注:タイトルはこんなんですが、別にシリーズではありません。
俺の職場は、現在半数ぐらいが女性で、給湯室は女子トイレに行く奥まった道の脇にある。
ポットはほとんど俺しか使ってなかった。なので、もっぱら俺がポットの管理をしていた。
外注(外部発注者。つまり俺は派遣されてここにいる)で、しかも男性の俺が、雑居ビルの「女性が使う事を前提とした」給湯室に入り浸っている…。
常駐先の会社の女性達は、いたくその事を気にして下さっていた。
でも、俺にしてみれば、彼女達がほとんど利用していないポットを、ほとんど俺の為だけに管理させるにはしのびなかったので、俺は厚顔にも女子トイレ脇の女性達の聖域と化している給湯室を使い続けていた…。
ある日、俺の隣の方(男性)が、俺と同じようにティーパックを購入してこられた。
おっ。この様子だと、マイカップも持ってきてるんじゃないかな。給湯室仲間が増えたのかも…。と思ってたのに、一向にマイカップを利用する気配がない。
その事を彼に尋ねてみた。すると、
「ああ。紙コップ使ってるんですよ」
と、言うではないか。なんでまた?マグカップ持ってきた方が安いですやん。
「いやあ。あの給湯室ってほとんど女子トイレの中にあるみたいなもんですやん。使い辛くって…。それに、なんか他社の女子、怖くないですか?」
確かに。
俺も給湯室ベテラン。あの給湯室の女性が怖いのは知っている。
俺は、ひとつ体験談をした。
ええまあ。怖いですよね。あそこ結構朝は混むんですけど、高温湯沸かし器周りは使われてない事が結構あるんですよ。
で、食器類を山ほど持って2名ほど並んでいるところに、ポットだけ持った俺がやってきてですね…。湯沸かし器空いてるわけですよ。で、「すみませんけど、湯沸かし器だけちょっと貸してもらえません?ポットにお湯入れるだけですから」とか言うと…。
ええ。凄い目で睨まれまして(俺主観)。永遠かと思われた時の硬直の後、地獄から登ってくるかのようなドス低い声(俺主観)で、
「待ってください」
って言われたんですよ。「あ、はい…。すみません…。」と言って、計3人、食器を洗い終わるのを待った事があるんです。
この話は、いやー。ウケた。
そんな傍若無人な女子社員の存在自体が面白いからだろう。そばで聞いていた同室の女性からも、笑いが漏れた。
そんな事があり。
そして今日また、俺は給湯室で理不尽な事にあった。
朝、いつものように給湯室に向かうと、先客がいた。食器類を洗っている。
俺は女子トイレの前で、マイカップとポットを持って佇んでいると、ヤカンを持った顔見知りの、他社女子社員(美人)がやってきた。
彼女は無言で、食器を今しがた洗い終わった人と入れ違いに、給湯室に、俺を無視して入って行った。
無言で湯沸かし器の下にヤカンを置き、蛇口を捻る。
「あの…。俺、待ってたんですが…」
横入りされた俺。抵抗。
すると、その他社女子社員。俺を見てにっこり。そのまま時間が止まる。流れる時間。ヤカンはお湯で充たされて…。
「失礼しました…」
そして、そのまま去っていったのであった。
俺に残るは、なんだか得体の知れない、敗北感のみであった。
「待ってください」と俺に言った、怖いお姉さんは見た目も怖かった。
だが、今回横入りしたこのお姉さんは、優しそうな顔立ちで、はっきり言って俺好みの美人さんであった。夏になって白いブラウスの下、黒いブラが透けて見えるのも、セクシーで、「ああ…いい…」とか思ってたのに。
心根は、あの怖いお姉さんと同じだと言う事が、実によく判った朝なのであった。つーか恐らく制服で、あの怖いお姉さんと同じ会社の人だと思われるが…。社員教育で「他者を気合で圧倒する技術」とか習得させているんだろうか。
んで。
ああ。前回の給湯室の話はウケた。
また、今日新しい給湯室ネタを拾うハメになったのだが、話したいなぁ。新しい伝説が生まれたのに。多分またウケるだろうに。
こうして、また給湯室は、この会社にとって敷居が高くなっていくのであった。
そろそろポット洗浄したいな。常駐先の会社のポット洗浄とか、なにやってんだろう…。
