーや医師と約束してイジメの内容の具体的な事例が掴めれば、例えば外傷やPTSDであれば確実に引き離すしかありません。
◆ 『教職員間の情報共有と組織的対応』と文科省の資料にも有りますが、現実はそう簡単ではないのかもしれません。
>「クラス全体でいじるような状況が1年生の時からあったと聞いている」
>その際、教員はただ見ていたようだという。
問題はこれですよね。そう言う状況を察知できる他の教師がいなかったのかとも思います。
以前の事例でも訴えに対する担任の対応が変だとネットが騒ぎました。
そしてその事例でも教師個人の対応で学校全体の対応になっていなかったと言う指摘がされています。
また早期発見と早期対応が重要なようです。
◆現場の難しさをどう解決するのか?
未だにイジメの認知件数は増えていますが、対策で防げているのか分かりません。
非難するのは容易ですが、対策の完璧でも多くのイジメが存在するうちは難しいのかと思います。
数字の分析と対策が繋がって減って行かないと厳しいです。
ハインリッヒの法則の法則だと認知件数22万の300分の1が733で、その更に29分の1が25です。
重大アクシデントが起きると想定されるのは25件です。0.01%です。
実際の自殺者数も23人と極端に防ぎようのない値なのですが。
容易には防げないで対策を重点的にするなどしないと認知件数22万の原因分析と対策は難しいはずです。
◆集団(複数)イジメの対応の複雑さ
イジメの原因が加害者の子供にだけある訳でもなく、クラスと言う名のコミュニティの形成が上手く行かない結果なのかもしれないのです。
何故なら、クラスの男子の半分とか10名規模のイジメは『まわりが…』と言い逃れをし出します。
イジメと言うか既にリンチ的な心理が働いて被害者になりたくないので加わるなどのおそれも出てきます。
担任もクラス崩壊とまで行かなくともこんなのだと疲れてしまい感覚が麻痺していなければただ見ているとはならないような気がします。
思い過ごしなら済みません。