Teddy Bear’s Diary

自作のテディベアの写真で、絵本を読んでいくようなページをつくりたい

オートマタ3-2

2008-02-02 | テディベア

はしごの上の道化師 1880年 フランス ヴィシー作
上海オルゴールミュージアムの舞台で迎えてくれました。
半円形になった広い観客席があり、舞台に並んだ4体のオートマタの内、2体を動かして見せてくれます。

 

オルゴールの曲に合わせて体をゆっくり持ち上げて逆立ち、バランスをとりながら右手をはしごから離すアクロバット演技をします。
逆立ちをしたときの姿の見事さ、思わず拍手したくなりました。
ピエロの演技によって、はしごが微妙に揺れますが、それも仕組みに組み込まれていて、台座のからくり機構部からはしご、左手に数本のワイヤーを通しただけで、人形を動かしているそうです。

 

子犬を連れた少女 1890年 フランス ランバート作
帽子とお揃いのシルクのワンピースを着た少女が左右に首をふりながら、右手で籠の蓋をあけると、

 

子犬が顔をのぞかせ、口をあけて、かわいい声で吠えます。
ほんとうにかわいい声でした。
人形の頭部はアンティークドール界の第一人者ジュモーのビスクヘッドです。

 

ピエロ・エクリヴァン 1895年 フランス ヴィシー作
エクリヴァンとは、フランス語で文章を書く人。
[彼はランプのかすかな光で手紙を書く。いつしか眠ってしまい、ランプは消えてしまう。彼は目が覚めて、もう光がないことに気付く。ランプの芯を持ち上げようと腕を伸ばし、ランプの火が再び灯る。頭を回して瞳を動かす。そして、書き続ける。2曲入り。]
なんて、魅力的なのでしょう、上海でも動かしていませんでした。
京都嵐山オルゴール博物館で、時期がわかりませんが、今年は動かしてくれそうなので、ぜひ、出かけることにしましょう。

 

豚とトリュフ 1890年 フランス ヴィシー&トリボレ作
[農夫が膝に子豚をのせて、トリュフの採り方を教える。体を揺らしながら、足で床を叩いて合図を送り、トリュフを子豚の鼻先へ。子豚はトリュフの匂いを覚え、舌を出して味を確かめる]
豚を使ってトリュフを採るフランスならではのオートマタですね。

 

マンドリンを弾く少女 1890年 フランス ランバート作
頭部は、ジュモー作、衣装や足元からのぞく下着まで、当時の服飾文化を忠実に表現しているそうです。

 

マンドリンを弾く少女の動きをビデオで見ています。
会場で実際に動かせる人形は限られていますので、会場を出たところにあるビデオで動きを見ることができるようになっています。

今日の写真は、最後のをのぞいて、「キド・リュージュコレクション ポストカードブック」、「骨董緑青Vol.33」とパンフレットからの転載です。
また、説明の[ ]内の文章もそこからの引用です。


ジャケ・ドローのオートマタの映像が見られるアドレスをレショーさんが、昨日のコメントに貼ってくださいました。
2分あまりですが、すばらしい映像ですので、この下をクリックして、ぜひ、お楽しみください。
ジャケ・ドロー「文筆家」「画家」「音楽家」