俺の職場は、現在半数ぐらいが女性で、給湯室は女子トイレに行く奥まった道の脇にある。
ポットはほとんど俺しか使ってなかった。なので、もっぱら俺がポットの管理をしていた。
外注(外部発注者。つまり俺は派遣されてここにいる)で、しかも男性の俺が、雑居ビルの「女性が使う事を前提とした」給湯室に入り浸っている…。
常駐先の会社の女性達は、いたくその事を気にして下さっていた。
でも、俺にしてみれば、彼女達がほとんど利用していないポットを、ほとんど俺の為だけに管理させるにはしのびなかったので、俺は厚顔にも女子トイレ脇の女性達の聖域と化している給湯室を使い続けていた…。
ある日、俺の隣の方(男性)が、俺と同じようにティーパックを購入してこられた。
おっ。この様子だと、マイカップも持ってきてるんじゃないかな。給湯室仲間が増えたのかも…。と思ってたのに、一向にマイカップを利用する気配がない。
その事を彼に尋ねてみた。すると、
「ああ。紙コップ使ってるんですよ」
と、言うではないか。なんでまた?マグカップ持ってきた方が安いですやん。
「いやあ。あの給湯室ってほとんど女子トイレの中にあるみたいなもんですやん。使い辛くって…。それに、なんか他社の女子、怖くないですか?」
確かに。
俺も給湯室ベテラン。あの給湯室の女性が怖いのは知っている。
俺は、ひとつ体験談をした。
ええまあ。怖いですよね。あそこ結構朝は混むんですけど、高温湯沸かし器周りは使われてない事が結構あるんですよ。
で、食器類を山ほど持って2名ほど並んでいるところに、ポットだけ持った俺がやってきてですね…。湯沸かし器空いてるわけですよ。で、「すみませんけど、湯沸かし器だけちょっと貸してもらえません?ポットにお湯入れるだけですから」とか言うと…。
ええ。凄い目で睨まれまして(俺主観)。永遠かと思われた時の硬直の後、地獄から登ってくるかのようなドス低い声(俺主観)で、
「待ってください」
って言われたんですよ。「あ、はい…。すみません…。」と言って、計3人、食器を洗い終わるのを待った事があるんです。
この話は、いやー。ウケた。
そんな傍若無人な女子社員の存在自体が面白いからだろう。そばで聞いていた同室の女性からも、笑いが漏れた。
そんな事があり。
そして今日また、俺は給湯室で理不尽な事にあった。
朝、いつものように給湯室に向かうと、先客がいた。食器類を洗っている。
俺は女子トイレの前で、マイカップとポットを持って佇んでいると、ヤカンを持った顔見知りの、他社女子社員(美人)がやってきた。
彼女は無言で、食器を今しがた洗い終わった人と入れ違いに、給湯室に、俺を無視して入って行った。
無言で湯沸かし器の下にヤカンを置き、蛇口を捻る。
「あの…。俺、待ってたんですが…」
横入りされた俺。抵抗。
すると、その他社女子社員。俺を見てにっこり。そのまま時間が止まる。流れる時間。ヤカンはお湯で充たされて…。
「失礼しました…」
そして、そのまま去っていったのであった。
俺に残るは、なんだか得体の知れない、敗北感のみであった。
「待ってください」と俺に言った、怖いお姉さんは見た目も怖かった。
だが、今回横入りしたこのお姉さんは、優しそうな顔立ちで、はっきり言って俺好みの美人さんであった。夏になって白いブラウスの下、黒いブラが透けて見えるのも、セクシーで、「ああ…いい…」とか思ってたのに。
心根は、あの怖いお姉さんと同じだと言う事が、実によく判った朝なのであった。つーか恐らく制服で、あの怖いお姉さんと同じ会社の人だと思われるが…。社員教育で「他者を気合で圧倒する技術」とか習得させているんだろうか。
んで。
ああ。前回の給湯室の話はウケた。
また、今日新しい給湯室ネタを拾うハメになったのだが、話したいなぁ。新しい伝説が生まれたのに。多分またウケるだろうに。
こうして、また給湯室は、この会社にとって敷居が高くなっていくのであった。
そろそろポット洗浄したいな。常駐先の会社のポット洗浄とか、なにやってんだろう…。