あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

TPP静観中

2015年10月15日 23時14分55秒 | 政治(安倍政権)
 今日、会社の昼休みにこんな記事を読んでぎょっとした。

【ダイアモンドオンライン】TPP合意で加速する中国の独自経済圏形成を危惧する
http://diamond.jp/articles/-/79960

 タイトルを見て、俺は「何を言っているんだ。こいつは」と思った。
 本文の該当箇所(厳密には違うけど)には、こうある。

この規制があると、域内国で生産を行なうことに強いインセンティブが働く。例えば、中国やタイはTPPに参加していないので、日本のメーカーがそこで部品を生産することが不利になり、参加しているメキシコで生産することが有利になる。この結果、部品生産が、中国やタイからメキシコに移動するといった事態が生じうる。また、海外投資の立地にあたって、域内国が選択されやすくなる。

 この文の次の章のタイトルが、こうなっている。

自由貿易協定ではなく経済ブロック化協定
得るものは少なく失うものは大きい


 つまりね。日本は「世界の工場」たる中国に、製造業の面では、かなり依存しているんだよ。TPPってのは、よーするにブロック化経済政策なので、域内国に有利に働く。
 中国依存の解消が無理矢理に進められるわけだ。

 なんだ。いい事じゃないか。これのどこが問題なんだろう。

 そりゃ、上記筆者が言うように、最も低コストなところからの供給にする方が「合理的」なのか知らないが、じゃあなんの為に世界各国は「関税」なんてシステムを運用しているんだよって話なんだよね。合理性が全てなら、関税なんて必要ない。

 中国国内の製造業からの製品が、高品質かつ低コストだとしても、日本国内の労働者所得が増えなければなんの意味もない。
 それに、上記筆者は中国の部品が入らなくなったら、メキシコで生産する例を上げているが、日本国内に製造業が昨今回帰してきている点を何故か見落としている。

 この話になると俺はいつも主張しているが、日本のここ10年程の不景気は、無論デフレや増税も問題かと思うが、やっぱり一番の問題は、中韓の労働者が大量に日本に流入し、仕事が日本人とシェアされてしまったのが大きいと思うのだ。

 故に、中韓と日本の間に線を引くブロック化経済協定と言っても過言ではないTPPに、俺はそれなりのメリットを感じている。あくまで、「今となっては」だが。

 だからと言って、先日も言ったように俺はTPPに賛成ではない。経済協定としては日本にはなんの旨味もないように思う。
 だから、こーゆー記事を読むとすっごい腹が立つんだけどね。

【産経】安倍首相 TPP「国益にかなう」と首相 JA全国大会
http://www.sankei.com/politics/news/151015/plt1510150020-n1.html

 やかましいわっちゅーねん。『中韓抜きのブロック化経済政策』って部分を除けば、TPPに何のメリットがあるんじゃ。

【拙】TPP大筋合意
http://blog.goo.ne.jp/jpakiyo/e/d024cc52ab26076b46a7291e660b6c36

1.国民皆保険が維持できなくなる可能性がある。
2.公共工事に海外の企業が参入できるようになる。
3.外国人労働者への門戸の解放。
4.外国企業による放送、通信、鉄道、航空、運輸等のインフラの買収が可能となる
5.日本の第一次産業が壊滅的打撃を受ける
6.農薬の基準や遺伝子組み換え食品なんかの規制が緩み、食の安全性が低下

 そんなわけで、俺は先日の自分のエントリで紹介した、TPPのツッコミ所をちゃんと認識しておいて、事あるごとにツッコミを入れようと思っている。

 よーするに、以前のようにTPPを全否定できなくなっちゃってるんだよ。今って。

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